2011年10月31日月曜日

SSX搭載中の潜水艦も攻撃してくれる

I-16, 18, 20, 22, 24の5つはSSXとともにMidget Sub Carrier TFをつくることができます。史実のシドニー攻撃のように、SSXをどこかの港に忍び込ませて港内の艦船を攻撃するのが目的になります。これまでに何度かこのMidget Sub Carrier TFを行動させましたが、SSXを搭載している母艦潜水艦が連合軍艦船を攻撃したことは一度もありませんでした。SSXを抱えていると攻撃はしないものなのかと思っていましたが、そうではないことが判明しました。
昭和16年12月29日、SSXによるコロンボ港攻撃に向けて航海中のI-18がアンダマン諸島西方沖でFiji級 CL Mauritius (tonnage 8530, VP 34)を雷撃しました。2本命中してあっさり沈没。開戦初日のプリンスオブウエールズもレパルスも、12月21日に雷撃した空母ハーミーズも実は沈んでいないようです。したがって、これまでのところ真珠湾攻撃以外では大型の戦闘艦を一隻も沈めることができていなかったのですが、ようやくCLを沈めることができました。ついで、近くにいたI-160もvan Oranje級 CM Prins van Oranje (tonnage 1291, VP 2)を撃沈しました。I-160には護衛されていたxAPの方を狙って欲しかったのですが、CMがしっかり護衛の仕事を果たしたということですね。
ダッチハーバーの東隣のヘクスにはやはりSSXを搭載しているI-24がいました。ダッチハーバー港内襲撃のために派遣したのですが、派遣したことを忘れてこのヘクスで9ターン潜伏することになってしまっていました。今日はそこに連合軍のコンボイが通りかかりました。I-24は1ターンになんと4回も攻撃して、Harriman Cargo級 xAK Katrina Luckenbach (tonnage 4990, VP 10)とTrans Marine級 xAK Trento (tonnage 3050, VP 6)とC2 cargo級 xAK Mount McKinley (tonnage 6030, VP 12)の3隻の撃沈に成功しました。コンバットリポートにはVehicles lostとかGuns lostとか報告されているので、ダッチハーバーに守備隊を輸送していたのは間違いありません。この3隻だけのコンボイだったという確証があれば、ダッチハーバー攻略も考えたくなってしまうところですが、はっきりしないので無理はしないことにしました。
1ターンで2隻沈めた潜水艦はこれまでにもありましたが、3隻の戦果は初めてです。SSXを搭載したままでも攻撃してくれることが判明したので、もっと積極的にMidget Sub Carrier TFを利用しようと思います。また今日は、シドニー東方沖でI-1がBurns/Union級 xAP Nairana (tonnage 3550, VP 8)を撃沈し、合計6隻の戦果でした。でも、日本側もボルネオ東岸マカッサル海峡でGozan cargo級 xAK Taihei Maru (tonnage 2375, VP 4)がTarakanからのDo-24K-1の300kg爆弾で沈没。また、昨日、ボルネオ北西岸のJesseltonにTarakanからのSwordfishに500ポンド爆弾を2発命中したAden Cargo級 xAK Seizan Maru (tonnage 4875, VP 10)と、やはり昨日ボルネオ東岸マカッサル海峡でTarakanからのDo-24K-1の300kg爆弾が命中したDaigen Cargo級 xAKL Assam Maru (tonnage 1650, VP 3)も沈没していて、合計3隻の被害。いまのところコンボイの攻撃には、日本側は潜水艦が、連合軍はB-17や蘭印の基地からのSwordfishが活躍しています。
