2012年9月30日日曜日

待ち伏せで2隻の貨物船を雷撃撃沈



昭和17年10月31日、中部太平洋上でSS I-25がxAK Silverteakを雷撃して、魚雷2本命中。次いで南西に2ヘクス離れた地点で、SS I-174がxAK Empire Grenfellを雷撃して、魚雷1本命中。ともにfuel cargo burningと表示され、沈没音が聞かれました。位置的に同じコンボイの所属船だと思われます。連合軍は貨物船で燃料を輸送しているようですが、反撃の爆雷投射がなかったので護衛の艦艇はつけていないようですが、まったくもって船腹に余裕のあるお金持ちがうらやましい。今回襲撃したヘクスは、以前SIGINTで連合軍TFの存在が報告されていた位置です。長いこと待った甲斐がありました。ただし、Reluctant Admiral modではオリジナルのグランドキャンペーンシナリオよりも日本側の潜水艦の数が少なくなっているので、こういった待ち伏せを多数仕掛けるというわけにはいかないのが難点です。

その後、スマトラ島のメダンの東隣のヘクスでDMS W-8がSS KVIIIに雷撃されました。さいわい魚雷は命中せず、逆に爆雷を一個命中させました。メダンのヘクスに連合軍の機雷アイコンがみえるでしょう。この機雷もSS KVIIIが敷設したものなのかもしれません。前日メダンに機雷が発見されたので、DMS W-8をDMS W-11とともに機雷掃海TFを組んでシンガポールからメダンに向かう途中でした。メダンには油田があるのでタンカーの出入りが頻繁ですが、被害がなくラッキーでした。

ニューギニア東部ではとうとうワウに連合軍の地上部隊7つが到着しました。サラモアからワウに移動させてあった日本の地上部隊のうち、144聯隊と海軍の陸戦隊2個と防備隊1個は連合軍より速く到着していました。しかし、工兵部隊や高射砲大隊は装備が重いからかまだ移動中です。連合軍側も西隣のヘクスにまだ16720名の部隊が後続していますから、これの到着を待って攻撃するつもりか、それとも早速これから攻撃なのか。日本側の後続する部隊が到着するにはあと5日ほどかかりそうで、それまで攻撃を待って欲しいところですが、無理なお願いかな。マダンへのFast Trasnport TFでのサプライ輸送が困難になったため、ニューギニア東部の日本側は全般的にサプライ不足で!アイコンがついてます。 サプライ不足の下で日本側の部隊の充足状況はというと、例えば144聯隊。ブナをめぐる戦いで6月29日にAV 0、TOE 12/29まで低下していたのが、この4ヶ月でAV 99、TOE 82/87まで回復しています。またワウのfortificationも3になってはいますが、ただそれでも米軍には一蹴されてしまうのでしょうが。

ダーウィンからPort Hedlandにかけてのオーストラリア北西部は日本側が占領していましたが、豪軍地上部隊が奪回作戦を展開しています。Nookanbahを解放後、Derbyに向けて進軍中です。日本側の部隊はダーウィンに38師団の3つに分割したうちの2つが駐屯しているのと、Port Hedlandに舞鶴第三特別陸戦隊がいるのみです。その他は無人なので、豪軍の進撃をとどめることはできません。ダーウィンにいる百式重爆と一式陸攻で嫌がらせ爆撃を続けています。

2012年9月27日木曜日

シドニーに3つのHeavy Volume of Radio transmissions


SIG INT REPORT FOR Oct 28, 42
Heavy Volume of Radio transmissions detected at Sydney (90,167).
Radio transmissions detected at Anchorage (181,36).
Radio transmissions detected at Suva (132,160).
Radio transmissions detected at Anchorage (181,36).
Heavy Volume of Radio transmissions detected at Sydney (90,167).
Heavy Volume of Radio transmissions detected at Sydney (90,167).
昭和17年10月28日のSIGINTはこんな風に報告されていました。特筆すべき点はシドニーに3つも Heavy Volume of Radio transmissionsが聴取されたことです。一日に2つはしばしば目にしますが、3つは初めてのような気がします。早速マップでシドニーを覗いてみると、こんな感じでした。Detection Levelは3/1です。前日のSIGINTではシドニーは報告されていなかったので、スラッシュの右側の数字は前日のDLをひきずっているというわけではなく、きょうの3つの聴取情報だけで3/1になったのでしょう。

飛行機は合計4機で戦闘機は2機しかいないとのことで、これが本当なら港湾爆撃をしたいところです。残念ながらシドニーを攻撃できるような航続距離の爆撃機がありません。Glen搭載の潜水艦を何隻か集めて奇襲してみるのも面白いでしょうが、そんな余興に使うほど数に余裕がないのです。

港には96隻の艦船がいるそうです。その中にCVEが5隻含まれているとのことですが、全部が護衛空母というよりも、きっと正規空母も含まれていることでしょう。というか、この5隻以外にも空母がいるんじゃないでしょうか。

DL 3/1でも地上部隊やTFのアイコンがつかないんことがあるんですね。もしかするとdockしているTFはたまたまいなかっただけかもしれませんが、地上部隊がいないはずはないので。

ということで、今日のシドニーの様子を見ても、SIGINTの”Heavy Volume”の実体が何なのかははっきりしません。やはり空母がたくさんいるってことなんでしょうかね。

2012年9月26日水曜日

大空襲の翌日のMagwe



昭和17年10月27日、前日に引き続いてビルマのMagweに空襲がありました。第一陣はチッタゴンから16機のHurricane I Tropが高度24000フィートでsweep。高度10000フィートでCAPしていた二式戦(Ki-44-IIa Tojo)25機が迎撃しました。その後、カルカッタから35機のP-38F Lightningの護衛で、Liberator II 4機、B-17E Fortress 19機、B-24D Liberator 21機、B-25C Mitchell 11機が高度7000フィートで来襲。迎撃した二式戦は20機でAirbase hits 19、Airbase supply hits 1、Runway hits 40の被害を受けました。

Magweの飛行場は前日の爆撃で使用不能な状態ですから、東隣のヘクスのメイクテイラとそのもうひとつ東南のTaung Gyi配備の二式戦がCAPをつとめました。CAPを任せることのできる部隊数が前日より減ってしまったので迎撃した機数も少なかったのですが、味方根拠地の上空ですし、来襲した数も前日より少なくなっていたので、優勢に戦えたようです。Trackerをみると、二式戦の損失4機(A2Aで3機、Ops loss 1機)に対して、Hurricane I Tropは16機のうち13機(A2Aで11機、Ops loss 2機)、P-38F Lightningは35機のうち6機(A2Aで3機、Ops loss 3機)となっていました。このゲームの戦闘機対戦闘機の空戦では、sweep>CAP、高いところにいる方が有利というのが定説です。しかし、今日の二式戦対Hurricane I Tropのスコアを見ると、高所の有利とsweepの有利があっても、旧式化した機種ではだめということがよくわかります。Hurricane I Tropは昭和17年1月からの機種で最高速度毎時282マイル。それに対して二式戦(Ki-44-IIa Tojo)は昭和17年9月からの機種で最高時速376マイルですから、最高速度の差が効いているんだろうと思います。

連合軍の爆撃機が2日続けてMagweにやってきたのは、完全に破壊するためか、それとも今日もまだ日本側にCAPを上げる余力があるか探るためなんでしょうか。まあいずれにせよ、今日の爆撃もシビアでした。飛行機はすべて後方に避難させたので地上破壊機は0でしたが、飛行場施設被害は100、滑走路被害は81となりました。きっと爆撃直後は滑走路被害100で、その後の工兵の修復で81に回復したのでしょう。81なのは前日の数値と同じですから、Magweに現在駐屯している工兵が一日に19ずつ修復できることも確認できました。

一日に19修復できても、施設と滑走路ともに完全に回復させるには11日もかかります。連合軍としては完全に破壊しなくとも、数日に一回爆撃すれば使用不能に追い込めるわけです。もっともMagweに加えて、Magwe隣接するマンダレー、メイクテイラ、Taung Gyi飛行場すべてを使用不能にすることは難しいでしょうが、爆撃を完全に阻むことはできません。爆弾を投下されてしまえば地上での破壊機がでますから、爆撃機をこれらの飛行場で運用することはかなり難しくなりました。HRで昭和17年12月いっぱいは戦略爆撃を禁止しているのでまだMagweの油田は安泰ですが、昭和18年の元旦にはMagwe油田全壊を覚悟しなければなりません。

ビルマを取り巻く状況はこんな感じで、印緬国境を越えての連合軍地上部隊の侵攻にどう対処すべきかと悩む段階に入ったようです。陸軍の戦闘機部隊が健闘しているので、連合軍側も楽な戦いだとまでは感じていないでしょうが。Magweに3個師団いるのですがいずれは爆撃で戦闘不能にされそうなので、ジャングルのヘクスに移動させようかと思います。

2012年9月25日火曜日

Magwe空襲で80機が地上破壊


昭和17年10月26日、Magweとその周辺に配備してある百式重爆(Ki-49-IIa Helen)45機が5波に分かれてインパールを夜間爆撃しました。Hurricane IIc TropがCAPに上がっていたので、護衛のついていない爆撃機の一部は逃走したと表示され、投弾したのは37機だけでした。37機の高度12000フィートからの爆撃でもそれなりの戦果がありそうなものですが、CAPに邪魔されるのか、Flakを避けるためなのか、Airbase hits 1、Runway hits 1と地上でP-40K Warhawkを1機破壊できただけでした。しっかり防御されている連合軍飛行場に対して、日本の夜間爆撃はほとんど効果がありません。昼間ならもっと命中弾があるかも知れませんが、それも投弾にまで至ればの話。CAPがしっかりしている飛行場を昼間攻撃するのはまあ無理ですね。

その後、連合軍の潜水艦が敷設したラングーン入港部の機雷を掃海していたAMc Tatibana Maru(VP 3、830トン)が触雷して沈没してしまいました。AMcが触雷沈没とはね。DMSの方でなかった点に小さな幸せを見つけるくらいしか、心の平安を保つ手段がないっていう感じです。昨日と今日で合計27個の機雷を掃海し、触雷した艦船が合計5隻ですから、連合軍の機雷の効率には脱帽です。

 午前中、インパールからMagweを28機のHurricane IIc Tropと60機のP-40K Warhawkが5波に分かれてsweep。そしてディマプールからマンダレーを23機のP-39D Airacobraがsweep。magweとマンダレーは距離2ヘクスで、それぞれの飛行場配備機が他方にもCAPを行えるようなrangeを指示してあります。今日の合計6波111機のsweepは15機のゼロ戦(A6M3b Zero)と63機の二式戦(Ki-44-IIa Tojo)が迎撃しました。午後にもA2Aがあったので正確スコアではありませんが、この午前の戦いに参加した戦闘機の被撃墜機数は16対53、3倍以上の優勢なスコアでした。

午後、カルカッタから24機のP-38F Lightningの護衛で、B-17E Fortress 25機、B-24D Liberator 31機、B-25C Mitchell 24機がMagwe飛行場爆撃にやってきました。8機のゼロ戦(A6M3b Zero)と52機の二式戦(Ki-44-IIa Tojo)が迎撃したと報告されていますが、午前中の連合軍のsweepとの激戦による故障やら疲労やらで、実際にこの午後の空襲で会敵できた機数はもっと少なかったものと思われます。それでもP-38F Lightningを6機も撃墜したのですから、CAPはよく働いてくれたと思います。しかし爆撃を防ぐことはできず、80機の爆撃機が7000フィートから投弾した654個の500ポンド爆弾のうち、Airbase hits 77、Airbase supply hits 7、Runway hits 102個が命中。おそらく飛行場施設被害77、滑走路被害100になったんだろうと思いますが、爆撃後にMagweにいるengineer 215分隊とengineer vehicle 3輛が修復に活躍して、今日の情報画面では滑走路被害81となっていました。

飛行場自体の被害も大きなものですが、駐機していた飛行機の被害も甚大です。百式重爆が45機、二式戦が29機ゼロ戦が3機、百式司偵が3機、合計で80機が地上で破壊されてしまいました。我が国の航行機工業の規模からいうと、百式重爆は9日分、二式戦は4-5日分の生産量にあたります。あれこれあわせて今日一日で103機の損失を記録しましたが、自軍の飛行場とその上空での戦いが中心だったためか、パイロットの死傷者数はKIA 10名、WIA 3名と控えめでした。

マダンでFasttransport TFのPBがさんざん空襲で沈められた経験に鑑み、ニューギニア東部へのサプライ輸送先を2ヘクス北西のHansa Bayに変更してみました。しかしそれでもブナから12機のBeaufighter Icが飛来しました。高度100フィートから投弾される250ポンド爆弾は一発もはずれず、PB Yokae MaruとPB Kaimyo Maru(ともにVP 4、830トン)の2隻とも沈没してしまいました。昭和17年も10月末となると史実同様に苦戦になりますね。

2012年9月23日日曜日

ラングーンへの機雷で2隻沈没1隻大破1隻炎上中



昭和17年10月24日、ラングーンの南西に隣接するヘクスで、ASW TFとラングーンにサプライを輸送するTFの合計4隻が機雷に接触し、PB Santos Maru(VP 10、2780トン)とxAK Toei Maru (VP 9、4675トン)が沈没しました。Sys 19, Flt 71(56)と大破したPB Nanpo Maruはモールメン港に、Sys 37, Flt 65(49), Eng 12(5), Fire 18と炎上中のPB Taian Maruはラングーン港にdisbandしました。

10月12日にもパレンバンへの入口部に機雷を敷設され2隻沈没3隻大破という大きな被害を受けましたが、同じような被害が繰り返されてしまいました。潜水艦に機雷を敷設される事態を避けるため、ASW TFにラングーン周辺をパトロールさせていましたが、そのTF事態が機雷に接触してしまうのでは、まったく打つ手なしです。魚雷で沈めるより効率がいいのに味をしめて、連合軍はまたどこかで同じ事をしてくるでしょうね。機雷敷設を防げなかった場合を考えて、モールメンにDMSとAMc各一隻を常駐させてあるので、早速、掃海に向かわせることにしました。

10月12日にパレンバン入口部で触雷したうちの1隻、AO Tsurumi Maruのパレンバンでできる修理が完了しました。majorな浸水被害が31残っていますが、これはパレンバンでは修理できないので、Repair Shipyardのあるシンガポールに向かわせることになります。空船で行かせた方が魚雷攻撃を受けたときに沈む難いと思われますが、浸水被害31もあるとどうせ魚雷一本でも助からないでしょうから、パレンバンからシンガポールに行くのに空っぽのまま行かせるのはもったいないと考え、fuelを積載したところ満載量の8000トンまで積むことができました。majorな浸水被害というのはRepair Shipyardでないと修理できないわけですから、ドック入りしないと処置できない水面下の外板の大きな破孔とかなんだと思うんですね。それなのに8000トン満載できてしまうのが不思議です。このゲームでは貨物船にしてもタンカーにしても、ダメージがあっても積載量が減少しないのは仕様のようですが、WitP 2をつくる際には改善すべき点だろうと思います。

今日はほかにも潜水艦による被害があって、稚内から豊原に戻るコンボイがSS S-30に襲撃され、xAKL Takegawa Maru(VP 3、1900トン)に魚雷が2本命中して沈没しました。この航路は潜水艦の被害が多いので、燃料効率を考えずxAKLだけを配船していますが、それでも沈没が痛いのは変わりありません。ほんとに困ったもんです。

2012年9月21日金曜日

WitP2について考えるスレ

以前、WitEとの比較やWitP 2に対する希望をあげてくスレというエントリーでOT: WitE Forumを紹介しましたが、その続編のWITP2 Ruminations (Was "OT:WitE Forum")というスレを紹介します。

AIの改善や陸戦モデルの作り直し、また現行のWitP AEでは、各種の情報の表示画面、ユニットへの指示画面、生産指示画面などが、ウインドウズの標準的なインターフェースに乗っ取っていないので、右クリックでのコンテキストメニュー、ソート機能、ハイパーリンクなどを希望する意見は少なくありません。こういったWitP 2(WitP AE2)に対する要望はもちろんのこと、実際にWitP 2を実現するにはどうしたらいいかを熟考してのレスがたくさんついて、3ページにわたる長いスレになっていました。というのも、新たに一からゲームをつくることはもちろん、現在のWitP AEのコードを書きなおしてWitP 2を作成することも、費用と売り上げを考えると経営的には見合わないだろうというのが大方の意見だからです。それではどうすべきか。

