China balance, current opinions for vanilla? というスレで、中国戦線のバランスや中国側の賢い防御法についての意見交換がありました。日本側を持ってプレイしても、相手の出方の勉強になる意見が多いと思うので紹介します。
LoBaron:中国戦線の作戦についてのポストを読むと、いつも少し不思議に感じることがある。日本側プレイヤーが中国攻撃に充分な戦力を充当すれば反撃の心配もなく中国を席捲できると、一般的には考えられているようだ。一例を引用してみると(これは私がつい最近読んだものということで引用しただけで、他意はない)
素のWitP AEでは中国は日本兵を止めることはできず、それがこのゲームの欠点になっている。このゲームのプレイで一番面白くないのは、意を決した日本側を中国で迎え撃つことだ。私は、1年半分の補充数に等しい歩兵と支援部隊をたった一日の戦闘で失ってしまったばかりだ。
このポストに対する私の答えは、これから以下に開陳する通りだ。
中国で席巻されてしまう連合軍側プレイヤーのほとんどは、都市を守ったり、スタックした敵部隊に反撃したりすることがとても重要だと考えているように思えてしかたがない。私とプレイしているPBEM(素のGCシナリオ)で、Robは地形を自分が有利になるように使い、道路のヘクスを遮断し、側面を脅かして、前線を維持することができている。これを打ち破るには日本側も大軍を擁さなければならず、そうしてしまうと他の方面の前線が弱くなってしまい、中国軍の術にはまる。秘訣は、防御を強要された地点に後退するのでなく、守りやすい地点に後退することだ。
結論:たしかに日本側プレイヤーは充分な資源をつぎ込めば中国を席捲することができる。しかし、Robのようなプレイヤーが相手だと、関東軍をつぎ込むだけでは足りず、その他の方面で日本に問題をもたらすだろう。
こう考えることって、間違ってる?この問題についてのベテランプレイヤーの現時点での見解はどんなもんだろう。地形・反撃・側面攻撃を利用すれば、爆撃制限のHR(訳注:中国国内の工業施設への戦略爆撃を禁止するHRということでしょう)なしで、連合軍プレイヤーは中国を保持することができるだろうか?
日本はとりあえず緒戦で有利な戦果を挙げることができる点が重要だと思う。中国軍部隊のxpとmoraleは低いし、あるべき場所にいないし、部隊の半分はdisabledだし、などなど。これが、中国軍の弱さと日本軍に対抗できないことの主な理由だと私は思う。数ヶ月後にはこれらは修正され、にらみ合いになる。日本が関東軍から自由に(ふつうはHRでこれを禁じている)部隊を引き抜いてこれるなら、さらなる攻勢が可能だろう。もしそれができないなら、連合軍がビルマを解放して重慶に数十万トンのサプライをもたらすまで、状況は膠着したままになるのがふつうだろう。その後の中国軍はまあ望んだ通りにやれるし、大戦後期の日本の攻勢は夢物語だ。日本にできることといえば、有利な地形に陣取って、中国軍を釘付けにすることぐらいだ。
中国の地方軍閥に対して守備隊の駐兵義務がないことの方が問題だ。私の記憶が正しければ、北から南まで全戦線で都市の守備隊所要量を守れば、支那派遣軍が自由に動かせるのは10k AVくらいだ(占領地の大きさを考えれば、そんなに多いわけではない)。中国軍はその2-3倍の兵力をもっていて、都市に駐屯しなければならない守備隊は大した数ではない。そして史実とは違って、ビルマが解放されてしまえばサプライの問題もなくなってしまう。上記はもちろん、両軍とも中国戦線で戦略爆撃を行わないことを仮定してのことだが。
史実では、多くの中国部隊は地方軍閥に属していた。中央政府が保有する兵力は大きくはなく、このためスティルウエルのレド公路軍は温存された。この軍は中央政府のもつ最良の部隊だった。ゲームに当てはめていうと、ほとんどの部隊の駐屯する場所はそれぞれの地方に限られていて、機動的に使えたのは1000AVていどだった。それら機動的な使用が可能な部隊はインドとビルマで過ごしたので、国境線は大きな意味を持たない。
中国で守りやすそうな線を示すために、あなたとRobのプレイのスクリーンショットをみせてほしい。