また今日29日にはシンガポールとポートモレスビーで初めての陸戦を仕掛けました。マレー半島の状況はこんな感じです。Mersingに4th Division、21st Division、33rd Division、Imperial Guards Division、2nd Divisionと順次上陸し、一番先に上陸した第4師団はMersingの西のヘクス経由で、その他の4個師団はジョホールバル経由でまっすぐ南下し、今日ジョホール水道を渡りました。5個師団もいればちっとはましな攻撃ができるかと期待していました。しかし渡河によるshock attackを余儀なくされ、assault oddsは1対2。連合軍の死傷者3618名に対して、日本側は7382名で、disruption 90前後、fatigue 60前後とさんざんな結果でした。まだマラッカが確保できていないので、マレー半島を南下してきた部隊の多くがクアラルンプールで足止め中です。これらの部隊がシンガポールに到着するのを待って、一週間後くらいに再攻撃の予定です。
12月25日にポートモレスビーに上陸した144th Infantry RegimentとSasebo 2nd SNLFですが、上陸に伴うdisruptionとfatigueの低下をまって、今日攻撃をしてみました。結果はassault odds 1対3で、連合軍の死傷者91名に対して、日本側は1209名と惨敗でした。RA modでは開戦時、タウンズビルにオーストラリア軍1個旅団を載せたコンボイがいます。相手の方はこの一個旅団をポートモレスビーに増援することを選択したので、素のグランドキャンペーンに比較してポートモレスビーは攻略が難しくなっています。こうなるかなとも思っていたので、香港を攻略した第38師団を輸送中で、いまパラオのあたりを通過中です。今日の攻撃によるdisruptionとfatigueの回復と38師団の到着を待ってから攻略することになりそうです。他方、ソロモン諸島はショートランド、ツラギ、ルンガを確保して滑走路と港の拡張工事中です。

2011年10月30日日曜日

中国戦線のバランス

China balance, current opinions for vanilla? というスレで、中国戦線のバランスや中国側の賢い防御法についての意見交換がありました。日本側を持ってプレイしても、相手の出方の勉強になる意見が多いと思うので紹介します。
LoBaron:中国戦線の作戦についてのポストを読むと、いつも少し不思議に感じることがある。日本側プレイヤーが中国攻撃に充分な戦力を充当すれば反撃の心配もなく中国を席捲できると、一般的には考えられているようだ。一例を引用してみると(これは私がつい最近読んだものということで引用しただけで、他意はない)
素のWitP AEでは中国は日本兵を止めることはできず、それがこのゲームの欠点になっている。このゲームのプレイで一番面白くないのは、意を決した日本側を中国で迎え撃つことだ。私は、1年半分の補充数に等しい歩兵と支援部隊をたった一日の戦闘で失ってしまったばかりだ。
このポストに対する私の答えは、これから以下に開陳する通りだ。
中国で席巻されてしまう連合軍側プレイヤーのほとんどは、都市を守ったり、スタックした敵部隊に反撃したりすることがとても重要だと考えているように思えてしかたがない。私とプレイしているPBEM(素のGCシナリオ)で、Robは地形を自分が有利になるように使い、道路のヘクスを遮断し、側面を脅かして、前線を維持することができている。これを打ち破るには日本側も大軍を擁さなければならず、そうしてしまうと他の方面の前線が弱くなってしまい、中国軍の術にはまる。秘訣は、防御を強要された地点に後退するのでなく、守りやすい地点に後退することだ。
結論:たしかに日本側プレイヤーは充分な資源をつぎ込めば中国を席捲することができる。しかし、Robのようなプレイヤーが相手だと、関東軍をつぎ込むだけでは足りず、その他の方面で日本に問題をもたらすだろう。
こう考えることって、間違ってる?この問題についてのベテランプレイヤーの現時点での見解はどんなもんだろう。地形・反撃・側面攻撃を利用すれば、爆撃制限のHR(訳注:中国国内の工業施設への戦略爆撃を禁止するHRということでしょう)なしで、連合軍プレイヤーは中国を保持することができるだろうか?