すでにWitP Trackerという外部ツールが存在していますが、データを表示させ、そのデータを眺めてあれこれ考えるだけの役割に限定されています。このTrackerと同じように、WitP AEのセーブファイルを読み込める外部ツール(それをWitP 2として売り出す)をつくり、ユニットに対する指示、生産関連の指示はってその外部ツールを通して入力するという方式がこのスレの中で提案されています。こうすれば、データの表示やAIなどに関する改善が比較的安価に簡単に実現するだろうというのです。私はそのへん詳しくないので本当にその線で進みそうなのかどうか判断できませんが、私がプレイする能力のあるうちにWitP2が実現するにはその方法しかないのかなと読んでいて感じました。また、WitP AE TrackerがMatrixから許可と情報提供を受けて作られているツールなんだということや、Gary GrigsvyさんがWitPをつくった頃、WitP AEがつくられたいきさつなど、読んでいて勉強になりました。
"OT:WitE Forum"のスレをOT(訳注:off topicの略語で、板違いの意味かと思います)のつかない状態に移すことにした。もしかするとフォーラムの面々の中には、このスレのテーマであるWitP2に興味があるのに、以前のタイトル名とOTだからという理由で見逃してしまっている人がいるかもしれないから。
このフォーラムでもWitP2に興味をもつ人がごく少数なのは分かっているし、まだTFを編成することにも悪戦苦闘しているような新人さんも興味を持たないだろう。しかし、このフォーラムにあたくさんのページの中には、WitP2につかえそうな素晴らしいアイデアの宝の山が眠っている。いつの日かWitP2を作る過程で、Matrixはそれを掘り出すことになるだろう。個人的にはWItP-2だけでなく、WItP-3やWItP-4やWItP-5もみてみたい(ハリーポッターが7まであることは別にしても、ウルティマもMighta and Magicも9まである)。WitP2をテーマにした古いスレを読んでみると、議論が進むにつれて希望が途方もなく広がってしまい、人間の脳をそっくりAIに再現するような fchartonさんのレスでしめくくられることになった。私はビジネス畑の人間で技術のことは分からないし、そのスレで展開されていた数学についてはついてゆけなかった。話がそんな風に展開すると、そんなことには金は出せないと、Matrixが怖じ気づいてしまうんじゃないかと心配だ。ただ、そう考えたとしても当たり前のこと。WitP2のビジネスの件はもっと単純で、もっと容易で、もっとお金のかからない話で、WitP AEをさらに良くしようというだけのこと。完璧なものはWitP 6まで待とう。
「このゲームのインターフェースがEndless SpaceやCiv4やCiv5のようにスムーズに反応してくれたら良かったのに」という意見があるが、仮称WitP2について、インターフェースがどうあるべきか私の考えを述べたい。本物のウィンドウシステムを採用したインターフェースでないとだめだ。例えばシドニーをクリックするとディスプレイの端の方にウインドウがポップアップする。そのウィンドウには根拠地の情報、飛行隊、地上部隊、在泊艦船、TFなどのタブがついている。タブをドラッグすれば別のウィンドウになる。地上部隊のタブを選択し、オーストラリア歩兵師団をCtrl+クリックすれば、10もある構成部隊の中から戦車中隊、工兵中隊だけを選択することができる。そのままマウスをGili-Giliまでドラッグすると、TFの編成ウィンドウが出現する。そのウィンドウには、選択してある部隊を輸送するのに必要な数の輸送船の候補が自動的にみつくろってある。Gili-Giliは敵の根拠地なので、デフォではAmphib TFが選択されていて、揚陸が速い艦船ばかりが候補として並べられている。手動でTransport TFに変更すると、効率的に搭載できる艦船が選択される。別に新しいTFに艦船を組み入れようとすると、ウィンドウズのエクスプローラでファイルを選択する時と同じように、フィルターをカスタマイズできる。根拠地の在泊艦船のタブをクリックして、そこにいる巡洋艦すべてと駆逐艦数隻とを選択し右クリックするとTF編成サブメニューが出現し、左クリックで艦砲射撃TFを選択できる。そしてこのTFをドラッグして先ほどのAmphib TFに重ねると、二つのTFを合体させるか、それとも一方が他方をフォローさせたいのか尋ねてくる。重要な点は、これらすべてがスムーズにいくことが必要だ。なにごとかが実際に始まってしまうのでもなければ、マウスをクリックしたり、メニューを選択するのに一瞬でも待たされてはならない。 Unity of CommandやPanzer Corpsなんかをプレイしてみれば分かるが、UIはスムーズに反応してくれて、メニューを切り替えたり、別のユニットを選択したりしても、ゼリーの中を泳いでいるように感じることはない。
もしAIをつくるのが難しいのだとしたら、AIの付属しないグランドキャンペーンとAIの付属したショートシナリオでもプレイヤーは満足するかとMatrixに質問されたらどう答える?私はAIなしのゲームをhead to head modeで何度もプレイした経験がある、そうするしかなかったので。小シナリオ向けのAIの開発もグランドキャンペーン向けAI開発のブレークスルーにつながる可能性もある。疑問を持ち続けよう。未来の製品を実現するのはそういうところから。
JeffKさん、PBEMなんかには縁のないカジュアルプレイヤーの方が圧倒的に多数で、AI相手に娯楽としてプレイしているから、AIが付属しないなんてのは無理だ。現状程度のAIでもグランドキャンペーンに付属するAIはあった方がいい。また、開発チームに小シナリオ向けのAIを開発する能力がないわけではないから、いいものができたら、グランドキャンペーン向けのAIに組み込んでいってもらえればと思う(組み込まれた新たなAIが動くには、ゲームのリスタートが必要にはなるだろうけど)。
小シナリオだけでなくグランドキャンペーンにもちゃんと動くAIが必須だと思うし、そうでなければ大した売り上げは期待できないだろう。大部分の人がAI相手にプレイしていることや、売り上げを伸ばすにはその層に焦点を合わせることが必要なのをMatrixは知っている。経済的な観点からWitP2が可能なのかどうかについては確信が持てない。この規模のゲームを一からつくるのは、大きな企業でも数年がかりの仕事になるだろう。テストプレイだけでも数年かかるに違いない!Matrixが経済性を考慮するなら、WitP AEエンジンを使い続けるか、またはすでに動くことがわかっている別のゲームエンジンを持ち込むことになるだろう。Matrixのような小さな企業が新たなゲームエンジンをつくるのは大仕事だ。それほどの売り上げが見込めるジャンルではないから、儲かると確信できない限り、新たなエンジンを開発しようとはしないだろう。WitEエンジンがどれほどのものなのか私は知らないが、これがべつの解決策になる可能性もある。GaryはEagle Day to Bombing of the Reichを憶い出させるような空戦モデルと新たな海戦モデルをWitWに組み込むという話なので、それらを合体したWitWで、WitEエンジンの実力が明らかになるだろう。WitP2については、10年かそこらすればWitP2にお目にかかれる可能性もあるとは思う。でも真剣に考えれば考えるほど、希望にしかすぎないと思えてくる。また、Garyのチームがヨーロッパについての制作を終えたとしても、WitP2はWitEの拡張版になってしまいそうな気がする。詳しい計画がどんなものだったか忘れたが、Garyは1939から1945年の全ヨーロッパと北アフリカにまたがるゲームについて語っていたように記憶している。たとえWitEゲームエンジンが使いものになったとしても、太平洋戦域はその次になるわけだ。
スレ主のBullwinkleさんの主張したいのは、完全な新作ではなく、UIとAIを作りなおして今まで通りのゲームエンジンをつかうというものだ。Da Babes modのチームの成果を見ると、現行のWitP AEのエンジンはまだしばらくはもちそうなので、この主張には現実性がある。経済的な実現可能性をかんがえてみると、WitP2は典型的なニッチマーケット向けの製品だと思う。マーケットは小さいが顧客はみな熱心だから、Matrixはそこからの支援を期待できる。WitP AEの採算に関する試算がどうだったかについての知識はないが、WitP2でもWitP AEの時の試算に従うべきだろう。あと、modについて一言。modはWitP AEの世界で特別な役割をもっている。ゲームがとても複雑で、制作に必要な調査も広範におよんでいるので、modの多くが不適切なものになってしまっている。作成したmodを有意義なものとするには、とても多くの知識が必要だし、テストも繰り返さなければならない。それが可能なのは、WitP AE本体を作った人たち(例えばJWEさん)を囲む、専門家のチーム(Reluctant Admiral modやDaBabes modのチーム)だけだろう。AIについても同じことがいえて、スクリプトはだれでも書けるはずなのに、じっさいにAIをつくっているのはAndy Macさんだけだ。システムをいじれて、DaBabesとして実現したようにシステムを改善できるファンの力をMatrixが活用できるという点で、modの奨励は進むべき途のように思える。
その通り。私は前のレスでDaBabesチームによる改良(Flakの改良だけでもゲームを全く違ったものにしてくれたし、わたしはまだBabesLiteしかプレイしていない)について触れなかったが、彼らの成果はWitP2に導入されるべきだ。WitP AEのプレイヤーは価格そのものにこだわることはないと思う。WitP AEをプレイしたことのある人なら、プレイ時間あたりの価格という議論をよく分かっているはずだ。WitP2を買うために節約しなければならない人もいるだろうが、既存のプレイヤーのうちの多くが買う気になるだろう。そして私がプレイしたことのあるリアルタイムゲームのmodの多くはグラフィック、音楽、キャラの動きなどに関わるもので、コアなゲームシステムをいじるものではなかった。WitP AEのエディターをつかって戦闘序列を変更するmodを作成している熱心なファンもいないわけではないが、次回作でもその点には変化がないだろう。WitP2に限らず簡単にバリエーションを増やす方法として、exeコード自体には変更を加えない「外付け」の設定変更オプションを加えることを提案したい。そういった方法を他のゲームで経験したことがあり、しっかりした設定変更オプションを用意するでことを提案することにしたわけだ。AI戦とPBEMの両方に適応できるものを。なにも夢の国に行こうというのではないし、RPGでいえばゼロ戦を永遠の航空優勢の剣にしてしまおうというわけでもない。プレイヤーがゲーム開始時にするいろいろな設定の一環として、パラメータを変更できることにする。この変更に従ってゲームのアルゴリズムが利用する数値が修正され、修正された数値がプレイの中で利用される。手持ちのポイントを消費して、例えばマラリア地帯での疲労の増え方の10%下方修正オプションや、またはヘルキャットの導入を60日早めるオプションを購入できるようにする。購入につかえる手持ちのポイント数は予め決められていて(フォーラムの投票で決めてもいい)、コアとなるモデルを修正する度合いに応じて上下する。既存のモデルを自軍に不利に変更するオプションを選択すれば、手持ちのポイント数を増やすことができる。つまり、8インチ砲巡洋艦の主砲の命中率を15%下げる代わりに手持ちのポイントを増やし、それを他の自分好みのオプションに振り向けることができるわけだ。この説明で理解できないようなら、戦略級PCゲームの古典的な名作であるMaster of Orion 2の設定画面をみてほしい。このアイデアはPBEMの方によりふさわしいだろう。ゲームの始まる前の第0ターンに、双方のオプション購入のための手持ちのポイント数を決定する。新米プレイヤーには多く、ベテランには少なくがいいかな。その後、心理戦とメールを駆使しながら、双方が相手には秘密のままポイントを振り分ける。AI戦ではプレイヤーはAIにポイントをどこに振り分けたか報せてもいいし、またはPBEMと同様にAIには秘密で振り分けてもいい。どちらの場合も、AI側はランダムにポイントを振り分ける。後付けのオプション設定なので、コアとなるゲームエンジンをいじる必要はない。またスクリプトを容易に書けるようにするエディターがつくられれば、コミュニティの中からたくさんのスクリプトが生まれるだろうと思う。
次のバージョンはデータについてはハードコードしておいてほしくない。こういった数値は外部に.iniといった拡張子のテキストファイルで保存することもできるだろう。そうしてあれば、数値データや日本の侵攻期ボーナスなどのようなイベントもいじることができるし、以前試みられたWar in the Med mod、そしてWar Plan OrangeやWar in the Westのmodを作ることも容易になる。この種のデータがコードに埋め込まれていることで、柔軟性が犠牲になっている。
「もしAIをつくるのが難しいのだとしたら、AIの付属しないグランドキャンペーンとAIの付属したショートシナリオでもプレイヤーは満足するか」と問われたら、私はノーだ。プレイヤーの多くは一人でAI戦だけをプレイしているはずだ。たとえそれがどんなに不出来なAIであっても、グランドキャンペーンを一人でプレイする機会を奪ってしまったら、このゲームの魅力は失われてしまうだろう。
AIがなければ売れない。地形と天候に対応できて、指揮系統に対応していて、行動した場合としなかった場合の得失を比較することができる、そんなAIが望ましい。例えば地中海戦域について考えてみると、連合軍が北アフリカ全域を占領した後、だいたい三つの選択肢がある。サルディニアとコルシカか、シチリー島か、ギリシアか。AIはどう選択するんだろうか?
「経済的な観点からWitP2が可能なのかどうかについては確信が持てない」なんていわずに一息つこうよ、Debbie Downerさん。ほとんど、洒落みたいなスレなんだから。私自身は、WitP2は大規模すぎるし高価すぎるし売り上げは少ししか見込めないしっていう、みんなの持っている思考のパターンに落ち込まないように注意している。過去を振り返ると、Pacific Warは20年以上前に、フロッピーディスク数枚組で発売された。基本的なアイデアとか、全体的な構造とか、戦闘序列とか、ターンやフェーズだとかは、その後のゲームに活用された。PCゲームの過ぎ去った時代。B&Mの小売店でフライトシムとウォーゲームが売られていた。ボードのウォーゲーマーたちは、友人を集めたりマップとカウンターの置き場所を自宅内に確保したりせずとも、空いた時間に自宅でプレイすることのできるPCゲームに移っていった。A級ゲームは50ドルくらいだった。まだCD-ROMドライブはなく、PCの世界はDOSで動いていて、そろそろウィンドウズと呼ばれるもの(ちっとも役に立たないファイルシステム付き)が知られるようになってきていた。プライベートライアンや、Burnsの記録映画The Warや、ワシントンの第二次大戦記念碑や、Ambroseの第二次大戦に関する諸著作、そしてthe Greatest Generation(大恐慌に生まれ第二次大戦に従軍し)への祝福なんかは、まだ存在しなかった頃だ。Pacific Warのアイデアにもとづいて、対象とする地域を小さくし、プレイしやすくしたUVをMtrixが発売した。新しいUIが導入され、グラフィックも改善されたが、60ドルもした。大型店でA級のPCゲームが40ドルで買えたころだ。第二次大戦期の文化に対する関心が一般的になってきていた。アメリカはドットコムバブルで好景気だった。Matrixはウォーゲーマーには名の知れた存在だったが、ふつうのPCゲーマーには無名だった。市場開拓費、場所代、より素晴らしいグラフィック・サウンド・アクションをもつ新しいゲームとの競争で、ウォーゲームは大型小売店から追い出されていった。フライトシムは待ち望まれていた新作に盛りだくさんのバグがあったことと、慣れた人でないと遊べないような難易度になってしまって市場を失い、シューティングゲームが市場を制覇した。多くのPCにCD-ROMドライブが搭載され、ウィンドウズへの移行のまっただ中だったが、多くのゲームはDOSを立ち上げるためのプラットフォームとしてしか利用していなかった。詳細は今でも公開されていないが、UVの売り上げが好調だったことからMatrixとGary Grigsbyの会社との間で交渉がもたれて、WitPを開発することが決定された。この飛躍について、ちょっと考えてみてほしい。WitP2の開発には金がかかりすぎるし困難だというなら、この飛躍について考えてほしい。UVからWitPへの飛躍は、マーキュリー計画からアポロ11号への飛躍だ。戦闘序列の確定や、AIの開発、マップの制作、日本の生産システム、ソロモンキャンペーンだけでよかったUVと違って5年にわたって機能することが必要なしっかりした空戦モデルの開発といった多大なリスクが目白押しだった。大きな口で生肉にかぶりつくようなものだったが、Matrixは決断した。Gary Grigsbyの会社が発売元となった。PCゲームの多くがB&Mの小売店で40~29.99ドルでセール品となっていた頃に、70ドルほどど想定された価格のリスクは大きかった。インターネットが普及し、海賊行為が横行した。ウィンドウズ98は安定していて使いやすく、これまでよりたくさんのRAMを積めるようになった。CD-ROM搭載が標準になった。グラフィックカードの競争は沈静化して2系列に収束し、それなりのコンパチビリティが実現した。サウンドは問題じゃなくなった。B&Mの小売店から追い出されたウォーゲームは、デジタルダウンロードに活路を見出した。ゲーム雑誌も勢いが無くなり、Matrixはそういったゲーム雑誌で名前を売っていた。WitPのプロジェクトは冒険だったが、Matrixはリスクをとることにした。Gary Grigsbyの名声と彼を中心とした開発チームの存在がそうさせたのであって、UVの売り上げが大きかったからではないと思う。Gary Grigsbyにとっては初めての冒険ではなかった。たしかにUVとPacific Warを制作してはいたが、10年経って振り返ってみると、WitPは規模と深さの点で驚くほどの飛躍だった。中心となるキャンペーンのプレイには実人生で数年もかかり、スタークラフトが2本買えてしまうほどの値段のゲームというものは、マーケットに対する深い信頼に基づいた飛躍だった。WitP2を議論する際には素のWitPに青信号が出された時の状況を憶い出すことが重要だと思う。ほんとにそうなんだ。その次にAEだが、Matrixにとっては授かり物だ。WitPがUVを超えたのとは別の仕方で、WitP AEはWitPを超えた。核となる戦闘序列やフェーズやUIやAIの構造に関する作業は済んでいた。しかし、新たなシステムやモデル(艦船修理、パイロット管理、航路の経過点)が加えられたことは驚くに値する。WitP AEの開発に青信号がともった頃、ちょうどMatrixはDR(訳注:DRって分かりません。Matrix傘下のウォーゲームの開発チームかな?)だけを外部に残してSiltherineと合併する準備を進めていて、多難な時だった。しかもGary Grigsbyは外に出てしまい、WitP AEにはWitP以上の高価格をつけることが必要になった。ちょうどその時、MatrixはHenderson Fieldからボランティで作業してもいいという申し出を受けた。これにより損益分岐点が大きく変化した。Henderson Fieldは最良のチームを結成した。熟練のプログラマはPacific Warの時代にまでさかのぼる古いアルゴリズムをコードの中に発見することもあった。艦船修理のための新モジュールを書き足すことはできた。デザイナーや、WitP AEの主なテーマに詳しく、武器のモデル化や本物の戦術や物理などについても語れるElfさんやJWEさんなしでは、WitP AEはメッキ仕上げの安物になってしまっだろう。彼らの仕事はGary Grigsbyのチームがなしとげたのと同じくらい重要な貢献で、それがなかったならWitP2なんて想像することもできなかっただろう。WitP AEは単なるアップデートではなく、WitPを完成させるものだった。WitP2には、WitP AEの時と同じ規模のプロジェクトは不要だろう。WitP 2は創造ではなく、単なるアップデートに徹することが必要だ。AIと、UIと、楽しくリプレイできるための仮想モデルといった少数の分野に焦点を絞らなければならない。柔軟性はどうなったかって?ご冗談でしょ。WitP2は新たな市場を求めず、既存のプレイヤーに売ることのみを考える方がいい。WitPシリーズの独占販売権はそのままだということは公表すべきだ。WitP2はWitPシリーズの最上位作品と位置づけられ、他の2作とは違った市場向けに値付けされることが必要だ。WitP2には過去のWitPの経験が盛り込まれ、PBEMサーバーのようなWitEの経験からも学ぶ必要があるし、また損益分岐点を低く抑えることのできる特長のみにしぼって少ない費用で開発されるべきだ。問題は現在のMatrixにこの種の仕事がそもそも可能かどうか、また着手する意思があるかどうかという点だ。Slitherineとの合併と、タブレットを対象としたゲームへの進出を公表後の現在では、Gary Grigsbyの名前を冠さない限り、こういった大きなプロジェクトに手を出すことはできなくなっているのかもしれない。本当にそうなのかどうかは時間が経てば分かるだろう。でも私としてはMatrixにやる気と能力があってほしい。
何ごとか意味のあることを成し遂げようとしたら、知るべきことは多いし、検証すべきこともたくさんある。だからReluctant Admiral modにしてもDaBabes modにしても、WitP AEプロジェクトチームに所属していたことのあるJWEさんを中心とした専門家のチームにしか作ることができなかった。AIにしてもそうで、だれにでも書けるはずのスクリプトなのに、私の知る限り書いたのはAndy Macさんだけだ。私がAI戦を楽しめるよう、プレイヤーの中からスクリプトを書いてくれる人が現れることを期待していたが、だれも書いてはくれなかった。AIエディターはあるのに。
私がスクリプトを書いてあげられれば良かったのに。何度か試みたが、書き終えてはいない。