私たちのAAR(訳注:LoBaron + Robbrennan vs Offenceman, allied secret AARかな)のページをさかのぼってみてもらうと、前線がどのあたりにあるのか大まかな様子が分かると思う。過去数ヶ月は大きく動いてはいないから(現在は1943年5月)。
緒戦期には中国戦線で両軍にミスがあったから、現在のにらみ合い状況にそれらのミスが影響してはいると思う。
基本的に、よく練られた計画で攻撃する日本に、南東→北西に向かう鉄道線をわたさないでおけるのは (あなたがNemoなんていう名前でない限り) ごく短期間のことだ(訳注:Nemoさんは優秀なPBEMプレイヤー)。
日本の陸軍が利点を最大限に発揮できる危険な場所(北東部の平原と長沙の内陸)から部隊を無傷で後退させることができれば、その後はスタックさせた部隊で道路を遮断して日本の進撃を止めることが可能だ。都市のヘクスで戦わなければ(何のために都市で戦うの?攻城戦中の都市は何も生産しないし、都市を渡してしまえば日本の陸軍はまた一つ余分に守備隊を置かなければならない不便を被るのに)prepは必要ないし、中国軍は柔軟に対応できるし、森林ヘクスでは爆撃もそれほどの被害をもたらさない。
日本陸軍が大軍のスタックで攻めてきたら、中国の別の場所で機動戦をおこなえるようになる。中国軍の部隊数は、関東軍で補強された日本陸軍と少なくとも数的には同じくらいだし、日本は都市に守備隊を置かなければならないからなおさらだ。
中国戦線についてのこれまでのコメントに同意見だ。私のPBEMでの経験(シナリオ1のみだが)からは、開戦時の中国軍の配置はまな板の上の鯉だ。その後は優秀な相手に対しても、防御ラインが固まって、地形によっては堅固なものとなる。その後は中国側が機動戦で日本軍を追い立てることができるようになる。
他の戦線を無視すれば、日本が中国を完全に占領することも可能だと思う。でもこれは命懸けで行う必要がある。私自身は、ほかに差し迫った使い途があると思うので、関東軍から動員した兵力をすべて中国本土につぎ込んで中国占領を狙ったりはしない。このゲームが1943年後半から1944年を迎えると、中部太平洋、南太平洋、ビルマでの玉砕が増えると思う。そうなると、日本側プレイヤーも1941年から1943年前半にとってきた中国第一という方針を考え直すことになるだろう。
私の中国戦線での方針は、毎月、歩兵分隊200個の損失を中国軍に与えることだ。disableではなくdestroyedでなければならない。これだけの損害を与えれば、中国軍の補充数に見合うし、重慶により多くのサプライを消費させることにもなる。ある一つの方面で圧迫しながら、この数を他の方面の散発的な戦闘で実現できれば、それはすばらしい。強固な守りの都市での大きな戦闘でしかこの数を達成できなかったとしても、それはそれで悪くはない。中国での日本の陸軍の目的は、中国軍の歩兵を抹殺することで、その他はついでのことに過ぎない。
興味深い戦術だ。たしかに、そうだね。
中国軍が中国で守りに入ったときに最大の問題となるのは、都市のヘクスにいる部隊はそのヘクスの根拠地からのみサプライの供給を受けるというルールだ。ベータパッチでサプライの流れが全般的に改善された(より遅くなってはいるが、いくらか円滑にもなった)が、根拠地にいる部隊についてはまだ懸念がある。
最近はAIとばかりプレイしていたが、正直なところ中国での防衛戦に関しては、多くのプレイヤーよりもAIの方がうまくやることに気づいた。AIはスレ主さんの言うように振る舞い、弱点を攻撃してくる
開戦後の6ヶ月は、日本の陸軍をもって攻撃するよりも、守りやすい位置に下げることに費やしてしまう。連合軍側のプレイヤーも同じようにするだろう。森林ヘクスなら中国軍の1個copsが同じ規模の日本陸軍部隊を食い止めることができる。
スレ主さんの仮説は誤ってはいない。私の経験は、日本の兵力が豊富なシナリオ2でのもので、AEの発売後すぐから始めたので、日本側の出足の良さを助けてしまうような問題があった(もっとも重大な問題は、スタックした大軍が渡河する際、shock attackの悪影響を被るのがそのうちの1部隊だけというバグ)。私たちのゲームではHRにより、満州から中国へ部隊を移動させるのにPPを支払う必要があり、中国での戦略爆撃は禁止されていた(1944年以前は禁止で、どちらも戦略爆撃はしていない)。