日本はとりあえず緒戦で有利な戦果を挙げることができる点が重要だと思う。中国軍部隊のxpとmoraleは低いし、あるべき場所にいないし、部隊の半分はdisabledだし、などなど。これが、中国軍の弱さと日本軍に対抗できないことの主な理由だと私は思う。数ヶ月後にはこれらは修正され、にらみ合いになる。日本が関東軍から自由に(ふつうはHRでこれを禁じている)部隊を引き抜いてこれるなら、さらなる攻勢が可能だろう。もしそれができないなら、連合軍がビルマを解放して重慶に数十万トンのサプライをもたらすまで、状況は膠着したままになるのがふつうだろう。その後の中国軍はまあ望んだ通りにやれるし、大戦後期の日本の攻勢は夢物語だ。日本にできることといえば、有利な地形に陣取って、中国軍を釘付けにすることぐらいだ。
中国の地方軍閥に対して守備隊の駐兵義務がないことの方が問題だ。私の記憶が正しければ、北から南まで全戦線で都市の守備隊所要量を守れば、支那派遣軍が自由に動かせるのは10k AVくらいだ(占領地の大きさを考えれば、そんなに多いわけではない)。中国軍はその2-3倍の兵力をもっていて、都市に駐屯しなければならない守備隊は大した数ではない。そして史実とは違って、ビルマが解放されてしまえばサプライの問題もなくなってしまう。上記はもちろん、両軍とも中国戦線で戦略爆撃を行わないことを仮定してのことだが。
史実では、多くの中国部隊は地方軍閥に属していた。中央政府が保有する兵力は大きくはなく、このためスティルウエルのレド公路軍は温存された。この軍は中央政府のもつ最良の部隊だった。ゲームに当てはめていうと、ほとんどの部隊の駐屯する場所はそれぞれの地方に限られていて、機動的に使えたのは1000AVていどだった。それら機動的な使用が可能な部隊はインドとビルマで過ごしたので、国境線は大きな意味を持たない。
中国で守りやすそうな線を示すために、あなたとRobのプレイのスクリーンショットをみせてほしい。
私たちのAAR(訳注:LoBaron + Robbrennan vs Offenceman, allied secret AARかな)のページをさかのぼってみてもらうと、前線がどのあたりにあるのか大まかな様子が分かると思う。過去数ヶ月は大きく動いてはいないから(現在は1943年5月)。
緒戦期には中国戦線で両軍にミスがあったから、現在のにらみ合い状況にそれらのミスが影響してはいると思う。
基本的に、よく練られた計画で攻撃する日本に、南東→北西に向かう鉄道線をわたさないでおけるのは (あなたがNemoなんていう名前でない限り) ごく短期間のことだ(訳注:Nemoさんは優秀なPBEMプレイヤー)。
日本の陸軍が利点を最大限に発揮できる危険な場所(北東部の平原と長沙の内陸)から部隊を無傷で後退させることができれば、その後はスタックさせた部隊で道路を遮断して日本の進撃を止めることが可能だ。都市のヘクスで戦わなければ(何のために都市で戦うの?攻城戦中の都市は何も生産しないし、都市を渡してしまえば日本の陸軍はまた一つ余分に守備隊を置かなければならない不便を被るのに)prepは必要ないし、中国軍は柔軟に対応できるし、森林ヘクスでは爆撃もそれほどの被害をもたらさない。
日本陸軍が大軍のスタックで攻めてきたら、中国の別の場所で機動戦をおこなえるようになる。中国軍の部隊数は、関東軍で補強された日本陸軍と少なくとも数的には同じくらいだし、日本は都市に守備隊を置かなければならないからなおさらだ。
中国戦線についてのこれまでのコメントに同意見だ。私のPBEMでの経験(シナリオ1のみだが)からは、開戦時の中国軍の配置はまな板の上の鯉だ。その後は優秀な相手に対しても、防御ラインが固まって、地形によっては堅固なものとなる。その後は中国側が機動戦で日本軍を追い立てることができるようになる。
他の戦線を無視すれば、日本が中国を完全に占領することも可能だと思う。でもこれは命懸けで行う必要がある。私自身は、ほかに差し迫った使い途があると思うので、関東軍から動員した兵力をすべて中国本土につぎ込んで中国占領を狙ったりはしない。このゲームが1943年後半から1944年を迎えると、中部太平洋、南太平洋、ビルマでの玉砕が増えると思う。そうなると、日本側プレイヤーも1941年から1943年前半にとってきた中国第一という方針を考え直すことになるだろう。