今日の仕事中に考えていたことを少し書いてみようと思う。経済的な問題は単純で、収入と費用の二つの面があるだけだ。見直しを最小限にとどめ、ユーザーがテストに参加すれば費用を下げることができる。しかし、良いゲーム(しかも古いコードで動いている)をさらに良くすることが一筋縄ではいかないことを肝に銘じておく必要がある。私の認識が正しければ、WItP AEは熱心なユーザーの一団が無料かそれに近い低額で働いてくれたことでコストの大部分を吸収することができ、完成した。いまでもこれが可能なことなのかどうか知らないが、いずれ考えなければならない時が来るだろう。収入の面では、恒常的にプレイしているメンバーの多くは新たなバージョンにお金を出してくれるだろうし、新たなバージョンがWitPの商品寿命を延ばしてくれることで、より多くの収入につながる。新たなAIやUIの試みが他のゲームにも応用できたり、新たなシリーズの基盤となる可能性もある。次に技術的な面を考えると、WitPは4つの部分に分けることができる。中心にあるのは世界「モデル」で、ゲームファイル、戦闘序列などさまざまなデータファイル、マップ、ゲームの使ういろいろなパラメータから構成される。次に、ターンを進めるターンエンジンがあり、今日の世界モデルから明日の世界のモデルを作り出し、その途中でリポート類やコンバットリプレイを生み出す。その中間にユーザーインターフェースがあって、「世界モデル」のエディターの役割を果たす。このエディターを通してプレイヤーは「世界モデル」の一部を覗き見る(FoWが関与する)ことができるし、(世界モデルを対戦相手に送ったり、明日の世界モデルを作り出す前に)プレイヤーが世界モデルに修正を加えることを可能にもする。WitP Trackerも準エディターとしての機能、つまりあるターンの世界モデルを可視化する機能を持っていることに留意してほしい。ただし、あなたの指示で世界モデルに修正を加えるには、ゲームオリジナルのUIを使うことが必要だ。さて、それではAIとはいったい何ものだろう?AIというのはエディターを自動化したものといえよう。プレイヤーがするのと同様に(もちろん、ワイドスクリーンも持っていないし、リプレイを見て悪態をつくこともないし、プレイしながらビールも飲んだりはしないし、配偶者を不幸にさせることもないが)、新たなターンのファイルを受け、可視化し、変更すべき点を修正してくれる。WitP2は4つの部分のうち、前二者はそのままに、後二者の見直しを行うものだと思う。世界モデルの可視化だけではなく修正も行えるようにしたTrackerに似たツールをつかえば、現行のWitP AEの外側に被せるアッドオンとして適用することが可能な点に注意してほしい。この場合、ターン進行とコンバットリプレイは古いWitP AEに任せることになる(それを勧めているわけではなく、4つの部分からなるモデルという考え方が正しいことの証明として、この例を提示してみた)。(完全に正しいわけではないが)UIを2つの異なるサブシステムに分けて考えることも悪くはないだろう。すると、世界モデルの可視化ツールと、指示するためにつかう入力ツールの二つを持つことになる。可視化ツールの中心には、ズームが可能で検索しやすいマップと、Trackerのような数値中心だがもっとグラフィカルな表現でしかもユーザーがカスタマイズ可能なリポート類とがある。私がぜひ欲しいと思っているのはリポート作成機能で、自分好みのデータ表示画面をつくることができるものだ。現在のUIとTrackerで気に入らない点は、どのデータを表示してどれは表示しないかを選択できない点だ。それと、経時的なリポートを可能にしてくれるUIがほしい。こういった機能があればAARに役立つし、過去の情報を追うことも容易だ。入力ツールは、オートの入力ツール、つまりAIと連動すべきだ。スクリプトを書きAIに委任することで、プレイヤーは単純な入力の繰り返しから解放されてしかるべきだ。部隊の移動、乗船や下船、艦砲射撃の計画と着上陸といった任務はすでにAIが処理していることを思い起こしてほしい。実際のAIは、超人的な能力のバットマンと、スクリプトで動く基本計画の二つの部分から構成される。バットマンの方が可能にしてくれるのは、数ターンにまたがった指示で、これは潜水艦のパトロールや、コンピュータ制御のコンボイや、経由地を指定してある艦船の航行や、洋上補給や他のTFに追随する航海の指示などで、すでに実現している。上記のレスの中でパイロットのトレーニングでも同様のことが実現してほしいと言っていた人がいたが、延安を包囲する、マニラをsweepする、東京を爆撃するといった任務も委任できるようになれば、その戦域の司令官の資質が委任されたAIの活動に影響してくるようにもなるだろう。こういった変更はゲームの改善につながるだろう。複数のターンにまたがる指示は3日で1ターンのゲームの進行をもっとうまく処理してくれるだろうし、長いタームのターンも処理可能になって、グランドキャンペーンをずっと短い期間で終えることができるようになるだろう。みんなは一日1ターンを大好きだが、アルツハイマー病になってBabeldoab(daobだっけ?)のスペルを忘れてしまう前に、1944年がどんな風になるのか見てみたいと思っている人もいるだろう。またこういったAIはプレイヤーが部隊に指示する頻度を減らすことにも役立つ。この類いの指示は一日おきにしか出さないとわりきってしまうか、またはツールを導入するかだ。この場合、敵の動きに反応してAIが既存の指示に反した行動をとってくれる積極性は、司令官の資質と言ったゲーム内パラメータに依存することになるだろう。こういった複数ターンにまたがる指示はゲームのバランスに影響し、特にAIにとっては恩恵となる。現状のちょっとおばかだが、プレイヤーより素早く反応してくれるAIを考えてみてほしい。3日1ターンでプレイしているとプレイヤーは3日たたないと変化に対処できないが、委任されたAIは反応すべき変化がないかどうか毎日チェックできる。ある意味では、こういった複数ターンにわたる指示は手軽な改良型AIの利用法だ(もしかするとOODAなどのサイクル型意思決定モデルの完全な応用にもなっているかも)。それでまあ、ずっとこんなことを考えていて、今日の午前中のしごと時間を無駄にしてしまった...
この大きなレスに対してコメントするのは難しいけど、スレ主としていくつか意見を述べることにする。Henderson Field Designsのチームの貢献について、私は彼らがどんな契約を交わしたか知らないし、またかれらがその契約に満足しているのなら、彼らにとってはそれで良かったんだと思う。しかし、営利企業が無給のボランティアの労働をつかって利益はすべて独り占めするというのは問題があると思う。望めば誰でもどんな契約を交わすことも自由ではあるが、無償か無償に近い労働でできあがった製品であることを知りつつMatrixに代金を支払うのはすこし変だと思う。一度は私も代金を支払ったが、二度はしたくない。Matrixももう一度それを繰り返すべきではない。MatrixはWitPシリーズを独占販売することでどのくらいの売り上げを得られるかのデータを二回も得ることができた。もう一度、作りなおすことが経営的にも意味のあることだとしたら、今度は真っ当にやってほしい。無償の労働は売り上げに影響してしまうだろうと思う。開発費は開発にかかった費用であるべきだ。新バージョンの新たな特長は、開発にかかる費用を売り上げでまかなえる範囲内に押さえるべきだ。しかしこの手のゲームの需要の価格弾力性は独特だ。開発費をまかなうために小売価格を可能な限り高くしようとしても、私はそれでいいと思う。ところでWitP AEを、世界「モデル」、ゲームファイル、ユーザーインターフェースの4つの部分に分けるあなたの考え方は素晴らしいと思う。私はプレイヤーとしての視点しかもちあわせていないから、あなたの分析には感心した。それとは別に、Gary Grigsbyのインタビューを読んだり(下記)、1980年代の彼のゲームをApple IIeでプレイした経験とから、WitPにはあの時代の名残があると感じる。Garyさんには手続き型言語によるプログラミングの経験があって、ゲームコードはループ構造をとっている。たしか彼の8ビットのゲームの一部はBASICで書かれていた。またいろいろ調べても確認がとれなかったが、Pacific WarはPascalで書かれていたと読んだ記憶がある。Pascalがつかわれなくなっていった経過を思うに、オブジェクト指向のプログラミングの考え方が彼にしっかり根付いているとは思えない。UVと素のWitPとWitP AEはC言語(+か++か#かはわからないけど)で書かれているんだと思う。でもGary Grigsbyは昔の流儀のループ構造が好きで、WitPもそうなっている(WitEもそうなんだが、ループ構造が見えにくくはなっている)。その種の構造が頭に染み付いていて、WitPがGaryの所産でコミュニティのものではないことを考えると、4つの部分に分けるあなたの分析は、正当なものだと思う。対戦相手をしてくれるAIは中核となるexeループの一部で、UIと、アルゴリズムと、データベース・アクセス・エンジンへと、出るポイントと戻るポイントが決められてしまっているんだと思う。あなたのいうように、もしAIとUIとが中核のexeとは分離して存在しているか、または少なくとも密着したりはしていなければ、中核のexeには手を触れず、破産するような費用をかけずにmodをつくることが可能だったろう。そうはいっても、私の視点から二つの点を指摘しておきたい。1) Gary GrigsbyはUIの中心にマップを据える決断を下した。マップ上で飛行したり潜航したり更新したりするものすべてにとって、これは素晴らしい決断だった。そのおかげで、私たちの祖先の狩猟採集民が進化させてきた視覚機能を利用することができる。距離の書かれたスプレッドシートをつかうより、「ハイフォンからサイゴンまではこんなに遠いから、サイゴンに到着するにはこのくらいの時間はかかりそうだ」と目で見て分かる方がずっとプレイしやすい。しかし、マップを利用したインターフェースのせいで、生産や経済や兵站の任務は歯根管治療のようになってしまった。特に素のWitPの日本側の生産は、そのままだと非常につかいにくいものだった。すべてをヘクスからアクセスするしかなかった。ソートの可能な工業を表示するタブの追加はとても役にたったが、プレイヤーの多くはTracker抜きでは日本側の生産を管理できなかった。マップをクリックして重要な機能にアクセスするなんて方式は、UIを重視するデザイナーの作品ではない。あなたのいうとおり、ゲーム自体にTrackerのような機能を付け加える方がいいんだろうが、これまでの議論でも分かるように、今のインターフェースは中核となるゲームコードと密着しすぎている。2) 私がAIという時には、対戦相手としてのコンピュータ側のAIのことだ。このフォーラムでAIというと、私と同じ意味で使っている場合と、海戦での攻撃目標の選択などプレイヤーがコントロールできないゲーム要素も含めて使っている場合とがある。パイロットの管理のようにきまりきった指示は自動化できると思うが、これは私のいうAIには入らない。そういった機能は、なかば独立したAIというよりも、あなたのいう世界モデルに組み込まれている。インターフェースを顧慮することなくそれらを機能させようとすると、またもや中核となるゲームコードを深く探索しなければならなくなる。それよりは、このゲームの追加要素となるよう、対戦相手となってくれるAIとスクリプトを向上させたいと思う。
実現してほしいものは、あの戦争のいろいろな時期に対応するもっと多くのシナリオ。例えば、各年の前半と後半それぞれ開始のシナリオ。あの戦争の主な攻勢作戦の発動に合わせたシナリオ。ほしいと思うだけだけど。
大西洋の戦い1939-1945がほしいな。マップはフエゴ島からノバスコシア、ムルマンスク、ケープタウンまで。すべてのUボートが登場して、アップグレードされた陸戦もあるが、それは余興に過ぎない。そうすると、地中海の戦いは信じられないほど面白くなりそう。
素晴らしいアイデアをありがとう、スレ主さん。AIとGUIと開始時のオプション設定でゲームに変化を与えるアイディアは良い発想だと思う。開始時のオプション設定の変化については、戦前の建艦計画の優先度、つまり空母か戦艦か爆撃機か地上部隊かいった点も含めることができるといいと思う。また連合軍側の生産システムも導入してほしい。いずれにせよ、出発しなきゃ。もっといいアイデアがないか考えてみる。
「 プレイヤーの中からスクリプトを書いてくれる人が現れることを期待していたが、だれも書いてはくれなかった。AIエディターはあるのに」という件だが、私はシナリオ1のAIのスクリプトを書こうとしてみたことがある。AIがもっと安全策をとって空母による奇襲をしないよう、空母搭載機の定数も変更しようと試みていらいらした。AIの空母による空襲も面白くはあるし、実際に不意をつかれた経験はとても勉強にもなる。しかし後方の安全を確保する前にAIに2度目の奇襲もきめられて、AIはなんでもお見通しだから、スクリプトなんか書いても仕方がないと思うようになってしまった... エディターとスクリプトの仕様がもうすこし使いやすければ、つまりあるスクリプトの前と後ろのスクリプトがどれかとか、ある根拠地をトリガーとするスクリプトが他にもあるかどうかをもっと簡単に知ることができたらいいと思う。現状は、何ごとか変更しようとしたら、ひとまとまりのスクリプト全体を理解することが必要(または動作不具合を覚悟するか)で、それにはかなりの時間がかかる。スクリプト作成方法を改善すればAIはずっと賢くなるし、プレイヤーが固く守っている根拠地に対する成功しそうもない作戦、つまり自殺攻撃、逐次投入的上陸作戦・水上作戦をなくすことにつながるだろう。フィジーに上陸を試みて通常より多数のプレイヤー側守備隊に阻まれたAIに、再度上陸しようとするならもっと多数の地上部隊を加えなければダメだと教えてあげることもできない。相手側の空母の存在場所がどこか遠くだと判明するまで上陸作戦を延期するようスクリプトに教え込むこともできない。戦力が充実するまで、空母の数が揃うまで、四発爆撃機がガダルカナルの飛行場を機能停止に追い込むまでは上陸は延期だと教え込むこともできない。スクリプトが到着を待てる部隊というのは、事前に確定されていなければならず、それまでの戦闘の記録や、偵察で判明した相手の状況や、その地域の過去の相手の動きに応じて決めることはできない。あるスクリプトが走り始めると、トリガーや日付でそれをキャンセルすることはできない。撤退して作戦に必要な戦力をまとめて再度攻撃するプレイヤーとは違って、手に入った艦船を少数ずつ目標とする作戦に逐次投入してしまう。もっと便利なスクリプト用のツールがないと、どうやったら既存のスクリプトを改善できるのかわからない。あるスクリプトを書くには、トリガーと作戦に必要な地上部隊、爆撃機、海軍部隊の必要数を指定しなければならない。史実の進行と似たようなものしか想定できないが、典型的なゲームがだいたいどういう風に進行していくかを推測して、あなたの推測とそれに基づくスクリプトが妥当なものとなるよう、プレイヤーが史実通りに進めてくれることを期待することになる。その推測からある一定以上プレイヤーが離れていってしまうと、AIがどんなに奇妙な振る舞いをするか、みんなもよく知っているだろう。私は、AIにもっとびっくりするような奇襲や強襲(作者自身がプレイすると奇襲でもなんでもないけど)を盛り込めるという単純な結論に達した。また反対に安全策をとらせようとするならできるだけ大きなTFをつくらせるようにすればいい。これはIronmanシナリオにふさわしいだろう。でもそれ以外の点では、スクリプトエンジンに可能なことのほとんどをすでにAndyさんが利用し尽くしてしまっていると思う。また、ひとつ注意しなければならないことは、ARMA2のように1000ものコマンドが用意されたスクリプトエンジンをつかったとしても、地上部隊・爆撃機・艦船のパラメータや、生産・研究施設や、マクロ機能かまたはイベントでトリガーしての戦域ごとの戦力の配分の、検証・修正をしなければならない。なので、オーストラリアやインドへの侵攻にきちんと対処したり、プレイヤーの空母の使い方の癖(ひとまとめにするか、分割して使うか)にあわせたりできるAIを作るのは大仕事だ。もっと系統的に行えるようになれば、AIのmod作りに興味を持つ人も増えるだろう。このフォーラムは何でもよく知っていて能力のある人が多いし、将来的には飛躍を期待できるだろう。AIのTFが攻撃対象を選択する際に、(a)相手の空母との距離やAIの空母より弱いかどうか、(b)攻撃対象を航続距離内にふくむ相手の爆撃機が弱いかどうか、(c)攻撃対象のヘクスにおいしい目標があるかどうか、つまり爆撃機がオーバースタックしていたり、港に商船やタンカーやダメージ修復中の艦船がいたりなど襲撃に価するものがあるかどうか、を確認するルーチンをAndyさんが彼の作ったスクリプトの中に組み込んでいたらよかったのに。また、グランドキャンペーン用のスクリプトで特定の地域や時期を対象としたものをなるべくオブジェクト指向の抽象度の高いもの、レゴブロックのようなものにしておけば、それを移植して、小シナリオにもっと優秀な作戦級のAIをと求めている人の希望にこたえることもできる。これらはみな可能なことだが、こういったスクリプトエンジンを作ること自体が大仕事。まあ、誰かが指摘しているように、こういった仕事をGary Grigsbyのゲームに求めてもしかたがないかもしれないが。
あなたがAIについてたくさん考えてポストしているのをみると、あなたこそボランティア精神でAIのチームに入るべき人なんだと感じる。 現状のモデルに基づいてスクリプトの巨視的な構造はそのままというのは良いアイデアだと思う。
もっとしっかりしたシステムなら他の戦域への移植もできるだろうという点には賛成だ。柔軟に対応できるシステムならキューバのミサイル危機のゲームにも、ガリポリのゲームにも使えるだろう。オプション購入ポイント制を拡張して、仮想の冷戦シナリオを加えることもできるだろう。冷戦期の海戦をシミュレートした第X艦隊のゲームを再現するなんてのはどうだろう。ハープーン以外(そのハープーンもそもそもWitP AEとはスケールが全然違うが)には、あの時代をモデル化したPCゲームはないし。私は初代のWitPを購入した後も、たくさんのゲームを買ってきた。その中でいまでもプレイしているのはWitP AEだけだ。地上・空・海の戦闘を統合できるしっかりしたシステムなら第二次大戦のゲームに適用できるだけでなく、少しの作業を加えるだけでまったく新たな領域に応用できることをMatrixは認識する必要があると思う。
もし私が一からゲーム開発会社を立ち上げるとしたら、あなたの提案に沿いたいところだ。しかし、特定の開発者と製品に集中しているMatrixの現在の縦割りの体制と、それに起因する知的所有権問題から、複数のゲーム・複数の時代を対象とできるゲームエンジンを作り出し、複数のゲームで共用するのは無理だろうと思う。賢明だし、経済的にも意味があることだが、Matrixにそれが可能だとは思えない。
「私としてはMatrixにやる気と能力があってほしい」という点だが、Matrixは販売会社だ。Matrixが受け入れるのは、開発チーム、開発業者、テスター、リサーチ担当者だ。Matrixはやるだろうか?やるとしても、すぐにはむりだろう。Henderson Field Designsのチームにも無理。Gary Grigsbyも Henderson Field Designsのチームも、こんな巨大なゲームは一度でたくさんだと言っている。
私はこのプロジェクトを進めるための理由を探していて、無理だと判断するための理由を探しているわけではない。あなたがWitP AEの開発チームに所属していたことは知っているけれど、あなたはHenderson Field Designsのチームを擁護しようとしているのかな?HFDのチームが成し遂げた偉業に対しては私は賞賛を惜しまない。WitP AEは素晴らしい作品だし、今でも売れ続けているし、サポートも続いている。しかし、WitP AEの開発チームのメンバーだった人たちは、さらに先へ進もうという動きに対し、WitP AEの名誉を傷つけるものだと感じているのではないかと思えることが時にある。もしそうだとするなら、もう一度、呼びかけたい。完全なものなんてないし、どんなに創造的な作品でもそのまま沈滞して終わってしまわなければならないなんてこともない。私もMatrixが販売会社であることは知っているが、販売だけの会社というわけではない。クリエイティブな業界のいろいろな会社が、流れ寄ってきた提案を磨き上げる漁師としての活動と、外に出てチームを作り上げ自ら知的所有権を行使できる独自プロジェクトを進める猟師としての活動の両方を行っている。本の出版社は毎日こういう活動をしていて、特にノンフィクションの分野ではそうだ。契約なしで仕事を始めるノンフィクションの作者は少ない。映画スタジオもそうで、書き上げた状態のシナリオを準備している映画監督を雇い、製作チームの残りのメンバー集めを経営側のプロデューサーともに監督に行わせる。こういう仕組みは、マーケティングに前作のもたらした資金が使えて、製作にかかる費用の見通しをつけやすい続編の製作に応用されることが多い。映画業界よりは少ないが、TVネットワークもこの手法をつかうことがある。ゲーム業界にもいろいろなやり方がある。自社で開発もするし販売もする販売会社(たとえばMicroprose)、純粋な販売会社(EAがこれにあたると思う)、製作だけに携わる小規模な会社。この30年、これらの多くが浮かんでは消えていった。Matrixは望めば自前の開発チームをもてただろう。もしMatrixにその気がないのなら、まっさらな状態から他の業者が作った太平洋戦域のゲームが私の目の黒いうちに発売されることも期待できない。第二次大戦に対する関心が続いているかぎり、Matrixは戦略的に特別な地位にある。それも永遠に続くわけではないだろうが、少なくとも私が生きているうちはその状態が続くだろう。昨夜わたしは、 WitPの完成間近に行われたGary Grigsbyへの興味深いインタビュー記事を読んだ。そのインタビューで彼はゲーム業界での自分のキャリアや、過去と現在を比較しての感想を述べていた。アルファまでなら一ヶ月で仕上げることができ、年に数作を発売して6桁の収入(訳注:数十万ドルってことでしょう)を得ることのできた80年代のことを懐かしんでいた。その頃の彼はWitPに大忙しで、二度とやらないと語っていた。開発チームの2x3は3人の男たちで、昔気質だが、現代のA級ゲームに必要なスキルをすべて習得しなおす能力はなかった。でも、WitPはできあがったし、素晴らしかったし、この分野のゲームにあらたなハードルを課すこととなった。Gary Grigsbyはいったん休養をとり、つぎに南北戦争のゲーム(複雑で肩肘張るようなゲームではない)を手がけ、そしてWitE、WitWへと続く10年越しの開発に携わっている。これらも巨大なゲームで、まだ作り終えてはいない。ところで、私の言いたいのは、Gary GrigsbyはWitPを精一杯の作品と思っているという点だ。WitPが出荷にこぎ着けた時、彼は気が抜けた状態になった。そして別のチームだが、もっと多人数で専門家ぞろいのHFDのチームがさらなる高み、素のWitPの少なくとも2倍は高いところへとWitP AEをおしあげた。HFDチームは適切な援助をしたわけで、彼らにやり残したことがあるとも言えない。でもだからといって、WitPに幕を引かなければならないわけでもないだろう。次に引き継ぐチームにはまた異なったスキルが必要で、HFDが手を付けなかった分野に着手してもらうことになるだろう。もし興味があるなら、Gary Grigsbyのインタビューはこのサイトに載っている。