私は優秀な相手と対戦していたが、私自身もかなりの経験を積んでいる。激しい戦いが続き、相手は1944年3月ついに重慶を陥落させた。私は蘭州のあたりの都市を3-4個保持していたが、重慶周囲の部隊が自由に動けるようになったので、それらも数ヶ月以内に陥落すると思われた。昆明の西のビルマに通じる二つの都市も保持していて、ちょうどビルマ公路を解放したところだから、中国での悲惨だった補給状況が少しは緩和されるだろう。中国軍は開戦時の40%にしかならないが、それでもかなり強力な戦力だ。
これまでの自分の努力に満足しているし、重大なミスは犯していないと思う。日本側の攻勢を食い止めるために最善を尽くしたと思うし、重慶の陥落を防ぐ方法はなかったと思う。中国の失陥は、他の地点へ自由に投入できる大量の兵力をもたらすので、日本側プレイヤーにとてつもなく有利に働く。
私たちがオリジナルのシナリオをプレイしていたのなら、 LoBaronさん、あなたの言うとおりだ。そうしておけば、私はもっともちこたえることができただろうし、箱船は他の場所ではそんなに頑丈ではなかったかもしれないが、首都(中国にとっては最重点だ)なら失わずに済んだ可能性もかなりあっただろう。でも、PDU onで日本側が生産をコントロールできる限り、うまい日本側プレイヤーは重慶を攻略することができるに違いない。理由は以下に述べる。すでに修正された問題も並べてある。
1. 日本側が空を完全に支配している。連合軍の飛行機補充数は少なくサプライの状況も悲惨なのに対して、日本側は機数で上回っている。連合軍プレイヤーが空で立ち向かうのは無理だ。
2. 関東軍の参入。日本側の兵力が多すぎる。満州から兵力が引き抜かれる度にわずかでもソ連の参戦のランダム判定があって、引き抜かれたAVに応じてその可能性が上がる仕様だったらよかったの。現状ではソ連参戦の閾値は固定されているので、日本側プレイヤーは危険を冒さずに満州の部隊をコントロールできる。
3. いまでは修正された初期の問題点(渡河時のshock attackと砲兵)
4. サプライ輸送の関係で、まず都市の60%は守ることができないとみていい。これらの都市は中国軍の防衛ラインの要となるべきものだ。都市にいる部隊はすぐにサプライ不足になってしまうので、都市は防衛ラインの弱点になってしまっている。
5. 中国軍の補充。ある時点では数千の歩兵分隊が私の在庫プールにあったが、中国軍部隊はサプライ不足の問題で在庫プールから補充を受け取れない。唯一の解決策は、貴重なPPを消費してうちのめされた部隊をインドに移動させ、そこで再編することだ。
6. 中国軍の増援の問題。殲滅された中国軍部隊が3分の1の強さで重慶に戻ってくるというのは、良いアイディアだと思う。実際には、うまい日本側プレイヤーは中国軍部隊の包囲・殲滅を避けようとする。中国軍部隊を役に立たない程度までうちのめし、後退させることの方が良策だ。
7. 北部ががらあきな問題。私の相手は蘭州の東側の中国北部での行き詰まりを、機甲部隊を派遣して中国北部の都市を軒並み占領することで打開してしまった。補給線は1000マイル以上にもなったが、補給が問題だったようには見えない(このことも私を動転させた)。そんなに長い補給線の維持は不可能だと思っていたのだ。結局は私が間違っていたことがはっきりした。
最後にはプレイヤーの資質に関して。初心者や平均的な連合軍プレイヤーは大きなミスを一つ犯して、中国を失ってしまうことがありうる。上手なプレイヤー(私は自分自身をかなりうまい方だと思う)は中国で日本を負かすことができるかもしれない。しかし、上手な日本側プレイヤーが兵力をつぎこむことを決断したら、中国を防衛する手だてはないと思う。中国を占領することによる報酬はつぎ込んだものを優にうわまわる。