私の中国戦線での方針は、毎月、歩兵分隊200個の損失を中国軍に与えることだ。disableではなくdestroyedでなければならない。これだけの損害を与えれば、中国軍の補充数に見合うし、重慶により多くのサプライを消費させることにもなる。ある一つの方面で圧迫しながら、この数を他の方面の散発的な戦闘で実現できれば、それはすばらしい。強固な守りの都市での大きな戦闘でしかこの数を達成できなかったとしても、それはそれで悪くはない。中国での日本の陸軍の目的は、中国軍の歩兵を抹殺することで、その他はついでのことに過ぎない。
興味深い戦術だ。たしかに、そうだね。
中国軍が中国で守りに入ったときに最大の問題となるのは、都市のヘクスにいる部隊はそのヘクスの根拠地からのみサプライの供給を受けるというルールだ。ベータパッチでサプライの流れが全般的に改善された(より遅くなってはいるが、いくらか円滑にもなった)が、根拠地にいる部隊についてはまだ懸念がある。
最近はAIとばかりプレイしていたが、正直なところ中国での防衛戦に関しては、多くのプレイヤーよりもAIの方がうまくやることに気づいた。AIはスレ主さんの言うように振る舞い、弱点を攻撃してくる
開戦後の6ヶ月は、日本の陸軍をもって攻撃するよりも、守りやすい位置に下げることに費やしてしまう。連合軍側のプレイヤーも同じようにするだろう。森林ヘクスなら中国軍の1個copsが同じ規模の日本陸軍部隊を食い止めることができる。
スレ主さんの仮説は誤ってはいない。私の経験は、日本の兵力が豊富なシナリオ2でのもので、AEの発売後すぐから始めたので、日本側の出足の良さを助けてしまうような問題があった(もっとも重大な問題は、スタックした大軍が渡河する際、shock attackの悪影響を被るのがそのうちの1部隊だけというバグ)。私たちのゲームではHRにより、満州から中国へ部隊を移動させるのにPPを支払う必要があり、中国での戦略爆撃は禁止されていた(1944年以前は禁止で、どちらも戦略爆撃はしていない)。
私は優秀な相手と対戦していたが、私自身もかなりの経験を積んでいる。激しい戦いが続き、相手は1944年3月ついに重慶を陥落させた。私は蘭州のあたりの都市を3-4個保持していたが、重慶周囲の部隊が自由に動けるようになったので、それらも数ヶ月以内に陥落すると思われた。昆明の西のビルマに通じる二つの都市も保持していて、ちょうどビルマ公路を解放したところだから、中国での悲惨だった補給状況が少しは緩和されるだろう。中国軍は開戦時の40%にしかならないが、それでもかなり強力な戦力だ。
これまでの自分の努力に満足しているし、重大なミスは犯していないと思う。日本側の攻勢を食い止めるために最善を尽くしたと思うし、重慶の陥落を防ぐ方法はなかったと思う。中国の失陥は、他の地点へ自由に投入できる大量の兵力をもたらすので、日本側プレイヤーにとてつもなく有利に働く。
私たちがオリジナルのシナリオをプレイしていたのなら、 LoBaronさん、あなたの言うとおりだ。そうしておけば、私はもっともちこたえることができただろうし、箱船は他の場所ではそんなに頑丈ではなかったかもしれないが、首都(中国にとっては最重点だ)なら失わずに済んだ可能性もかなりあっただろう。でも、PDU onで日本側が生産をコントロールできる限り、うまい日本側プレイヤーは重慶を攻略することができるに違いない。理由は以下に述べる。すでに修正された問題も並べてある。
1. 日本側が空を完全に支配している。連合軍の飛行機補充数は少なくサプライの状況も悲惨なのに対して、日本側は機数で上回っている。連合軍プレイヤーが空で立ち向かうのは無理だ。
2. 関東軍の参入。日本側の兵力が多すぎる。満州から兵力が引き抜かれる度にわずかでもソ連の参戦のランダム判定があって、引き抜かれたAVに応じてその可能性が上がる仕様だったらよかったの。現状ではソ連参戦の閾値は固定されているので、日本側プレイヤーは危険を冒さずに満州の部隊をコントロールできる。
3. いまでは修正された初期の問題点(渡河時のshock attackと砲兵)