ここまでの提案の中には夢見るようなものも含まれているが、現行のゲームエンジンでは対応できない。一からの書き直しが必要になるけど、近い将来、それを引き受けてくれる人はいないだろう。
AI対AIのテストは別にして、WitP AEを開発する過程で、わたし個人だけでも2500ポンドと4000マン・アワーを費やした。投資額が大きすぎるので、もう一度と言われても私には無理だ。開発チームの他のメンバーも同じような負担をしているはずなので、何ごとかするにしても、すぐには無理。経済的な観点からしたら絶対に無理で、愛だけが可能にしてくれるかもしれない。
連合軍側にも生産システムが欲しいし、少なくとも飛行機のR&Dと機種間の生産切り替えくらいはいじらせてほしい。経済面に関する魅力的な変更案を話し合ったことがあって、それについてもここで披露できればと思う。こういった変更はAIやUIをいじるだけでは済まず、exeの変更につながってしまうので、目標としては「遠すぎる橋」だ。でも、考えるには面白い対象だ。
アメリカ人の南北戦争に対する興味は150年も続いている。いまのアメリカ人には、米西戦争や第一次大戦に対する関心はほとんどない。でも第二次大戦に対する関心は大きく、南北戦争に匹敵するものだと思う。つまり、2090年になっても今日の南北戦争ファンと同じ規模の第二次大戦ファンが存在し続けているものと思われる。いつかはだれかが巨大な太平洋戦域のゲームをつくるのは間違いないだろう。知識やスキルをもったチームがプロジェクトに取りかかり、うまくやってくれるだろう。もちろんMatrixとその関連のチームがその最右翼に位置することは確かだが、近い将来にかれらが着手するとは思えない。もし彼らがやらないのなら、誰かが需要に応えてくれるだろう。自然は真空を嫌う。
その通り。第二次大戦に関する私の主張は、参戦した復員兵の最後の一人がまもなく死去するだろうという点に拠っている。質問に答えてくれる経験者がまだいるうちに調査しておこうとする、それら復員兵の子供や孫の世代が、あと10年かそこらは興味を示してくれるだろう。人類史上最大の戦争は興味の対象であり続けるに違いないが、その興味がどの程度の強さで持続するのかが分からない。また、南北戦争に人気があるのは確かだが、アメリカ南部でみられるほどの人気は他のどこにもみられない。アメリカ南部では南北戦争を考えずに数週間過ごすなんてできないからね。ところで、巨大なゲームのビジネスモデルについて、私はこのフォーラムにいる誰よりも大きな興味を持っている。私は1982年以来、プレイヤー・アナリスト・歴史家としてゲーム業界を眺めてきた。いちどは、Microproseの共同創業者の一人であるBill Stealeyに就職のための面接を受けたことがある。もしその道を選んでいたら、いまどんな風にしていたろうかと考えることもしばしばだ。ビジネススキルの訓練を受けたこともないような上司がたくさんいる業界なので、魅力的ではあるが不満に感じることも多い。これまではファンたちのエネルギーで育てられてきた業界だが、成熟するにつれ投資資金とリスクが大きくなり、食卓を囲んでの交渉ではもう対処できなくなった。Matrixはこういった現実をみようとせず隅っこに引きこもっているんではないかと思うことがある。もし興味があるようなら、General forumにはSteamについての素晴らしいスレがたっていて、割引価格でSteamに参入した独立系の開発会社の売り上げの成績なんかが披露されている。限定割引だと販売数が60倍に増えるのだとか。もし本当なら(私は正しいと感じるが)、経済学的にも面白い事実だ。需要関数は線形とはほど遠い。でもMatrixは本流からは遠く離れた自前のセールスの場に固執している。というのも、私はあるデジタル製品をアマゾンで販売したことがあって、大きな値下げをしたら、売り上げは700%に増えて、たしかに線形ではなかった。私たちが生きているうちに新たな太平洋戦線のゲームが出現しそうかどうか、誰か知っている人はいないだろうか?ゲーム業界のトレンドを考えると、私たちが望んでいるような詳細に渡るものではなく、多数存在している主流のカジュアルなプレイヤー向けの特徴をいろいろとつめこんだものになるんじゃないだろうか。だれか知らないかい?
過去2年間、暇のある時に新たなAIモデルについて考えてみた。私は、AIに私がプレイするようにプレイしてほしい、私が考えるように考えてほしいし、状況に反応してほしいし、経時的なデータを参照してほしいし、単にこのターンに何をしようと考えるだけであってほしくはない。判明している敵の様子と地形と天候とサプライの補給状況とから、現状の戦力で作戦を遂行するにはどうすべきか、各レベルのAIの対処することを期待されている問題は基本的に同じだ。AIモデルについて考えてみて、たくさんのことに気付いた。ベテランのプレイヤーの頭の中にはいろんなものがあって、多方面のデータから得られる情報をまとめあげている。しかもほとんど気付かずにそうしている!自分のしていることとその理由とを分析してみて、知らず知らずのうちにいろいろとやっているんだということにあらためて気付かされた!これらの分析をまとめて賢く機能してくれるAIエンジンをつくるにはどうすればいいか?すすんで自分のプレイを分析して記録してくれるプレイヤーに集まってもらい、一年目はこれを行う。次の一年には、結果をまとめてAI用のアルゴリズムをつくり、その次の年にはテストをする。これを担当するチームが陸戦用と海戦用と空戦用と戦略用の4つ必要になるが、Henderson Field Designsのチームにはこれをするだけの人的資源がなかったと思う。少なくともこれまでのところはなかった。いつの日かWitP2ができることを否定はしないが、Joeさんのいうような新しいAIは望めないと思う。
私のここまでのポストは、グランドキャンペーンのAARから抽出された戦略を、四半期ごと、月ごとの戦略的な枠組みにするようなことを、不器用ながら提案しようとしたものだった。日本側の方がつくりやすいだろうが、それでも簡単な仕事ではないだろう。抽出するAARを少数のトッププレイヤーのものだけに絞れば、お勧めに価するような戦略を抽出できるだろう。典型的な1942年の動きはよくわかっていて、たかだか+/- 30%くらいの違いがあるだけだろう。一般的な道筋からはずれようとするプレイヤーもいるだろうが、ゲーム会社が資金を出して作るAIはそんな運まかせの行動までを相手にはできない。AIと対戦するプレイヤーのほとんどにとっては、適切な予定表に基づいて、スクリプトの実行を早めたり遅らせたりしてくれるだけのシステムでも、現状よりはかなりの改善になるだろう。スクリプトのうち実行時期をずらすことのできるものが多くなれば、AIが「考え」ているという印象を与えるようになるだろう。それまでに侵攻してきた地域や脅威の度合いを作戦目標を評価する項目のトップにすえることができれば、とてもいい。AIが艦船などをテレポートできるようにし、しかもFoWをつかってそれがプレイヤーにばれないようになっていれば、よりやりがいのあるゲームに仕立てることになるだろう。AIは馬鹿だが、疲れを知らないし、記憶も感情ももたない。そして、WitEの陸戦モデルにつかわれたテクニックはWitP2の陸戦モデルに応用できるだろう。WitEはかなりいいゲームだ。WitEの陸戦モデルがWitP AEのものと具体的にどこが違うのか私には分からないが、私のような詳しくないWitEプレイヤーには正当な進化であるように見える。あと、ErikさんでもMatrixの他の人でもいいから、頼んだらこのスレを読んでくれないだろうか?
AARはその役には立たないんじゃないかな。AARにいろいろ書き込んでいる人でも、書き込んでいないことの方がずっと多い。プレイヤーが一年間記録したノートでも、その詳細を知るには分析が必要になるだろう。
AARがそんなに役立たないだろうというwitpqsさんの意見は正しい。また、プレイヤーが一年間記録したノートでもその詳細を知るには分析が必要になるだろうという点に関してだが、一年目の展開をより完璧に記述しておいて分析すれば、AIを動かすのに要するルールを作るのに役立つだろう。Jon Southardの東京急行というソロモン戦のボードゲームはコンピュータ向けのプログラムではなかったが、特別な海図と表が付属していて、人間のプレイヤーが賽の目に従って、相手がどう行動するか決定することができるようになっていた。D&Dの古いバージョンでもゲームマスターがゲーム中の行動を作り出すための地図と表を持っていた。AIはプログラマーではなくプレイヤーによってデザインされるべきだしそれが可能だ。プレイヤーが良い仕事をしてくれれば、プログラムすること自体は簡単だ。
AI作りにどの程度まで詳細さが必要なのかは分かっているつもりだ。熟練プレイヤーに、グランドキャンペーンの典型的なプレイを憶い出してエッセイや構想ノートを書いてもらい、その後の経過をターンごとにログで追うことは可能だろうか?これが改善計画の手始めにならないだろうか。熟練プレイヤーは複数のゲームを並行させていて、遅くとも戦争中盤まではきているし。
「ここまでの提案の中には夢見るようなものも含まれているが、現行のゲームエンジンでは対応できない。一からの書き直しが必要になる」というけど、本当にそうだろうか?マップをクリックしてデータにアクセスできたり、レポート類を好みのスタイルで表示したり、セーブファイルに手を加えることもできる、Trackerの拡大バージョンみたいなツールを考えてみよう。そういったツールがあれば、WitP AEのプレイに役立つ。つまり、コンバットリプレイを見た後にセーブして、そのセーブファイルを「ツール」に読み込んで加工する。ツールで加工してセーブしたファイルをWiTP AEで読み込んで、ターン終了ボタンを押すとPBEMセーブできて、そのファイルを相手に送る。相手も同じことをしてファイルを送り返してくれる。こうすれば、コードの書き直しはしなくても、新しいユーザーインターフェースが実現する。こんなに簡単にいくかな?きっと、いくでしょう... このゲームでTrackerが手を触れることのできない部分はほとんどない。Trackerの作者のDamianさんとFloydさんが単に手を付けてないだけという事項(例えばあの二人のPBEMには必要のない天候のことだとか)もある。敵のdetection levelのように、ファイル(ファイルには両軍の情報が書き込まれているので)の中に書き込まれてはいても、ゲームエンジンと同じやり方で解釈しないとマップ上に表示できないものもある。こういったものに関しても、コードの書き直しは必要なくて、既存のコードの解釈ができれば充分だ。入力面についても、現行のユーザーインターフェースで実現していないことをTracker的なツールで処理することができる。あなたのした行動すべてについて記録しておき、元の状態に戻すこと(訳注:undoでしょう)も可能になる。もっと良いものをもたらす方法は他にもあるだろうが、この方法ならコードの書き直しが不要だ。AIについてはどうだろう。現状ではAIはゲームエンジンが処理していて、変更するにはコードのかなりの書き直しが必要になるように思えるだろう。でもそうとは限らない。Traker的なユーザーインターフェーズのツールに、AIとして機能するのに必要な自動入力のコマンドを組み込むことができる。そうすれば、AIとして機能するのに必要なデータや戦歴を、現行のAIが利用しているデータよりも多く持たせることもできる。AI機能を遂行した後には、結果のセーブファイルを提供してくれるから、それをWitP AEに読み込ませてターン終了のボタンを押せば、相手に送るファイルをつくることができる。これにも、WitPAE自体のコードの書き直しは必要ない。これが、私の提案するAIとUIに対するアプローチの概要で、これなら単なる白日夢よりはちっとはましでしょう。またWitPからWitP AEを作り出した作業よりはずっと少ない労力で済む。OOBやマップやサプライや空戦・海戦・陸戦モデルはそのままにしておけばいいし、個別のテーマごとに対処してもいい。WitP2は、WitP Staff(訳注;シナリオエディター)かWitP Trackerの拡張版みたいな、インターフェースのアッドオンになるということだ。このやり方の別の利点として、DaBabesのようなmodがそのまま使えるという点もある。わざわざ作りなおす必要はない。さて、この仕事にはどのくらいの労働が必要か。既存のフレームワークを使えば、UIを一からつくるのは難しいことではない。この分野に素養のある開発者が1-2人と、要望を図にできるプレイヤーが1-2人とで(開発者と要望を出す人とは別々に作業した方がいい結果が出る)、人年ではなく人月で数えられる程度の仕事で、稼働する最初のバージョンが出来上がるだろう。AIはまた違った難物だ。小さなスクリプトの部分は見た目ほどは難しくはない。いずれにせよ、新UIにはスクリプトを実行させる機能があるわけで、まずはAIがどう作用するのか観察することに使える。自分のターンの入力を終えたら、新UIツールはいろいろなスクリプトを走らせ、相手側の状況(例えば、パイロットの訓練やサプライなど)を改善させる措置を講じる。その結果をオリジナルのAIに与えて、オリジナルのAIに働いてもらうと、改善された結果がもたらされる。こうすることで、AIにともなう問題点のうちのいくつかを、コード書き直しなしで解決できる。新UIツールの中で、AIの改良を行うことは、プログラム的な問題よりも理論的な問題の方が大きく、検証の困難さによって複雑にもなる。この部分に関して事前の準備が必要で、AIを書き直す前に、検証するための手段を構築することが必要だろう。私には腹案があるので、興味のある人がいればお示ししたい。現行のAIを補完するようなスクリプトというかたちでのAIの改良は大した仕事ではないと思う(新UIに用いるフレームワークが、スクリプトを実行する機能をもっている限りは)。AIに関しての難題は、より大きな視野での改良の方で、これには数人年かかるというJoeさんの意見に同意する。
Trackerの拡大バージョンみたいなツールを使う方法の利点は、開発が容易になること。しかし欠点として以下の二点を個人的に私に報せてくれた人がいた。1) Matrixはセーブファイルに手を加えるツールを禁じてきた。それを回避する見込みがあるんだろうか?2) その方法だと、ターン終了ボタンを何度か繰り返し押して良好な結果を得てからセーブするようなPBEMプレイヤーの違反行為を禁止することができるだろうか?Trackerの拡大バージョンみたいなツールは、ウィンドウズの標準機能を備え、既存のexeと既存のアルゴリズムの変数に関連づけられていれば、充分だと思う。ピクセル数を数えるレイアウトで動いている現行の図や表とは違って、もっとレイアウトやグラフィックスが柔軟にカスタマイズできるようになる。この種のツールをつかうにしても、現行の構造から吐き出されたファイルがセーブされる際にはロックする機構が必要になるだろう。
PBEMでの不正の防止に関してだが、ターン終了ボタンを何度か繰り返し押して良好な結果を得てからセーブするなんてことはできないと思う。現状でも、自分が指示を入力したターンの結果を、相手がリプレイセーブを返送して来る前に知ることはできないから。新しいシステムでもそれは同じだ。また、Matrixがセーブファイルに手を加えるツールを禁じてきた点についても、ガイドラインの解釈次第だと思う。Matrixは彼らのフォーマットとアルゴリズムの秘密を守りたいんだと思う。このコードは特別なdllを通して機能している。Matrixは、Tracker作者のDamianさん、Floydさんのようなサードパーティのプログラマに、秘密のフォーマットを読むことのできるブラックボックスを提供している。同じ機能を果たすブラックボックスを、フォーマットの解読用に提供してもらえれば、我々の目的にはそれで充分だ。プレイヤーがターンを終了する時に、このブラックボックスの機能がコールされ、WitP AEのセーブファイルが出来上がる。外部のUIツールは別のフォーマットでセーブすることになるだろうが、みんなのよく知っているpwsフォーマットを通してWitP AEと情報をやり取りする。もし規則が私の予想より少し厳格ならば、エンコード用のdllが提供されることはないだろう(理由はともあれ、秘密について議論することはやめておこう)。そうなると、私たちのツール特有の安全なフォーマットをMatrixに提供して、MatrixにWitP AEと私たちのツールとを橋渡しするコードを書いてもらうことになる。Matrixの仕事が増えるが、Matrixはコードを自分たちの管理下においておけるわけだ。 もし規則が私の予想よりさらにずっと厳格で外部のプログラムがターンの編集に関与することが許されないようなら、私たちは開発した外部ツールをdllとして組み込んでくれるようMatrixに提供することになる。こうなると開発途中の検証はかなり困難になる(Matrixに検証を委ねる部分が大きくなる)し、Matrixの仕事が増えるのは確かだが、これでも機能するのはたしかだ。もちろん「Matrix以外がUIを開発するのは許さん」というような規則だとだめだけどね。
ゲームのコードがどう機能しているのか知らずに、私たちはプレイしている。AIについても同じだ(AIの方がコードを読めるだけましだが、変更できない点は一緒だ)。AIはゲームエンジンと一体ではない。Tracker的なツールのもとで、AIをJoeの提案のように行動させることはできると思う。たとえば、過去の最善の作戦を集めた中からひとつ選んだものに基づいてとか、サプライや燃料を増やすチートを許したりとか、すぐには移動できない場所に空飛ぶ絨毯で移動させたりとか、FoWを減らしてAIの得られる情報を良いものにしたりして、働かせることができる。また、AIには分野ごとに違ったサイクルで動いてほしいし、一貫した流れにそって動いてくれるようにしたい。また話は変わるが、コンバットリポートを受け取ったとたん、それまでの計画を即座に変更することができる点を私はなんとなく不自然と感じてきた。本や映画の中でどう描かれているかは知らないが、人の組織というものは、そんなに効率的にスムーズに動いてはくれない。こういったことの改良をすべて、オリジナルのコードを書き直すことなく、新UIツールに導入できる。新たな指示の実現には時間がかかったり、実行されないおそれもあったり、または一つの部隊にある一定の期間内に与えることのできる命令の数に制限を設けたりなどを、新UIツールが可能にしてくれる。これがWitP2の目標としているものだとはいえないが、UIモデルについて議論していることが、このゲームの改善につながればいいと思う。
このスレが伸びるにつれ、みんなのレスがさらによく理解できるようになった。おかげで、あなたのいうTracker的なUIについても、いい考えが浮かんできた。あなたの「AIには分野ごとに違ったサイクルで動いてほしい」という要望を目にして、このゲームで毎ターンおきていることについて考えてみた。あなたのいうように、このゲームでは戦況の変化に対応してプレイヤーは24時間ごとにパラメータを変更することができるようになっている。即時の通信が可能な現代でもありえないことだ。手動のタイプライターとカーボン紙の時代だった1940年代にはもっと時間を要しただろう。だとしたら、こういうのはどうだろうか。Tracker的なツール環境にはプレイヤーが状況に対応する「参謀会議」を開催することができるようなオプションをいれておく。これまでと同じような仕様を望むプレイヤーはこのオプションをオフにしておく。命令から実行までの遅れ的な感覚を楽しみたいプレイヤーは7日ごとに司令部会議を開けるようなオプションを選択する。また細かいところはAIに委任したいプレイヤーや、グランドキャンペーンを短時間(実時間で)でプレイしたいプレイヤーは一ヶ月ごとに司令部会議をひらくオプションを選択する。飛行隊への指示、TFの積み降ろしや航路の選択、LCUの移動や戦闘といった戦術・局地的な要素はおおむね今まで通り。しかし、管理的な要素は司令部会議スクリーン(ウィンドウズの標準的な機能のフルスクリーン、右クリックメニューやドラッグ&ドロップがつかえる)で指示する。司令部会議で扱われる事項に含まれるのは、艦船の修理と修理の優先度、LCUのprepの目標選択、LCUの補充のオンオフ、飛行機やパイロットの補充、パイロットのreserve poolを介した移動、withdrawの指示、R&Dの変更、生産する機種の変更、工業生産のオンオフ、工場修理のオンオフ、工場の拡張、造船に関する指示、TOEアップグレード、指揮官の変更、ASW TFへの指示、潜水艦のパトロールゾーンの設定(つまり潜水艦が次回のパトロールに出発する前に一週間または一ヶ月の休養をはさむことになる)、レベル6より上のレベルへのfortificationの構築指示。また、WitEにはplanning pointというアイデアが導入されていて、これについてはフォーラムで賛否両論があるようだ。上級指揮官の勤務時間や体力や精神力にも限界があることをシミュレートしようとしたもの(訳注:たしか太平洋戦記2にも同じような制約があったような。あのコマンド回数制限もやはりこういった要素をシミュレートしようとしていたんでしょうか)で、プレイヤーに今なすべきことと待てることを選別させ、命令に優先度を加味しようとしたものだ。これを歓迎するWitEプレイヤーもいたし、制約だと感じる人もいた。こういう制度を導入するには、ターンごとに何ポイント与えるかが鍵になるんじゃないかと思う。