最後にもう一つ。別のゲームの中盤で私の相手のViperpolさんは、hump越えのサプライ空輸を邪魔しないことに合意してくれた。ビルマには彼の強力な軍がいて、ほぼ1943年を通して中国とビルマ双方の空を支配していたことを考えると、私の輸送機やその基地を狙うことが狙うべき作戦だったし、もしそうされていたら私の中国での敗北は4~6ヶ月早まり、中国からビルマへの経路も確保して連合軍はビルマでもっと苦労しただろう。かれのこの優しさがなければ、怖ろしいことになっていたと思う。hump越え空輸についても中国に関連するHRには加えておくべきかもしれない。
都市でのサプライ補給に問題があるので、防衛ラインは史実とは違ったものとなるし、根拠地をラインの要に位置させることができず、直感的に反するものになってしまっている。しかしこの点を除けば、もたらされる結果自体はよくできていて、求めるものとなっている(いずれにせよ防衛ラインの構築は可能なのだから)。これは中国にもビルマにも当てはまる。
蒋介石についての本を一冊読み終えたところだ。その本は連合軍の中国に対する援助について面白いことを指摘していた。1944年に中国に輸送されたサプライのうち約60%は連合軍空軍向けで、その残りの90%はビルマで連合軍として戦った部隊(X and Y force?)に向けられた。その残りのわずかな部分だけが、中国で実際に日本軍と戦っている数百万の中国軍に与えられたに過ぎない。しかも蒋介石は近代的な装備とサプライを少しづつしか部隊に引き渡さず、将来の紅軍との戦闘用に備蓄して起きたがっていた。つまり、ふつうの中国軍は外部からの助けを受けずに戦っていたわけで、私はこのことをこれまで知らなかった。
ID | device名 | build rate | load cost | anti-armor | anti-soft | 備考 |
707 | IJA Infantry Squad | 17 | 5 | 20 | 開戦時のふつうの歩兵 | |
709 | IJA Infantry Squad | 19 | 5 | 22 | 開戦時の優良師団 | |
710 | IJA Infantry Squad | 17 | 5 | 20 | 1943年1月に709からダウングレード | |
1301 | Chinese Rifle Squad | 350 | 14 | 5 | 12 | |
1302 | Chinese Inf Sqd 43 | 350 | 14 | 5 | 14 | 1943年1月に1301からアップグレード |
1303 | Chinese Inf Sqd 45 | 350 | 14 | 5 | 18 | 1944年1月に1302からアップグレード |
中国戦線では、鉄道線の確保が日本側の第一の目的だと思います。 史実の一号作戦(大陸打通作戦)では、鉄道線を確保しても有効に利用することができませんでしたが、このゲームでは、鉄道と中国の沿海部の道路を確保すれば、香港から大連まで資源やサプライを地上輸送することができるので、とても大きな意味があります。
それら鉄道線の確保後の目標や、または確保前でも自分がうまくやれているのかどうかの判定をどうすべきかを私はよく分かっていませんでした。ご紹介したこのスレの中での、
私の中国戦線での方針は、毎月、歩兵分隊200個の損失を中国軍に与えることだ。disableではなくdestroyedでなければならない。これだけの損害を与えれば、中国軍の補充数に見合うし、重慶により多くのサプライを消費させることにもなる。
という意見はすごく勉強になりました。私もこれをメルクマールにしてみたいと思います。ところで200個分隊にはどのくらいの意味があるのか。シナリオ1のdeviceについて表にしてみましたが、中国軍の歩兵分隊の補充数は毎月350個です(日本側の補充数はbuild rateに依存しません)。毎月200個分隊を破壊できれば、たしかに中国軍の増強のペースを半分以下にすることができるわけですね。また、deviceの補充には、そのdeviceのload costと同量のサプライが消費される仕様です。200個分隊の破壊=サプライ2800トンの破壊の効果もなりますね。
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