4. サプライ輸送の関係で、まず都市の60%は守ることができないとみていい。これらの都市は中国軍の防衛ラインの要となるべきものだ。都市にいる部隊はすぐにサプライ不足になってしまうので、都市は防衛ラインの弱点になってしまっている。
5. 中国軍の補充。ある時点では数千の歩兵分隊が私の在庫プールにあったが、中国軍部隊はサプライ不足の問題で在庫プールから補充を受け取れない。唯一の解決策は、貴重なPPを消費してうちのめされた部隊をインドに移動させ、そこで再編することだ。
6. 中国軍の増援の問題。殲滅された中国軍部隊が3分の1の強さで重慶に戻ってくるというのは、良いアイディアだと思う。実際には、うまい日本側プレイヤーは中国軍部隊の包囲・殲滅を避けようとする。中国軍部隊を役に立たない程度までうちのめし、後退させることの方が良策だ。
7. 北部ががらあきな問題。私の相手は蘭州の東側の中国北部での行き詰まりを、機甲部隊を派遣して中国北部の都市を軒並み占領することで打開してしまった。補給線は1000マイル以上にもなったが、補給が問題だったようには見えない(このことも私を動転させた)。そんなに長い補給線の維持は不可能だと思っていたのだ。結局は私が間違っていたことがはっきりした。
最後にはプレイヤーの資質に関して。初心者や平均的な連合軍プレイヤーは大きなミスを一つ犯して、中国を失ってしまうことがありうる。上手なプレイヤー(私は自分自身をかなりうまい方だと思う)は中国で日本を負かすことができるかもしれない。しかし、上手な日本側プレイヤーが兵力をつぎこむことを決断したら、中国を防衛する手だてはないと思う。中国を占領することによる報酬はつぎ込んだものを優にうわまわる。
最後にもう一つ。別のゲームの中盤で私の相手のViperpolさんは、hump越えのサプライ空輸を邪魔しないことに合意してくれた。ビルマには彼の強力な軍がいて、ほぼ1943年を通して中国とビルマ双方の空を支配していたことを考えると、私の輸送機やその基地を狙うことが狙うべき作戦だったし、もしそうされていたら私の中国での敗北は4~6ヶ月早まり、中国からビルマへの経路も確保して連合軍はビルマでもっと苦労しただろう。かれのこの優しさがなければ、怖ろしいことになっていたと思う。hump越え空輸についても中国に関連するHRには加えておくべきかもしれない。
都市でのサプライ補給に問題があるので、防衛ラインは史実とは違ったものとなるし、根拠地をラインの要に位置させることができず、直感的に反するものになってしまっている。しかしこの点を除けば、もたらされる結果自体はよくできていて、求めるものとなっている(いずれにせよ防衛ラインの構築は可能なのだから)。これは中国にもビルマにも当てはまる。
蒋介石についての本を一冊読み終えたところだ。その本は連合軍の中国に対する援助について面白いことを指摘していた。1944年に中国に輸送されたサプライのうち約60%は連合軍空軍向けで、その残りの90%はビルマで連合軍として戦った部隊(X and Y force?)に向けられた。その残りのわずかな部分だけが、中国で実際に日本軍と戦っている数百万の中国軍に与えられたに過ぎない。しかも蒋介石は近代的な装備とサプライを少しづつしか部隊に引き渡さず、将来の紅軍との戦闘用に備蓄して起きたがっていた。つまり、ふつうの中国軍は外部からの助けを受けずに戦っていたわけで、私はこのことをこれまで知らなかった。

IDdevice名build rate load costanti-armoranti-soft備考
707IJA Infantry Squad 17520開戦時のふつうの歩兵
709IJA Infantry Squad 19522 開戦時の優良師団
710IJA Infantry Squad 175201943年1月に709からダウングレード
1301Chinese Rifle Squad 350 14512
1302Chinese Inf Sqd 43 350 145141943年1月に1301からアップグレード
1303Chinese Inf Sqd 45 350 145181944年1月に1302からアップグレード