この「司令部会議」こそ、私が心に描いていたものだ。ゲームの中でプレイヤーが命令や設定変更を入力する部分をひとつのサブシステムとして切り離し、それぞれ異なったサイクルで働くようにする。パイロットトレーニングや造船は一ヶ月ごと、根拠地の拡張は2週間ごと、潜水艦へのパトロール指示は一週間ごとといった具合だ。週の始め、月の始めのターンの仕事が多くなりすぎないようにするため、設定変更のターンの最小間隔だけを決めておく。パイロット訓練の指示が月に一回だからといって、必ずしも全飛行隊への指示を月の始めに処理しなければならないわけではない。ただ一度コマンドを発したら、それを撤回できるのは一ヶ月後になる。こうすれば、特定のターンに集中して細かな点まで指示・管理する必要がなくなるので、プレイが楽になる。もちろん、各根拠地を毎日見て回ることはできるが、指示の変更はできないわけで... この延長線上に、情報伝達の遅れを取り入れることができないだろうか。史実の将軍たちが完璧な指揮をすることができなかったのは、管理上の問題だけでなく、情報がマップのすみずみまで即座に伝達される私たちの場合とは違っていたからだ。遠くの根拠地への侵攻が即座に察知され、翌日には艦船や飛行機を移動させ増援を送ることができる。きっと全部隊が24時間電話がかかってくるのを待ち受けているのだろう。間違っているかもしれないが、実際の情報伝達や、末端の兵士(たとえばウルムチまで行軍中の日本の戦車や、ジャングルの中の陣地にいる分隊)にまで指示が伝わるにははもっと時間がかかっただろう。これをゲームにあてはめると、あなたの眼前にあるマップは最新の状況を完璧に示しているわけではない(遠隔地では2-3日前の情報かも)し、あなたの下した命令も実行されるまでにしばらく時間がかかる。Tracker的なツールをつかう方法なら、こういった情報伝達の遅れを導入することが比較的容易だ。UIツールはあなたの命令をきちんと記憶していて、遅らせてくれる。情報伝達の遅れは、これとはまた違った難物だ。マップに表示されるのが送れるだけなら、例えばウルムチには一日前の情報を提示するといったことで済む。しかし、リプレイとコンバットリポートがプレイヤーに最新の情報を提供してしまう。だから、リプレイとリポートを破り捨て、代わりにその中身の情報を日時を違えてプレイヤーに提供しなければならなくなる。これらはまだ温め中のアイデアで、現段階ではばかばかしく思えるかもしれない。しかし、突き詰めてゆけば、遅れを伴った前線からの報告(誤りも含まれているかも)と、それを表示するマップとを、プレイヤーに提供することが可能になるだろう。そして、AIだけには正しい情報をあたえることで、AIにハンディキャップを与えることができる。
情報伝達の遅れとFoWの程度を増大させることやマップの表示についてのあなたの意見はおもしろいと思う。しかしこれをすすめると、ゲームの世界の中ではどのくらいの遅れが生じそうかという予測や、Xという指示がまだ末端まで伝達されていないという参謀の知見を、最高指揮官であるプレイヤーに提供する仕組みも必要になるだろう。そうでないと電子の兵士たちに一体いつ命令が届くのかが分からず、プレイヤーに不満がたまってしまい、破綻してしまうだろう。現実世界でも情報が伝わるには時間がかかるが、距離や伝達方法や時期や天候などといった要素から、どのくらいかかりそうか上級将校はそれなりの見通しをもっている。命令の遅れは人間プレイヤーのプレイを難しくし、AIに下駄を履かせるという利点があると思う。現実の困難さを矮小化してしまうことになるが、情報伝達の遅れは一律にしておいた方が無難だと思う。
Trackerの作者としてMatrixとの間に交わしたNDAを破るわけにはいかないが、セーブファイルにたくさんの情報が含まれているというのは正しい。私はデータを探っていろいろ付け加えたくなるので、Trackerがふくれあがらないように共同作者のFloydが私を押さえてくれている。Javaのオーバーヘッドがあるのと、データベースとして機能しなくてはいけないという点で、存在するデータすべてを扱うのは難しい。また、私たちがTrackerのUIの設計時に下した決断に誤りがあったことは確かだ。しかし、表示法をユーザーの好みでカスタマイズできたり、過去のデータを時系列で表示できたりなど、今後ともこういった機能をいっさい加えないというつもりではなく、 Francoisさんの提案のような感じでWitP AEのインターフェースを改善するチームの一員として活動したいと思っているんだ。現行のコードの許す範囲でMichaelMさんはいい仕事をしたと思う。インターフェーズの改良とか、エディターのためのデータ要素の追加とか、もっと強力な言語を利用したAIスクリプトを書くためのエディターとかの、もっと徹底したコードの書き直しは私の退職後の夢としておきたい。どんなものであれ、WitP AE 1.5は既存のコードへのアクセスが必要だ。それが不可能なら、こんな議論は無意味になってしまう。
Damianさん、Trackerで開示を許されているデータがどこまでなのかも関連する問題だと思う。現行のUIはFoWを通してはたらくので、ある種の計算は面倒で毎日行うなんてする気になれない。ところがTrackerがあるとデータをほじくり出して提供してくれるから、すぐ行動に活かせる(ここにはコンボイを組むのに船が足りないから、あの港からXXとYYとZZを回航しようとか)。あと、あなたがTrackerをつくるのに必要だったNDAがあれば、WitP AE 1.5をつくるのに充分だと思う、もちろんコードにアクセスできた方がいいけど。WitP AEを利用できなくなったりしないよう、またHenderson Fieldのチームがメンテナンスを続けてくれるよう、1.5が関与する部分と変更されない部分とをはっきりさせておくことがまず必要だろう。いずれにせよ、MatrixやHenderson Fieldのチームの了解を得ておくことは必須だ。でもその時になれば、われわれの雑談もまじめに受け止めてもらえるようになるだろう。
現在指摘されている問題を解決するためにAIを改良するには、多くの段階を要する。すべてはルールを理解するところから始まる、つまり、人間のプレイヤーと同じように、どの程度までAIを導く論理が体系化されているかだ。パイロットの疲労度や天候や、予備として作戦につかいたい増援が到着するのにかかる期間などといったパラメータを考慮した、複雑で枝分かれしたツリー構造。自分の思考(あなたの思考が体系化されているほど、論理的な表現がしやすい)をより細かく記述すればするほど、AIに指示する行動を自分の行動と似たものにすることができるようになってゆく。ということは、熟練したプレイヤーからの情報が重要だということだ。このフォーラムにいる上手なプレイヤーが行動や作戦立案(状況に即応する際にも)の際にみせる彼らの知識はみごとに体系化されているし、彼らは手順を念頭において行動している。だから、あなたが無意識下で意識しているパラメータも含めて、自分の行動手順を紙に書き出してみると、それをつかってAIに同じように行動するよう指示することができることもあきらかだ。いちど、最初のターンからしばらく進めてみて、大きな戦略・ゴール・生産などを決定する自分の考え方がどんなものなのか、初心者向けのガイドを書くつもりで意識して進めてみるといい。細かな点まで意識することが難しいのがすぐに分かると思う。やってやれないことはないが、おおまかなものになってしまうだろう。例えば、重要な影響があるというより雰囲気づくりのためのものだろうと思われることがらは落としてしまいがちだ。AI作りは、拡張が簡単にできるようオブジェクト指向できちんと構造化されたコードを書くことを常に念頭に置き、 しなければならない重要な事項から始めることにする。以前は見過ごされていた事項を付け加えたり、条件による分類をさらに洗練したものにしたりといった改良がしやすいよう、 拡張の容易な体系だったコードを書くことは一種の芸術だ。私は情報科学を勉強したことがないので、この点にいつも悪戦苦闘している。また、AIがうまく機能してくれず、自分自身がプレイする時には無意識にチェックしているパラメータがさらにあったことに気付いて、それをAIに導入しなければならなくなることもまれではない。コードはだんだん巨大化してゆくものだ。また例えば上陸作戦考えると、LCU・HQ・サプライの積み降ろし、利用できる貨物船、護衛につける艦艇、航空支援、上陸地点の状況、事前の艦砲射撃などというようにAIの処理しなければならない事項は互いに関連しあっているので、艦砲射撃用の戦艦の準備に問題が起こると、関連事項を順番にさかのぼって、上陸船団の編成自体を検討しなおすことが必要になったりする。時にはカオスの薮の中に入り込むことになってしまって、改善のためには、薮をすべて伐採して一からやり直さなければならなくなるんだ。こういった思考ルーチンを体系的なコードにするには、コードを書くのがとても上手な人が必要になるだろう。あと、ターン制のゲームなのであまり問題にはならないと思うが、コードが速くなってほしいと思うこともあるかもしれない。コモドールでChuck KroegelのデザインしたBattle of Chickamaugaをプレイした頃に戻りたくないのは私も一緒だ。コンピュータ側のターンに2時間かかることもあったからね。大きなvectorやarrayを扱うことが必要になる航続距離や搭載量でのソートの時や、多数のループをつかうルーチンは、効率的なコード・ルーチン・関数やチート的なテクニックで最適化すべき対象かもしれない。さらに、単にターンごとに対応するAIではなく、時間の流れで変化する状況に対処できるAIを望むとしたら、二つの部分からなるエンジンが必要になるだろう。一つは戦略的なレベルを扱う「親」ルーチンで、以前に選択した攻撃・防衛目標がいまでも攻撃・防衛に価するか、それとも新たな攻撃・防衛目標を設定すべきなのか、また戦域・根拠地のサプライ不足はないか、リソースの手配が必要かなどをチェックする。もう一つはTF・根拠地をチェックし、飛行機の移動・CAP・sweep・サプライ輸送船団などを管理する「子」のルーチン。そして一番の難関は、時間の流れで変化する状況、つまり時間とともに変化してゆく敵の配置に対応することだ。いったい、どんな時間スケールで、どんな情報をもとにしたらいいのか?が一番難しい。戦略AIと局地的なAIとではかなり異なるはずだ。しかも、前ターンと現状だけを判断材料として、長期的な視野での判断は行っていない現行のAI(最悪の事態を防ぐためFoWを無視したチートのおかげも受けていることはあるにしても)でも、判断材料をゲーム開始前から与えられている戦略的なスクリプトのAIよりもかなりうまく振る舞えている場合もある。指数関数的に減少してゆくdetection levelに基づいてAIが考慮する対象ユニットを定義する方式、例えば、4週間以上続けて再発見されなければそのユニットのことは考慮外にしてしまうという方式も考えられる。これに加えてAIには、AIが偵察に使うユニットの能力に応じて得られるはずの情報よりももっと良い情報を得られるようにしたり、ランダムにプレイヤー側のユニットの一部の情報を得られるようにしたり、といったチートを少し与えてもいいんじゃないかと思う。こういった情報で判明したプレイヤー側ユニットの存在に基づいて、プレイヤー側のLCU・航空・水上の防御が弱いのはどこか、プレイヤーが艦砲射撃やswepと空母・水平爆撃機による爆撃を組み合わせて上陸作戦を行いそうなほど戦力を集中させているのはどこか、といった具合にAIは脅威のレベルを計算する。AIはプレイヤー側のユニットの存在情報を、距離に基づいて重み付けする必要があるだろう。例えば、戦艦・空母を含んだ巨大な両用艦隊がサンディエゴに存在していても、短期的にはアンダマン諸島に脅威を及ぼすことはないだろうし、海軍部隊がビルマの内陸にある根拠地の脅威になることもない。また、例えば蘭印への侵攻はオーストラリアから来ることを我々が知っているように、AIが局地的な評価を下すのに利用する戦域の定義付けに、史実と経験を利用することも必要になるだろう。戦域の定義は難しいものだが、地理だけでなく、フォーラムで年余にわたって蓄積されたAARが役立つだろう。まとめると、私は良いAIを作ることが可能だとは思う。でも、現行のWitP AEからAIエンジンを取り除いて、外部スクリプトだけに依存してユニットの行動や配置や任務を決定するAIをあらためて組み込むことは、この仕事に喜んで取りかかろうとするチームがあったとしても、かなり長い時間がかかるに違いない。コアとなるスクリプト用のコマンドを組み込むには熟練のプログラマがいれば充分だが、AIを作り上げるにはWitP AEを作り出してくれたチームのように、史実や時代背景やドクトリンに関する知識とプレイ経験を持ち、しかもこのフォーラムで披露されてきた経験や知見についてもよく知っているチームが必要になる。営利目的のベンチャーにはせいぜい、コアとなるスクリプトエンジンと、普通の事態にはまあまあ対処できる現行のAIに匹敵するくらいのスクリプトをひとそろい用意することができるくらいだろう。もしそういったものを作ってもらえれば、他の仕事を放り出して、それの改良に着手したい気持ちはある。
私はもっぱら対AI戦のプレイヤーだから、AIが大幅に改善されるという可能性には大きな興味がある。私はこれまでにPacWarとUVとWitPとWitP AEを順番にプレイしてきたが、次第に改良されてきている。でもここでおしまい?UIの改良はプレイヤーすべてにとって恩恵だが、AIを改良しようとする壮大な計画には、AIなんかと対戦するやつはゾンビと同じくらいの知力しか持ってないと思っているコアなPBEMプレイヤーからの大きな抵抗がきっとあるだろう。私がプログラミングしたのはもう20年以上前なので、あなたの提案する計画に参加はできない。ただプレイするだけだ。こういった改良を実現させるには、Matrixが着手するのを待っていてはだめだ。Matrixはゲームを開発しない。Matrxiの役割は、発売準備のできたゲームを扱って、利益の分け前を受け取ることだ。開発者がゲームの開発とメンテナンスを行う。Matrixは販売者に過ぎず、開発者が計画をMatrxiにプレゼンテーションすると、利益が見込めれば販売してくれる。こんな感じだよね。私は24時間ひまだから、この種のプロジェクトで協力できることがあれば協力したい。素のWitPの時代に、WitP AEの開発が公表された時、私はWitP AEのフォーラムで文句ばかり言っていた。私は対AI戦のプレイヤーを代弁して、対AI戦の改善がなされず、対AI戦のプレイヤーが無視されるようなら、新作の売り上げの見込みは暗いと主張したんだ。私は、AIの改善なんて時間の無駄だと考えている輩に激しく反対されたし、そういうやつらの方が多数派だったんだ。さいわいなことに、私の主張にも賛成してくれるひとたちがいて、WitP AEの出荷も遅れたから、AIも今あるかたちにまでは改良された。AIにはまだ改良の余地があると思うが、そのためには計画をもったグループが必要だ。このゲームはまだHenderson Fieldのチームのメンバーによってサポートされているから、新たなチームはHenderson Fieldのチームのメンバーと、つまりJoe Wilkersonと相談する必要がある。さらにGary Grigsbyのチームとも、Matrixとも交渉することが必要だろう。現行のWitP AEの開発を見守ったように、UIとAIの改良も見守りたい。PBEM好きたちもこの計画に参加する気になれるよう、やつらにもなにかえさを与えよう。こうして出来上がった新作なら、高くても買うつもりだ。計画遂行に必要なら、いくらか資金を出してもいい。新作は、War the the Pacific: Admiral's Edition: AI/UI Enhancedとかなんとか呼ばれるようになるんだろう。
自分の不満に思っているところをこのスレにぶちまけているだけの人は、ぶちまけるべきところ、ゴミ箱の方にぶちまけてくれ。少しでもものごとを洞察する能力があれば、WitP AEの改良は2つの部分に分けておこなうべきことがわかるだろう。まずはAIエディターとシナリオエディターを分離する。そして、Henderson Field Designsのチームにゲームエンジンにアクセスする入り口をコードしてもらう。現行のAIエディターはシナリオエディターのようなものだ。このエディターは、ユニットのリストを表示して、mod制作者にユニットがいつどうやって登場するのか、出現と退場の時期を決めさせる。退場するかどうかは、ユニットにより異なる。またマニュアルはまあまあだが、すべてが網羅されているわけではない。マニュアルに書かれていないことが多いが、マニュアルはAI mod制作者にとっては必需品だ。AI用のエディターに望まれる機能はたくさんあるが、コンテキストサーチや、どのスクリプトが稼働中か、稼働中のスクリプトの作用しているユニット(根拠地、LCU、飛行隊)はどれかを示す機能が、あるだけでもかなり違う。あるシナリオのある作戦に参加するユニットを検索できる機能、一つのユニットを攻勢と防御の両方の作戦に参加させられる機能など、短くまとめるには要望したいことが多すぎる。でも、Trackerを作るためにFloydさんとDamianさんにNDAの条件で開示された知識があれば、このくらいの機能のエディターをつくることは可能だろう。第二の部分はコードにアクセスすることになるので、ずっと複雑だ。3日間だけFrancoisさんの代わりに仕事したことがあるが、エディターで定義された事項にもとづいて機能するので、エディターがとても重要。またエクセルをつかってDaBabes modがシナリオをつくるのに協力したことがあってイライラさせられたが、エディターがどのように作用しているのかが理解できた。Francoisさんにエディターがどのように機能しているのかを尋ねてみたい気もする。
拡張機能をインストールすると、AIをデバッグするためのファイルを出力させることができる。その拡張機能については私がこれまで何度かポストしたことがあるが、それをつかうと、どのスクリプトがどのLCUや飛行隊を使うのかが分かる。
ここまでの議論を興味深くROMさせてもらった。私も建設的な方向に多少は協力できそうかなと思う。1) Bullwinkleさんが他の方のレスに対してほのめかしているが、WitP AEの魅力でもあり不満な点でもあるのは、私たちが高級司令部の指令官から分隊の指揮官までのすべてのレベルの指揮官の業務を同時にこなせている点だ。週一回の司令部会議というアイデアには魅力を感じるが、命令が末端に到達するまでの過程をコードすることが複雑すぎやしないかが心配だ。ある事項はどのレベルの司令部の会議が担当するのか、各レベルに対応する司令部会議がいったいいくつあるべきなのかといった課題も残る。 2) 私はプレイできる頻度が少ないので、主にAI相手にプレイしている。AIは笑ってしまうような動きをすることも多いが、それはそれでいいんだと思う。IBMのプログラマたちが上手にチェスを指せるようコンピュータを仕込むにのにどれだけの期間かかったか。チェスなら毎ターン、可能な手の数は有限で、それに反応して相手がさす可能性のある手の数も有限で、しかも個々の戦闘の結果は100%予見可能だ(ある駒がとられるかどうか)。つまり、可能な局面の数は指数関数的に増えてゆくが、WitP AEの可能な局面の数と比較するとずっと少ない。各時点での可能性がずっと大きいだけではなく、WitP AEでは戦闘結果判定に乱数が加味されている。AI側にはアルゴリズムを知っているという有利さがあっても、先は長い。 DD696さんと同じく、私も長いことプログラミングをしていない。スクリプトの検証をのぞけば、もう20年近くになる。また人工知能に関連する事項にかかわったのももう25年以上前のことになる。でも、どんなものであれ人工知能(このスレで議論されているもの)作りというものが大変な仕事なのかは分かっているつもりだ。新バージョンの開発が進むとしたら、ボランティアのチームが各人の役割をはっきりさせて努力するという、 JoeさんがAI作りのために勧めているやりかたがいいと思う。新バージョンのデザイン作業は、仕様を詳細につめておくことに注意しつつ、昔ながらのウォーターフォール・モデル(訳注:ソフトウエアの作り方の一つ)で始めることになると思う。もちろん、仕様を物理的にではなく論理的につめておくことが、成功の鍵となる。その点では私も少しは協力できると思う(私のIT業界での仕事はデータベースと要求仕様に関する分野だった)。またWitP AEのどこが最も改善を必要としているかについて私自身の考えもあって、それについてはまだこのスレで触れられていない。でもそれはこのスレのテーマではないので、いつか適当な機会に述べたい。
この一週間のこのスレの繁盛ぶりに驚いている。ここで議論されている技術的なことに口出しすることはできないが、Bullwinkleさんの指摘は的確だと思うし、私も同じことを考えていた。WitP2の売れ行きが良くなることを期待するなら、いくつかの点で大きな改良が必要だろう。過去6年間にわたってこのフォーラムを読んでみて、現行のゲームエンジンでは不可能な点も多い。もし間違っていたら指摘してほしい。1) UIについて細かく触れるつもりはないが、20年前だったら素晴らしいと評価されたんだろうが。2) 地上戦闘は完全に新しいモデルが必要だ。分解整備で間に合うとは思えない。3) 戦闘序列を扱う適切なシステムが望まれる。PPシステムは上出来とは言えない代物で、史実の戦闘序列を再現することもできていない。restricted/unrestrictedを分けているだけだ。4) もう少しプレイヤーがコントロールできて実感のある新しい空戦モデル。5) 情報をグラフィカルに提示してくれるツール、Trackerのようなサードパーティのツールがなくてもプレイできるように。まともなWitP2の実現のためには、上記5つ以外にも改善すべき点はある。上記はどれも現行のゲームエンジンのままでは改善できるとは思えない。現行エンジンは昔のままだ。Henderson Field Designsのチームは素晴らしい仕事をしたが、これ以上の改善が可能だとは思えない。すくなくともWitP2として売り物になるものは無理だろう。そこで、WitP2を現実的なものにしてくれる最後の希望はWitEエンジンということになる。もしあれの太平洋版も安価につくれるのなら、War in the Europeの完成した後、10年後くらいにはつくってもらえるのではと思う。
JocMeisterさん、ここで議論されていたことがあんたの提案と対応しているかどうかわからないが、現行のゲームエンジンはあなたの考えているほど、限界がみえてしまったものではないと思う。DaBabes modのチームがそれを証明している。あなたの挙げた5つの点について、私の考えを示したい。1) と5) はゲームエンジンとは関係がないし、この二つの点はこのスレですでに注目されている。現行のゲームエンジンのままで、UIをつくりなおすことができ、Tracker的な要素を取り入れるべきだ、というのが私たちの提案だ。だからといって、長いものには巻かれろというつもりでもない。UIはゲームの中に組み込まれたかたちでも、外部のツールとしてでも(現在Trackerがしていることと同じで、ただTrackerにはセーブファイルを読み込ませているのに対して、指示を直接にこのツールに入力することになる)、どちらでも実現が可能だ。3) に対しては意見が分かれると思う。自軍の戦闘序列を扱いやすくしたり、自軍のユニットを見やすくしたり、設定の変更をしやすくしたりという内容の提案だったら、どれもUIの分野に属することなので、ゲームエンジンを変更せずに対応が可能だ。リスト表示ではなく、命令系統をツリー表示できたら戦闘序列の変更がずっと容易になるだろう。ゲームエンジンがrestrictedのユニットを具体的にどう扱っているのかを私は知らない。でも、たとえPPシステムの概念を変更することが無理だとしても、ある程度手を入れることは可能だと思う。例えば、よく知られた裏技(地上部隊をAIr HQに所属させたりする)を利用してPPコストを改善することは可能だろうし、UIツールがPPを上手に扱うよう(移動のコストを時期によって変化させたり、PPを多量に貯め込むことを制限したりなど)にすることもできるだろう。でも実のところ、PPシステムが本当にゲームエンジンの特徴なのかどうかは疑問に思っている。PPがターン進行に使われているだろうか?もしそうでないなら、UIの分野に属することなんじゃないだろうか。ある部隊に与えることのできる命令(この場合は所属の変更)を制限しているだけ。もしそうなら、PPシステムの変更はUIの変更で済む。4) についてもプレイヤーのコントロール云々に関してはUIで対処できると思う。プレイヤーの受ける実感についてはコメントできない。空戦モデルを現行のままにしておくことの利点は、Henderson Fieldのチームによるサポートが継続可能だという点だ。空戦モデルは完全な作り直しが必要というよりは、小さな修正で充分だと思う。2) の陸戦モデルの完全な書き直しという提案は議論に値する。私も以前はあなたと同じように考えていたが、DaBabes modを見て、このゲームにもこんなに変化する余地のあることに気付いた。今では、陸戦モデルの書き直しが必要かどうかについては悩んでいる... 陸戦モデルはとても複雑だし、自由度もあるし、かなり広範に改良を施す余地がある。もっと陸戦中心のキャンペーンにも同じ陸戦エンジンで充分だろうか?私には何ともいえない。DaBabes modチームのメンバーならコメントできるかもしれない。まとめると、DaBabesのチームが行くべき途を示してくれたし、今後も示してくれると思う。きっとこのゲームエンジンには私たちの夢物語りよりもさらに多くの可能性があるんだと思う...
ゲームエンジンにはたくさんの秘密が隠れている。その点はJohnさんがよく知っているが、彼はNDAをまじめに受け止めているので、話せない点が多いのだろう。私たち全員が戦闘モデルとI/Oと流れに取り組んで、JohnとSamとJeremyがモデルをコードした。 I/Oはなじみのあるものだったが、コードしたものがどこにどんな風に使われたのかは知らない。こういった秘密が白日の下にさらされる日は来ないだろうと思う。まだ役立つデータの改良は可能だし、DaBabes modチームの中ではそれが進行中だ。JohnがAIエディターの担当だから、知りたい点は彼に尋ねるといいだろう。
現状のPPシステムはまあまあ機能していると思う。PPを作戦上の制約としてではなく、政治的なものとして扱うまったく新たな政治システムがこのゲームに導入(ありそうもないことだが)されでもしない限り、いまのままでも充分だ。UIツールの機能で変更することが簡単にできるのなら、シナリオのデザイナーがシナリオ内の時期やイベントによってPPの増加率を変更できるようにしてほしいとは思う(日付によって変更できるようになるだけでも歓迎だ)。これによって連合軍側の軍需生産の本格化や、日本側の弱体化を反映させることができる。また1942年1月と1945年夏とでは、全般的な軍事・政治の状況がどちらがわにとっても大きく異なっているし。DaBabesのようなOOBの変更を伴うmodだけでなく、Henderson Fieldのチームが陸戦に追撃を付け加えたように、陸戦に偵察的な攻撃を加えてほしい。支援砲撃なしで夜間、静かに忍び寄ることを反映して、死傷者数の計算方法に変更を加えてみるのも一例だ。これが実現すれば、砲撃で偵察する必要が無くなるし、情報収拾目的の空挺部隊支隊による攻撃に対する不満もなくなるだろう。それとともに、AV値が1以上の正の数値を持つ部隊でなければ攻撃を発起できなくさせる変更も加えられればと思う。
私も現状のPPシステムが機能しているという意見には賛成だ。でも、抜け道を塞ぎ、ハウスルールとされているものをゲームに導入するための小さな改良は実現してほしいと思う。みんが裏技だと感じているいろいろなPPの節約法を一切なくしたり、国境とPPの関係をゲームのオプションに取り入れることができるようにする改良も可能かもしれない。ところで、ゲームのパラメータを私たちがいじれるUI関連のものと、いじることのできないエンジン関連のものに分けてしまうことによって大きな可能性が広がると思うし、またその観点からあらためてこのゲームを観察すると、興味深い点がみつかる。例えば、飛行機のアップグレード経路はUI関連の方に属する。つまり、新たなUIツールの導入で、PDU関連も改善の可能性があって、PDU offほどきびしくはないが、より史実に沿ったかたちのPDU onを導入できるかもしれない。工場の拡張とアップグレードについても同様の改善が考えられる(連合軍側も工場を限定的にでもいじることができるようにすることさえ可能になるだろう)。でも陸戦に偵察的な攻撃を加える件は、エンジンコードがらみだから立ち入り禁止だろう。独立したUIツールを通じたアプローチを使えば、Henderson Fieldのチームが仕事をするにしてもやりやすくなるんじゃないだろうか。現行の陸戦システムに新たな攻撃の種類を加えることはゲームエンジンのアップデートを意味し、他のすべての攻撃方法ともあわせて表示用のコードも変更することが必要になり、バグを生む危険も大きくなる。ゲームエンジンとUIとをきちんと分離できれば、ゲームエンジンに新たな攻撃法を加えても、表示はUIツールの方におまかせできる。
アンケートもいいかもしれない。あるウエブサイトでは、複数の問題の中のどれをもっとも重要と考えるか、点数をつけさせているところがある。ユーザーに一定の点数(例えば10点)を与えて、手持ちの点数を複数の問題にばらけさせてもいいし、一つの問題に10点すべてをまとめて投票してもいい。また、他にどんなゲームを購入したか、それをよくプレイしているか、AI相手とPBEMのどちら(両方)でプレイしているか、などを問うのも役に立つかもしれない (公開しないという条件で)。「より良い」というのが具体的に何を意味するのかを定義付けするのが、いちばん難しい部分じゃないかと思う。もっと細かなところまで自分で管理したいと思う人もいるだろうし、些末な部分まで管理するのはこの規模のゲームにはふさわしくないと感じる人もいるだろう。開発のための費用の支出を正当化するためには、多くの人の希望をまとめることが必要になる。でも、もしかするとアンケートで示された希望が多岐にわたって、一つのゲームとして開発するのは無理なんてことにならないかが心配だ。あと、飛行機の機種アップグレードの経路はデータベースに書かれているんじゃない?UIツールはユーザーにアップグレードの経路を示してくれるけど、アップグレードの経路自体はUIツールとは関連しないんじゃないかな。
分かりやすく書かなかったのがいけなかったね。私が書きたかったのは、PDUの経路とアップグレードの選択は、ゲームエンジン関連ではないということ。たしかに、PDUがoffになっている時のアップグレードの経路は、データベースに書きこまれている。PDUがonの時に既定のアップグレード経路の中からアップグレード先を選択することは、UIツールに関連した事項(ゲームエンジンとデータベースの制約下にあるが)だ。UIツールはデータベースを読み込める(じっさいTrackerはそうしている)。つまり、ゲームエンジンをいじらなくてもPDUシステムは改善可能で、単にonとoffがあるだけの状態よりももう少し柔軟性のあるものが実現できるというわけ。知ってる人がいたら教えてほしい(NDAを破れっていうんじゃないよ)んだけど、このゲームのファイルには未使用のフィールド(つまり将来の拡張用に確保してあるようなやつ)があるんだろうか?PDUに関連した改善のように、UIツールが新たなパラメータを導入するなんて場合には、ゲームファイルにセーブできた方が便利だと思うんだけど。
ゲームのセーブに関しての秘密保持は厳しいし、そうあって当然だ。なので、セーブファイルの構造についてのコメントすることはできない。でもあなたの質問と同様の質問への答えが、以前公開されたことがある。両用砲を対空砲として、対空砲を対艦戦闘に使えるようにするために、deviceのデータファイルに新たなフィールドを4つ加えたことがあった。また潜水艦に可潜深度を導入するために1つフィールドが加えられた。どちらもうまく機能している。アコーディオンみたいに伸縮自在なんだ。
ありがとう、よくわかった。これなら、ゲームエンジンに変更を加えなくても、プレイヤーの指示に影響を与るが、ターンの進行には影響のないような新機能をUIツールを使って盛り込み、それをセーブファイルに記録することができて、記録用のファイルを追加する必要がない。例えば、これまでに議論された「司令部会議」システムによって、指示を与えることのできる頻度を設定する仕様も、UIツールだけで実現することができる。また、これならこのスレのはじめの頃にBullwinkleさんが提示した疑問にもこたえてくれる。いまのところMatrixはゲームファイルを読み出すツールを許可してくれていた(適切なNDAの下で、Trackerがその例)。でも、指示に変更を加えたり、工業をいじったり、TFを編成したり解散させたりなどしてファイルを書き出すことは、禁止事項ではないにしても、微妙なところだった。今後、プレイヤーの指示がすべてUIツールを通してセーブファイルの追加のフィールドに記録されることで、そういった制約は処理される。つまり、ターンの開始時には、UIツールがゲームファイルを読み込んで、あなたは改良バージョンの指示を入力する。入力された指示は追加のフィールドに記録される。ターンの終了時には、戦闘解決ルーチンの適用前に、ゲームエンジンが改良バージョンの指示を解釈して、既存の指示に上書きする。改良バージョンの指示を記録するフィールドの構造が、WitP AEのオリジナルなフィールドと同じ構造をしていれば、こういった処理は簡単に済むだろう。欠点はファイルサイズが大きくなることだけだ。利点はいくつもあって、1、trackerと似た条件のNDAの下でUIとAIを書き直すことが可能になる。ゲームファイルの記録法を知ることも、WitP AEのソースコードに手を触れることも必要がない。2、二番目に指示を入力するプレイヤーは、最初に入力したプレイヤーの指示による影響をゲームファイルの中に見て取れることがあった。この「連合軍側プレイヤーの後手の有利さ」をなくすことができる。3、両方のプレイヤーが同時にプレイすることが可能になる。リプレイを見た後にそのターンをセーブする。UIツールを使って、そこに新たな指示を入力する。二人がこれを済ませたら、日本側プレイヤーがファイルを連合軍側プレイヤーに送る。連合軍側プレイヤーはターンを終了させ、日本側プレイヤーに送り、日本側プレイヤーがリプレイをみることができるようにする。4、さらに3を推し進めると、チームが同時にプレイすることも可能になる。各チームのメンバーが同時に指示を入力して、UIツールがそれらの指示をまとめて最終ファイルを作る。指示に矛盾が出ないようチーム内ので分担を決めておくことは必要になる。レフリー付きのゲームも可能になるだろう。1-4の事項はなにも必ずこうすべきだというつもりで書いたわけではなく、読み込みだけできるというNDAの下でのTracker風のツールをつかってUIやAIを検討するたたき台としての提案だ。ゲームエンジンやターンを進めるシステムには変更がないから、エンジンはエンジンで独自に進化させることも可能だ。
それぞれのテーマごとに書いてみる。UIツールについて:私にはUIツールで何ができて何ができないのかが分からない。ゲームエンジンにアクセスできる新しいUIツールをつくることができるのなら素晴らしい。それが可能なのかどうかよくわからない。でも可能なのなら、シフト+クリックや、つかいすいリスト表示などを可能にするようなmodがたくさん出てくれるだろう。PPについて:私の懸念は以前書いた通りだ。戦闘序列を適切に管理するシステムなりツールなりがないということは、そういったものが不可能とはいわないまでも、導入がきわめて困難なことを意味しているんじゃないだろうか。PPをつかって部隊の命令系統の中の位置を移動させるのは賢いやり方じゃない。PPシステムとは別に戦闘序列を変更できる仕組みが必要なんだと思う。でも、それが簡単なことなら、すでに誰かがやっているんだとも思うけど。空戦モデル:よくある質問の一つに特定のTFを攻撃目標とするには?といったものがある。たしか、これを導入することが困難だってことはもどこかで読んだ気がする。TFを発見する仕組みが関連しているのだろう。それを除くと空戦モデルはよくできているし、WitP2でもこのままつかえると思う。地上戦:地上戦についてわれわれの間に意見の不一致があることは、みんながみとめなきゃならないだろう。地上戦はこのゲームいちばんの弱点だ。うまく機能していない点がたくさんある。いくつか例をあげてみると、サプライ、air support、移動、戦闘序列、偵察、戦闘態勢(威力偵察、遅滞戦闘など)。現状では可能な限りのAVを集中させて充分なサプライが補給されるかどうかだけ。退屈なやり方だとしかいえない。私の意見をまとめると、新たなUIツールをつくって、現行のゲームにかぶせることが簡単だというのであれば、すでに実施されているべきだった。現行のゲームを改良するか、一から作りなおすかしてWitP2を制作することの可能性についてはすでに検討されているんだろうと思う。何が可能で何が可能でないかについても、私たちよりもずっと良く知っていて、二つのうちのどちらかの結論を下したんだろう。1、ある程度の改良は可能だが、経費に見合った売り上げを見込めるほどの改良は無理だ。2、現行のゲームエンジンは限界に達している。一から作りなおすことが必要だが、経費とリスクが大きすぎる。きっと2番目の方だったんじゃないだろうか。もちろん私の推測が間違っていることを希望してはいるし、WitP2に出会いたいし、200ユーロの価格でも喜んで払うつもりだ。
ベテランプレイヤーにプレイの記録をとってもらってAI作成の参考にする件について提案がある。どんなゲームにでもあてはめることができることだが、両プレイヤーの行動のログを記録して、ときどきMatrixか開発チームに送って、AIの改善に役立てるような仕組みはどうだろうか?プレイヤーがあることに対してどう反応するかをデータベース化して、プレイヤーのよく採用する戦略・戦術がどんなものなのか、それが奏功するのかどうかを開発者が知ることもできる。こうすれば、わざわざプレイヤー自身が記録する必要が無くなるし、記録の過程での誤りの心配もなくなる。
なぜログにそういう仕組みがないのか、Joeもその理由を知りたがってるよ...現行のマップで例えばアキャブをみてほしい。AIはアキャブを防衛しようとして、アキャブ用の部隊をアキャブに、アキャブのヘクスにだけ送り込む。でも人間のプレイヤーなら、数部隊をアキャブには送らず、アキャブとは川を挟んで隣接するヘクス(マップで東隣)にとどめる。なぜか?それら数部隊は北西に移動することができ、北西から続く道路を通ってアキャブに移動してきた部隊の退路を断つことができるかもしれないからだ。人間プレイヤーのこの判断には、どの部隊をアキャブの川向こうのヘクスにとどめどの部隊をアキャブに進めるか、川向こうの部隊をその任務からいつ解放するか、いつ他に転進させるかという思考も含まれている。
1プレイヤーからの意見を述べたい。グラフィック:拡大するほど細かい部分が見えてくるズーム機能。(私はすこし色盲だが)WitP AEはアバロンヒル調の色使いをしているんだと思う。個人的には、けばけばしくなくて細部もはっきりしているSPI系の色使いの方が好きで、グラフィックカードなしでもテクスチャーマッピングの可能なものを希望する。レーダーや天候やFoWが許せばだが、リプレイでは出撃の様子も見ることができて、見下ろし画面で編隊の上には雲がたなびいている。多くの人はこういった特徴を省いてプレイするだろうが、売り上げには貢献するんだと思う。陸戦:威力偵察モードや、特殊なコマンド部隊の敵地脱出モードなど、Operational modeの追加。combat modeの地上部隊はヘクスに表示される。中国のヘクスサイドのコントロール状況を表示させるキーを探すのに時間をだいぶ浪費した。アイコンも悪くはないが、ヘクスサイドのコントロール状況付きで戦闘隊形が表示してある方がいいと思う。サプライ補給のショートカットでは、どのくらいの量がどんな経路で送られるか表示されてほしい。死傷者数についてはこのままでもいい。はじめの頃はショックを受けたが、いまは慣れてしまった。空戦:現在の空戦モデルの細部を気に入っている。mod制作者のおかげで空戦のグラフィックの選択肢も増えたし。特に意見はないけれど、リプレイは売り上げ増加につながるようなクールなものがいいんじゃないかな。空戦モデルに関しては他の方にお任せします。こんなことをポストしてみたのは、みんなこのゲームが売れてほしいと思っているだろうから。私はグラフィックには余り関心がないが、大きな売り上げを期待するなら、目玉となるようなものだ必要だ。THINZさんとのプレイを始めてから一年以上になるが、他のゲームをプレイしていない。私がプレイした中でいちばんおもしろいウォーゲームだ。
新人プレイヤーとして感じるのは、情報の表示の面で改善すべき点が多いということだ。 zuluhourさんの言うようにズーム機能がぜひともほしいし、ユニットに与えた指示を矢印を使ってでもいいからマップ上にオーバーレイ表示してその戦域の部隊の動きの全容を把握できるようにしてほしい。そうすれば、とても役立つと思う。ほかにも、TFに名前を付けることができるんだから、TFリストの中ですぐみつけられよう、リストの中にもその名前を表示してほしい。私はTFに任務に応じた名前を付けているが、その名前が現状ではまったく役に立っていない。また、インフォメーション画面には検索機能が必要だ。マップ上にはたくさんの根拠地があってリストのなかの一つをマップ上で探し出すのもたいへんな仕事だ(艦船や飛行隊、地上部隊についてもおなじく)。また、あるヘクスのサプライ消費量や戦力(自軍のものと、偵察によって評価された敵軍のもの)をカラーで表示したりするマップオーバーレイがほしい。また指揮系統をグラフィカルに表示できてもいい。コンバットリポートの中の各戦闘の報告は折り畳めるようになってほしい。コンバットリポートを一覧すると場所と戦闘結果だけが表示され、折り畳まれている部分を広げるまで報告のその他の部分は隠れている。誰が誰を発見しただとかいう情報も有用だが第一面に表示されるべき材料ではない。また、メインウィンドウにヘクスを座標と名前で検索する機能もほしい。また、工業の情報画面はどこが何を作っていて、その生産には何が必要なのかも表示してほしい。また、部隊に指示を与えるためのショートカットや簡単なやり方があった方がいい。TFが選択されている時に右クリックすると移動の指示ができて、シフト+クリックするとwaypointを選択できて、コントロールキーならばパトロールエリアの設定ができる(altキーならフォローかな?)といった感じ。こうなっていれば指示に必要な時間がずっと減る。WitP AEは素晴らしいゲームだが、必要な情報を得ることがとても難しい。特に新人プレイヤーは重要な情報を見つけようと悪戦苦闘している。
いい考えをありがとう、StKさん。中でも、コンバットリポートで各戦闘が折り畳まれて表示されてほしいという点は私も同感だ。同じ線で、オペレーショナルリポートの情報をフィルターで選別できればと思う。あるターンでは部隊の到着情報を探しているけれども、別のターンでは潜水艦の目撃情報を探していたりする。でも、Jimmy Buffettみたいなコーストウォッチャーのリポートは省いてしまいたいんだ。あと、繰り返しになってしまうが、いくつか提案をのべる。1、TFや艦隊の編成;上陸侵攻のような複雑な作戦では艦船を別々の目的を持ったTask Groupに組み込んで運用することができるようになる。例えば水上護衛TG、ASW TGが先行し、砲撃TG、正規空母TG、護衛空母TG、揚陸TGが続航して、最後にサプライを積載したTGが続く。これらの編成やTGごとの間隔もふくめてテンプレート化して、次回の上陸作戦でも利用できるようにする。「このTFに他のTFをフォローするよう指示し忘れたから、空母がやられちゃった」というようなことはなくなる。もちろん、新人さんやAIが利用できるよう標準的なテンプレートも付属しているといい。2、パイロットの訓練:マップ外で訓練することにして、訓練の目標を設定できるようにすればかなりすっきりさせることができる。例えば、雷撃隊Aのパイロットはexp 50、NavB 70、ASW 70までと指示できて、これらの基準を満たしたパイロットは自動的に卒業する。雷撃隊Bのパイロットの訓練ではもっと海上哨戒を重視するなんてこともできる。いずれにせよ、既存の飛行隊を好きなだけ訓練用飛行隊に指定することができ、機種も選べる。それら訓練用の飛行隊はマップ上の根拠地に存在していてB-29や機動部隊の攻撃を受ける可能性もある(空襲された時には反撃するオプションもつけておく)が、訓練の指示はマップとは別の、パイロット訓練用のウィンドウで行う。
StKさん、私もあなたの考えに賛成だ。プレイに慣れると各地の様子も分かって、根拠地を探し出すのも容易にはなってゆく。でも、検索機能があれば役に立つね。コンバットリポートに記載された部隊名や根拠地名とマップとをハイパーリンクすることも可能かな?きっとプレイがやりやすくなると思う。WitP AEが優れているのは詳細に至るまで再現されている点だが、反面、それが面倒に感じられることもある。私は怠け者なので、状況が緊迫してくると、リポート類を細部までチェックするのにうんざりしてしまう。そのために重要な情報を見過ごして、自分のばからしさを嘆く羽目にもなる。あなたの提案にあった「情報の表示の面での改善」はこんな私の悩みを解消してくれるだろう。リポート類がもっと系統的に折りたたまれて表示され、マップ上の根拠地やTFや部隊とハイパーリンクされたら、どんなに素晴らしいだろう。また情報をソートできたり、カテゴリーごとに表示・非表示を選択(何とかが偵察写真を撮っただとか、何なにが積載中にダメージを受けたとか、海面に重油のリークをみかけたとかいった重要でない情報を省く)できても素晴らしい。そうすれば、リポートがかなり長くなっても、さっと一覧できるようになる。控えめな改善でも、私としては大いに興味がある。Gary Grigsbyさんは要望を聞き届けて、こういった改善を提供するアッドオンの販売をみとめてくれるだろうか?これにもう少し努力(AIの改良と陸戦モデルの作り直し)を加えれば、WitP AE2として販売することも可能だろう。発売後3年もたっていて価格も高いのに、ここ数ヶ月、かなりの数の新規プレイヤーがみられる。徹底的な改善を加えれば、こういった流れがもっと長期間つづくんじゃないだろうか。
ひとついい忘れたことがある。way pointを設定していき最後に目的地を設定できるようにしてほしい。こうすればTFの指示に要する時間をかなり節約できると思うし、TFに別のルートを航海させることが必要になった際の指示も容易になる。