中国戦線では、鉄道線の確保が日本側の第一の目的だと思います。 史実の一号作戦(大陸打通作戦)では、鉄道線を確保しても有効に利用することができませんでしたが、このゲームでは、鉄道と中国の沿海部の道路を確保すれば、香港から大連まで資源やサプライを地上輸送することができるので、とても大きな意味があります。

それら鉄道線の確保後の目標や、または確保前でも自分がうまくやれているのかどうかの判定をどうすべきかを私はよく分かっていませんでした。ご紹介したこのスレの中での、 
私の中国戦線での方針は、毎月、歩兵分隊200個の損失を中国軍に与えることだ。disableではなくdestroyedでなければならない。これだけの損害を与えれば、中国軍の補充数に見合うし、重慶により多くのサプライを消費させることにもなる。
という意見はすごく勉強になりました。私もこれをメルクマールにしてみたいと思います。ところで200個分隊にはどのくらいの意味があるのか。シナリオ1のdeviceについて表にしてみましたが、中国軍の歩兵分隊の補充数は毎月350個です(日本側の補充数はbuild rateに依存しません)。毎月200個分隊を破壊できれば、たしかに中国軍の増強のペースを半分以下にすることができるわけですね。また、deviceの補充には、そのdeviceのload costと同量のサプライが消費される仕様です。200個分隊の破壊=サプライ2800トンの破壊の効果もなりますね。

2011年10月27日木曜日

母艦と支援・補助艦艇ガイド

工兵のイロハというエントリーで紹介したENGINEERS IN A NUT SHELL(工兵のイロハ)を書いたKnyverという方がTender and Support/Auxillary Ship Guideというスレに、母艦と支援艦艇についてもまとめてくれていたので紹介します。読んで学んだ点は少なくなく、例えばいわれてみれば当たり前のような気もしますが、母艦が弾薬補給と同時に燃料補給の役割も果たしていることには気づいていませんでした。
母艦と支援・補助艦艇ガイド
wwengerさんに触発されて書いたもので謝意を示したい。
他からの引用も含まれている(おすすめの使い方は例外)
母艦は埠頭での修理に協力する(訳注:本項ではpierside repairを埠頭での修理と訳すことにしました)。
港に修理に協力できる母艦が存在していて、その港のどの艦船もReapir Ship repairモードを選択していなければ、母艦は埠頭での修理に貢献する[14.2.3.7]。
母艦は弾薬補給時に燃料補給も行うことができる。
弾薬補給のできる母艦は条件があえば燃料補給も行える(例えば充分な燃料とops pointがあるなど) [forum – don bowen]。
母艦が弾薬補給を行うには、港に係船(訳注:本項ではdisband/anchoredを係船と訳すことにしました)させておかなければならない。
対象の武器の弾薬補給ができないほど規模の小さな港(港の規模0でもだいじょうぶ)でも、適切な母艦が係船していれば可能になる[20.1.2.2]。
貨物スペースの大きさによって、母艦の弾薬補給の能力は制限される。
母艦が補給できるのは、弾薬補給コスト[20.1.2.2にリストがある] がその母艦の貨物積載可能量以下の弾薬に限られる[20.1.2.2]。例えば、オーストラリアのPlatypus級ASの貨物積載可能量は1200トンなので、アメリカの潜水艦の多くが装備している、弾薬補給コストが1290ポイントの21インチMk 14魚雷を補給することができない。
母艦は弾薬補給すると、積載しているサプライを消費する。
TFが弾薬補給すると、サプライが消費される [20.1.2.2]。修理に際してもサプライが消費される [15.0]。したがって、母艦は弾薬補給と修理のためにサプライを積載しておく必要がある。母艦が仕事をすると積載されたサプライが減少する。なのでときどき母艦をTFに仕立ててサプライを積載しなおすことが必要になる。
母艦を組み入れることのできるTFの種類
港に係船されて機能を果たす以外に、母艦はSupport TFに組み込まれて任務を果たす[6.1.1.1]。
母艦と艦船修理ポイント