2012年9月20日木曜日

二式大艇が潜水艦を攻撃


昭和17年10月21日、大きな戦闘はありません。しかし、気になったことh2-3あります。まずビルマですが、今日もMagweに夜間爆撃がありました。38機の爆撃機が5波に分かれて来襲し、Airbase hits 4、Airbase supply hits 1、Runway hits 18と駐機中の機体が地上で4機破壊されました。まあ、この程度の被害は甘受しますが、問題なのはCAPが飛んでいなかったこと。連日のMagwe夜間爆撃で、これまでCAPを指示していた二式複戦の部隊の疲労度が上がり、士気が下がり始めました。そこで、今日から二式戦の第11戦隊に夜間のCAPを交替するよう指示しておきました。それなのになぜCAPが上がっていなかったんでしょう?昨夜のMagweはClear skyで、天候が原因だったとは思えません。またこの戦隊のMorale値は90と高くはありませんが、攻撃的任務ではなくCAPですから、任務に支障を来すほど低いとも思えません。CAPに上がっても夜間は連合軍爆撃機に撃墜されるばかりだし、CAPがいてもいなくても爆撃の被害に大きな違いはないと、賢い指揮官はみきってしまっているんでしょうか?もし今晩もCAPに飛んでくれていないようなら、真剣に原因を究明する必要があるかもです。
H8K1 Emily attacking a Electric Boat S-18 class SS at 106,124
アニメーションの途中、ラバウルの北西に隣接するヘクスで、二式大艇がS-18級の潜水艦を攻撃したことが報告されました。コンバットイベントのファイルで確認してみるとS-18 class SSと個艦名ではなく艦種名での報告ですから、命中はしていないんでしょう。こんなどうでもいいことをなぜここに書いたかというと、この二式大艇の所属する14th Ku T-1はラバウルに配置されていて、ラバウルの南西、180-260度でソロモン海とポートモレスビーの南方あたりのNaval Searchを指示されているからです。つまりラバウルの南西を哨戒しているはずの二式大艇が、ラバウルの北西で潜水艦を発見して攻撃を試みたというわけです。

海上哨戒任務をする部隊にSearch Arc(哨戒海面)を指定しても、出撃する根拠地から4ヘクス以内は全周360度を哨戒してくれるといわれています。これまでにも、指定した方角と違った方向の海面に潜水艦がみつかることは頻繁にありましたが、こうやって攻撃してくれると、たしかに全周を哨戒してくれていることが確認できます。いまマニュアルを調べてみましたが、該当するルールを見つけることができませんでした。このゲームのマニュアルは、書かれていないルールの多いことが欠点です。

ニューギニアの状況ですが、サラモアから北西に移動している日本の地上部隊に50機のB-24D Liberatorの爆撃がありました。この部隊に対する爆撃は初めてです。死傷者7名、disabledになったdeviceが一つだけと、四発爆撃機50機の爆撃にしては被害はとても軽く済みました。きっとジャングルの中にいるおかげなのでしょう。爆撃による直接の被害はこのように少ないのですが、爆撃を受けると自衛のためmove modeからcombat modeに自動的に移行してしまって、一日に移動できる距離が短くなってしまうことの方が困ります。連合軍もサラモアから日本軍部隊が脱出しつつあることを発見して、この移動を妨害するために爆撃を始めたのだろうと思います。南岸のTerapoから北上している部隊の他に、ブナからサラモア方向に移動している部隊も4ついるようです。

2012年9月18日火曜日

インパールをsweepした二式戦に31機の損失


昭和17年10月19日、百式重爆(Ki-49-IIa Helen) 91機がMagweからインパールの夜間爆撃に向かいました。Thunderstormsの夜で条件は悪かったのですが、珍しく91機がまとまって爆撃を行いました。Airbase hits 2、Airbase supply hits 1、Runway hits 2と少数の命中弾しか得ることができませんでしたが、地上でP-40K Warhawkを3機、P-40E Warhawkを1機破壊することができました。このところ中国戦線以外で連合軍機を地上で破壊したことがなかったので、幸先の良いスタートでした。