損傷のない母艦(AS、ADなど)は工作船としても機能し、ops pointをすべて修理機能につかうと、1ターンに最大で83ポイントの修理ポイントを産出する(つまり、工作艦は1ターンに最大0.83のダメージを修理することができる)[14.2.3.2.1.1]。
母艦による兵装の修理
兵装修理ポイントは、他のダメージを修理する機能と別に産出される[詳細は14.2.4を参照のこと]。しかし、母艦が修理できる兵装は、その母艦がダメージを修理できる艦種に搭載されているものに限られる。
修理のできる母艦と工作艦
AR, ARD, AS, AD, AGPとAGは他の艦船を修理する能力を持っている。これらの艦船をまとめてRepair Shipsと呼ぶ[14.2.3.2]。Repair Shipsはそのタイプごとに修理できる艦船とダメージのタイプが決まっている[14.2.3.2]。Repair Shipsが艦船の修理に協力できる時には(つまり、Repair Shipsが港にいて、修理対象となる艦船の修理能力があって、他の修理に専念していない)、修理モードの選択枝にRepair Shipsオプションが表示される[14.2.2.1]。TFにくみこまれて港にdockしているRepair Shipsは、修理能力を発揮できない[14.2.2.2]。他の仕事に専念していなければ、損傷のないRepair Shipsは各ターンに1000 Ops pointsの仕事ができる(翌日に持ち越すことはできない)。損傷がなく、他の仕事をしていないRepair Shipsは 1ターンに最大83ポイントの修理ポイントを産出する。したがって、Repair Shipsは1ターンに最大で0.83のダメージを修理することができる[14.2.3.2.1.1]。Repair Shipsは優先指定された艦船の修理に従事することもできる [14.2.3.2.1.3]。この場合、Repair ShipsのOps pointsはまとめて(訳注:港に複数のRepair ShipsがいればそれらのOps pointsをまとめてということか)優先指定の対象に振り向けられ、1ターンに最大で1.4のダメージを修理することができるが、Ops pointの一部が無駄になるペナルティが課せられる[14.2.3.2.1.3]。Repair Shipsは、損傷した艦船が即応可能状態(readiness)の修理モードでも[14.2.2.1]、埠頭で機関停止状態(stood down)の修理モードでも[14.2.3.3]、その修理に協力することができる。
覚え書き:まず埠頭で修理するモードでSysダメージを修理し、ついでRepair Shipモードでその他のダメージを修理する方がいいことが多い[forum]。
覚え書き:ある艦船の修理に特定のRepair Shipを指定することはできない[forum]。
覚え書き:Repair Shipモードを指定して損傷艦(例えば駆逐艦)を修理しようとしたとき、その港からその艦種を修理できるタイプのRepair Ship(駆逐艦を修理できるのはADかAR)がいなくなると(たとえばADやARをTFに組み込んでしまってどこかに移動させてしまったりとか)、自動的に埠頭での修理モードに変更される[forum]。
覚え書き:損傷艦船の修理にその艦船のダメージを修理することのできるRepair Shipを利用するためのRepair Shipモードにするには、1)その港にRepair shipをdisbandする 2)修理対象の艦船をその港にdisbandする 3)修理対象の艦船を機関停止状態(stood down)にする 4)マウスカーソルを“Pierside”の文字に合わせてクリックし、“Repair Ship”と表示させる[forum]。
覚え書き:修理するとサプライが消費される[15.0]。したがって、Repair Shipはサプライを積載していないと修理することができない(訳注:ARはサプライを積載できないので例外でしょう)。Repair Shipが仕事をすると、積載されていたサプライが減って行くので、ときどきTFに組み入れてサプライを積み込むことが必要だ。