連合軍の方は66機の爆撃機が8波に分かれてMagweを五月雨的に夜間爆撃。Heavy cloudのせいか、こちらもAirbase hits 1、Runway hits 8と命中弾そのものは多くなく、一晩で修復完了してしまう程度の被害でしたが、地上でゼロ戦(A6M3b Zero)が3機破壊されてしまいました。また爆撃機はWellington IcとB-17E Fortressが各一機Ops lossになっただけなのに、CAPをしていた二式複戦(Ki-45 KAIa Nick)が6機損失になったのも地味に痛いところ。あと、Magweの隣りでマンダレーで夜間CAP(range1)をしている二式戦が迎撃に参加してくれない現象も続いています。これはなぜなんでしょうかね?レーダーによる探知から敵機来襲まで3-14分と余裕が余りないのは分かりますが、8波にも分かれて来たんですから後の方の爆撃機の迎撃はできてもおかしくないと思うんですけど。

昼になって、二式戦(Ki-44-IIa Tojo)が2波(42機と40機)に分かれてインパールをsweepしました。インパールには前日もsweepが飛んでいたので、今日は合計で100機(Hurricane IIc Trop 18機、P-38F Lightning 39機、P-39D Airacobra 23機、P-40E Warhawk 20機、P-40K Warhawk 27機)の戦闘機がCAPに上がっていました。参加機数がとても多く、延々と続くコンバット・アニメーションをすべて見る根気がありませんでしたが、早送りしたアニメの最後には2波とも二式戦がインパール飛行場上空を飛ぶシーンを見ることができました。被撃墜機と被弾や弾丸切れで帰還した機が参加機数に等しい時には、この飛行場上空を飛ぶシーンが見られません。なので、敵飛行場上空を勝ち誇って飛ぶシーンはsweep側の勝利を意味するものだと思い込んでいました。しかしTrackerで戦闘機の損失数を見ると、二式戦は31機(A2Aで28機、Ops 3機)だったのに対し、CAPは合計で27機(Hurricane IIc Trop 2機、P-38F Lightning 1機、P-39D Airacobra 9機、P-40E Warhawk 6機、P-40K Warhawk 9機)で、二式戦側の敗北です。
Damaged Ki-44-IIa Tojo from 1st Sentai shot down on way home
という見慣れない報告がオペレーショナルリポートにありましたが、これはOps lossではなくてA2A lossになるんでしょうね。二式戦31機は5-6日分の生産数です。またパイロットはKIA 12名、WIA 3名、MIA 10名でした。

前日の教訓から今日は高度30000フィートでsweepしてみました。敗北の主因は、各波の二式戦の数がCAPの数より少なかったためでしょうか。82機がまとまってsweepすれば違った結果だったかも知れませんが、出撃元がMagweとマンダレーの2飛行場だったので、2波に分かれたのはやむを得ないところ。単に連合軍の戦闘機が高性能になってきているので、二式戦がsweepしても勝ちきれない時期になってきているだけなのかもしれません。連合軍のCAPの戦闘機の中でP-38F Lightningの損失数が少なかったのは、やはり高性能な機種であることを反映しているような気がします。

前日に引き続き、マダンにサプライを送るTFが空襲されました。今日はマダン港でSBD-3 Dauntless 16機に急降下爆撃され、PB Yasushima MaruとPB Fuji Maru #3(各VP4、830トン)沈没しました。マダンにCAPやLRCAPを上げるわけにも行きません。一度でもそんなことをしたら、大量の護衛戦闘機をつけられて、かえってCAPの戦闘機を無駄にするだけになるでしょうから。サプライの送り先を変更できないか検討が必要なようです。ところで、コンバットリポートをみると、16000フィートで飛来した16機のSBD-3 Dauntlessのうち、3機は4000フィート、9機は2000フィートまで降下して1000ポンド爆弾を投下していますが、残り4機は10000フィートから投下しています。急降下爆撃で10000フィートまでしか降下しないこともあるんでしたっけ?

といった感じで、ビルマ、ニューギニアでは昨日と同じような応酬(空戦スコア的には昨日より悪い)が続いた一日でした。さらに今日は海面下でも悲報がありました。エスピリッツサント近海でパトロールしていたRO-68(VP 6、988トン)がASW TFにつかまりました。DMS Southardの放った爆雷が2発命中して沈没してしまいました。

2012年9月17日月曜日

スマトラ北端サバンへの艦砲射撃


昭和17年10月18日、いろいろなことがありました。まず、スマトラ島北端のサバンにCA Hawkins、CL Capetown、CL Caradoc、CL Ceres、CL De Ruyter、CLAA Van Heemskerckと英蘭あわせて6隻の巡洋艦が艦砲射撃にやってきました。巡洋艦の艦砲射撃なので、Airbase hits 2、Runway hits 8、Port hits 2、Port fuel hits 2、Port supply hits 1と被害は大きくはありませんでした。スマトラ島南部のパレンバン製油所は規模1020、メダン製油所の規模は196あり、合計で一日に1000トンほどのサプライを生産しているので、スマトラ島全体のサプライの状況は良好です。しかし、サバンにはいつも黄色い!がついてしまいます(もしかするとサバンのサプライ要求量を増やせば黄色い!はなくなるのかな?)。今日の艦砲射撃では、黄色い!がついている根拠地でも艦砲射撃でサプライを破壊されてしまうことを学びました。それにしても、メダンには九六陸攻一個飛行隊がいて、またポートブレアにも二式大艇がいてインド洋を哨戒飛行しているのに、艦砲射撃部隊の接近を探知できないのには困ったものです。

一昨日からmoonlightが50%を越えたので夜間爆撃が可能になっています(HRで50%以上の時だけに制限しています)。連合軍は力を貯めているのでしょう、2波14機だけがShweboにやってきてAirbase hits 2、Runway hits 2。対して日本側はチッタゴンに百式重爆(Ki-49-IIa Helen)を4波57機送り込みました。さぞや多数の命中弾を与えることができるだろうと思うと大間違い。Airbase hits 2、Runway hits 9とわずかな戦果でした。こうなってしまう理由の一つは、爆撃の高度が9000フィートと高いことです。9000フィートでも3機がFlakで撃墜されてしまいました。久しぶりの夜間空襲で9000フィートにしてみましたが、やはり12000フィートくらいが妥当のようです。これが昼間だと、9000フィートどころか12000フィートでもFlakで撃墜される機が少なくないのです。印緬国境近くの連合軍側の主な飛行場の砲の数をみると、チッタゴンが756、インパールが582、レドが533門もあります。このすべてが対空砲というわけではないでしょうが、それでも対空砲火が熾烈なことは間違いありません。たとえCAPがいなくても、対空砲火で爆弾の命中率がかなり低くなっているんだろうと思います。

昼の印緬国境では、インパールからShweboへ3波75機のP-40E Warhawkが高度20000フィート(HRでその機種のManeurver値の最高と2番目の高度までに制限しているので、P-40E Warhawkは20000フィートまで)でsweep。ShweboにはCAPをあげてないので、空戦はなし。連合軍がビルマにsweepに来るのはほんとうに久しぶりです。

日本側はMagweとメイクテイラから3波74機の二式戦(Ki-44-IIa Tojo)がインパールをsweepしました。でラシオで二式戦29機地上で破壊されるというエントリーで書いたように、10月9日に二式戦を29機も破壊され、日本側からインドへのsweepも9日ぶりになります。インパールでは30機以上のHurricane IIc TropがCAPしていました。Trackerをみると、Hurricane IIc Tropの損失機数16機(A2Aで12機、Ops loss 4機)に対して二式戦の損失機数11機(A2Aで9機、Ops loss 2機)となっていました。敵地上空へのsweepでこのスコアだと、パイロットの損失数(今日の日本側はKIA 3、WIA 1、MIA 4)はこちらが上回っている可能性も否定できず、勝利とはいいがたい気がします。高高度sweepばかりもなんだかなと思って今日は20000フィートにしたのですが、Hurricane IIc Tropは30000フィートでCAPしていました。明日は、二式戦にも高度30000フィートを設定してsweepさせてみようと思います。

東部ニューギニアではポートモレスビーとブナから毎日のようにマダンに空襲があります。今日は双発30機、四発29機がP-39D Airacobra 20機の護衛で3波に分かれて港湾爆撃にやってきました。7000フィートからの爆撃でPort hits 24、Port supply hits 3の命中がありました。マダンにサプライを積載したTFがしょっちゅう入港しているので、荷下ろしを妨害するために港湾の施設を爆撃しに来ているんだと思います。マニュアル6.3.3.2.4 SHIP AND PORT LOAD ABILITY TABLEによると、マダンのような規模 1の港では12時間に100トンの貨物を降ろすことができます。また、Fast Transport TFは港のないところでも、12時間に100トンの貨物を降ろすことができると書かれています。Fast Transport TFは規模 1の港だと12時間に100トンの貨物を降ろせるのか、それとも100+100で200トンなんでしょうか?もし、ただの100トンなら、いくら港を爆撃で破壊されても荷下ろしの速度の点では困らないってことになります。もちろん、それに付随してサプライを破壊されるので、まったく困らないわけではありませんが。

その後マヌスの南東で、マダンでサプライを降ろしてトラックに戻るFast Transport TFが12機のBeaufighter Icに空襲されました。Beaufighter Icは戦闘爆撃機ですから、高度100フィートからの空襲では機銃掃射と爆撃を併用してくるんですね。PB Hozugawa Maruには250ポンド爆弾が7発(7発も命中するまで浮いているとは驚き)、PB Nikki Maruには6機の機銃と250ポンド爆弾が3発命中して沈没しました。マダンからすぐ北に向かうようにway piontを設定しなかったのがいけなかったかな。2隻ともKiso xPB級で830トン(VP 4)の小さな船ですから、7発の250ポンド爆弾が命中するまでPB Hozugawa Maruが浮いていたのは驚きです。

マラッカ海峡に戻りますが、メダンのすぐ南側でPB Yamabato Maru(VP 10、Tonnage 2780)がSS Trustyに撃沈されました。夜のうちに魚雷が一本命中し、昼になって再度の襲撃でもう一本。さすがに沈没しました。そしてシンガポールの南方、リンガでxAK Nisso Maru (VP 10、Tonnage 4875) にSS O24の魚雷が2本命中して沈没しました。一日に4隻も失いましたが、このほかにも命中魚雷の不発が複数あって、海上交通の前途多難です。


そして、Terapoから北上している連合軍の地上部隊ですが、4部隊で4万1000名ほどだそうです。Terapoのヘクスに後続して北上中のマークがみえますから、2個師団くらいになるんでしょうか。サラモアからワウへ向けて移動中の日本側の部隊は、歩兵部隊でようやく23マイル進んだところで、工兵部隊はまだ10マイルほど。今後、連合軍が爆撃で進軍を邪魔するような挙に出たりする、ワウに先着できるのか微妙です。先着できないとそのまま見殺しにすることになっちゃうし、ニューギニア北東岸の失陥は確定するし、どうしたものか。

今日は軽空母龍鳳が就役。南太平洋で傷ついた戦艦大和の修理がようやく完了しました。

2012年9月13日木曜日

retina MacBook ProでWitP AEをプレイする


いままでつかっていたMacBook Proは2007年9月に購入したもので、5年弱つかってきました。2011年夏にグラフィックカードが故障してGenius Barのお世話になりました(グラフィックカード自体の欠陥だったそうで無償で交換)が、その後は特に問題もなく過ぎていました。でも、今年6月のRetina MacBook Proの発表を見てどうしてもほしくなりました。銀座のApple Storeにも行きましたが在庫はなく、オンラインのApple Storeでオーダーして7月にようやく入手できました。毎日手にするiPhone 4SもRetinaディスプレイということになっていますが、大きさがずっと大きいからでしょうか、rMBPのRetinaディスプレイの方が格段に美しく感じます。対応しているサイトをSafariでみると、文字は印刷された文字くらいくっきりしているし、写真もきれいだし、とっても満足しています。

rMBPのスペックはCore i7 2.6GHz、メモリ 16GB、SSD 500GBと、古いMacBook Proよりだいぶ良くなっています。SSD 500GBだけで大丈夫なの?と思う人もあるかも知れません。でも古いMacBook ProのHDDは256GBでしたし、私には動画をどうこうする趣味はないので、これで充分です。性能が上がったことで、ひとつ試してみたいことがありました。それはrMBPでWitP AEを動かしてみることです。先日、Windows 7 Home PremiumとDVDドライブ(rMBPには光学ドライブがついていません)を近所のビックカメラで買い、VMWare Fusion 5をダウンロードしました。FusionへのWindowsのインストールの際、DVDが2枚入っていて驚きました。32ビット用と64ビット用ということなんですね。いちおう64ビットの方をインストールしてみました。大して時間もかからず、トラブルもなく成功。そして、WitP AEのCD(たしかDVDではなかったような)を引っぱり出してインストールしましたが、これも特に問題なし。Matrixのサイト(Mirrorのサイトも表示されますが、今そこからはダウンロードできないようです)からパッチを落として、アップデート。起動してみると、ご覧の通り、問題なく動いてくれました。これ「Retinaディスプレイに最適」の設定にしているのでこんなに小さなウィンドウですが、もっと大きくも、フルスクリーンにもできます。このWitP AEもそうですが、ふつうに使うブラウザなども、かくかく感はまったくなく、ぬるぬる動いてくれます。
WitP Trackerの方には少し問題あり。TrackerはJavaがないと動きません。あなたとJavaというサイトからダウンロードして、起動しましたが。Javaを認識してくれません。ダウンロードしたのはJava7だったのですが、WitP Trackerを動かすには現行のJava7ではだめで、旧バージョンJava6 32bitを使う必要があるそうです(ふだんWitP AEをプレイしているPCの方には、このところJavaをアップデートするようしょっちゅう通知がきますが、Trackerが動かなくなることを危惧してアップデートしていませんでした)。なので、このrMBP上のWindows 7からもJava7をアンインストール。こちらのページからJava6をダウンロードしてインストールすると、Trackerも動いてくれました。両方とも動いてくれて一安心です。

今後、いま使っているPCにトラブルが起きたらどうしようか悩むことになりそうです。私はFPSをプレイすることはありません。それ以外で負荷の大きそうなゲームというとSkyrimとか、来年発売される予定のSimCityでしょうか。これらがVMWareFusion上で動いてくれるようなら、PCを新調することはなくなるかもしれません。

追記:Trackerは起動するとインフォメーション画面が表示されるまでの時間を秒数で示してくれます。この数字が精確なのかどうかは分かりませんが、314ターンの時点でCore2DuoとXPのWindows PCでは132秒、このVMware Fusion上では206秒〜164秒と表示されました。バックのMac側で何かしていても、仮想マシンは2/3より少し速いスピードということでしょうか。

2012年9月12日水曜日

中国戦線の空戦で惨敗


昭和17年10月13日、シンガポールから送り出した掃海TFがパレンバン入り口で18個の機雷を処理しました。この一日だけの掃海作業で機雷のアイコンは消失しました。前日のコンバットリポートでは合計8個の機雷がclearedと報告されています。5隻が各1個の機雷に接触して、あと3個は航行中に発見して処理されたんでしょうね。ACMのいないところに敷設した機雷なので、一日で自然減が0-1個あるとして、連合軍潜水艦は26-27個の機雷を敷設したものと思われます。それで2隻沈没・3隻大破ですから、機雷恐るべしですね。
中国戦線の爆撃機の大部分は漢口に配置して、周囲の中国軍根拠地の飛行場(サプライ破壊が主目的)や地上部隊を爆撃しています。緒戦の頃と違って、目標はランダムに選択しているつもりです。今日は漢口から長沙へ、61機の一式戦(Ki-43-Ic Oscar)の護衛で九七重爆(Ki-21-IIa Sally)53機と百式重爆(Ki-49-IIa Helen)45機が2波にわかれて地上部隊の爆撃に向かいました。ここ数ヶ月、中国の上空に連合軍機の機影をみることはなく、また長沙には毎日偵察機を飛ばしていますが前日には飛行場に一機もいなかったのに、今日はP-43A-1 Lancer 12機とP-39D Airacobra 28機、合計40機のCAPが上がっていました。以前も同じようにCAPに待ち伏せされたことがあって、その時の日本側の勝利で終わりました。その後、中国軍戦闘機部隊は成都に籠って訓練を続けてきたものとみえ、今日は日本側が一式戦(Ki-43-Ic Oscar) 25機、九七重爆(Ki-21-IIa Sally) 4機と百式重爆(Ki-49-IIa Helen) 3機の損失に対し、中国側はP-39D Airacobra 4機のみと大きな敗北を喫してしまいました。

たらればを語ると、まず爆撃行が2波に分かれず1波にまとまっていれば護衛戦闘機61機対CAP 40機ですから。もう少しましな成績だったと思います。また地上部隊爆撃ではなく飛行場爆撃を命じていたら、ダメージを受けた中国軍戦闘機のうちの一部はその日のうちに整備が完了せず成都に移動することができない → 今日これから予定の長沙飛行場爆撃により地上で破壊されることになっただろうにと残念です。また中国戦線の戦闘機パイロットは護衛任務でexp, defence値を稼がせようと、ビルマ戦線のパイロットよりスキル値の低い人ばかりだったので、これも悪い方に作用したんだと思います。これからは、中国戦線でも飛行場爆撃の頻度をもっと増やして、かなり覚悟がないと前線の飛行場に戦闘機を移動しにくい状況をつくるようにしたいと思います。
やられっぱなしも悔しいので、朗報も一つ。シドニーのはるか東方海上でI-171がCVE Long Islandを発見して魚雷を4本発射し、1本だけ命中しました。CVE Long Islandには9月8日にニューギニア南岸のMeraukeで一式陸攻が250kg爆弾を一発命中させました。しかし、今日のアニメーションでは煙を吹き上げてるような絵ではなかったので、シドニーでの修理が完了したんでしょう。こんなに早く修理が済んでしまうとは残念ではあります。また、搭載している機種がfighter 16機というのが腑に落ちませんが、DD Hughes一隻だけを護衛に伴ってシドニー・西海岸航路上を東方に向けて航海しているということは、空からのASW任務をしていたんでしょうか。日本にもCVE大鷹がありますが、かえって潜水艦の餌食になりそうで、とてもASWに使う気にはなりません。連合軍にはこれからじゃんじゃん軽空母が(正規空母も)就役しますから、使い惜しみをする必要がないのでしょう。お金持ちはうらやましい。