覚え書き:Repair shipsは埠頭での修理に役立つが、Repair shipsモードを指定された艦船はRepair shipsの機能しか利用できない。最善の修理方法を求めるならRepair shipsモードは選択しない方がいい。コードにReapair pointの割当を委ねなさい。ある艦船の修理を優先させたい時には、その艦船をRepair shipsモードに指定し、その他の艦船は港の修理機能を利用するモードにしておくべきだ。特にこれは浮きドックを利用する時にあてはまることだ。修理対象の艦船が一隻しかないなら、埠頭での修理を選択しなさい。コードが港とRepair shipsの修理機能をすべてその一隻に割り当ててくれる。Repair shipsは、Repair ships(または浮きドック)の提供する機能を欠いている小さめの港で使うのがベストだ。修理を要する艦船がたくさんあって輻輳している時には、大きな港でもRepair shipsが役立つ[forum strategy post by don bowen 6/2010]
このあとに、AS、AD、AV、AVD、AVPからACM、AMcなどなどたくさんの艦種について説明されていますが、あまりに長いので省略。気になった時にこのページをみることにしましょう。
提示したスクリーンショットはカムラン湾にいるI-159です。Engine Damage 1(major)があります。このダメージは、即応可能状態(readiness)でも、 埠頭で機関停止状態(stood down)でも修理不能という赤い文字が表示されてしまいます。Reluctant Admiral modをプレイ中なので、カムラン湾には開戦時から工作艦(AR)が1隻います。この工作艦を割り当てるモード(Reapir Ship)にすると修理を完遂することができます。ここで疑問なのは「Repair Shipsは、損傷した艦船が即応可能状態(readiness)の修理モードでも[14.2.2.1]、埠頭で機関停止状態(stood down)の修理モードでも[14.2.3.3]、その修理に協力することができる」とこのガイドにはあり、またマニュアルの該当の項にもその旨書かれていました。工作艦は5以下のMajor Engine damageとMajor Flotation damageを修理する能力があります。埠頭での修理には母艦(この場合は工作艦AR)が協力してくれるということなら、埠頭で機関停止状態のままでI-159のmajor damage 1が修理できてもいいように感じます。なんとなく以前はそうなっていたような気もします。modでこういう仕組みが変更されることはないと思うので、もしかするとベータパッチで変更されたものでしょうか。
また「損傷のない母艦(AS、ADなど)は工作船としても機能し」「損傷のないRepair Shipsは各ターンに1000 Ops pointsの仕事ができ」とあります。工作艦(AR)と母艦 (AS、ADなど)が修理機能を発揮するのは、自艦に損傷のない時、つまりSysダメージもFltダメージもEngダメージも0の時に限定されるのでしょうね。この制限もこれまであまり気にしたことがありませんでした。後方から前線の港に移動させた工作艦や母艦は航海中に少しはSysダメージを被ることもありますから、到着直後は修理機能を発揮できないのでしょう。
他方、この長いまとめを読んでみても、母艦の弾薬補給機能と母艦自身の損傷の有無の関係についての記載はありませんでした。母艦が弾薬補給機能を発揮するにも損傷がない状態が必須なのでしょうか?マニュアルには該当する記述はないし、私自身もこれまで気にしたことがなかったので分かりません。これはRA modで開戦時にBabeldaobにいるAKE Carc Maruですが、アンボンに進出させたところでB-17のPort Attackにより大きな損傷を受けました。この状態だと弾薬補給機能を果たすのは無理そうですが、やはりSys 0, Flt 0まで修理しないと機能しないんでしょうかね。

2011年10月24日月曜日

WitEとWitP AEの比較

WitP AEにもユニットはたくさん(たぶん数千?)ありますが、前線に出ているのはごく一部。多くの商船は後方で潜水艦だけを心配していればいいし、飛行隊の多くも後方で訓練に従事しているし、軍艦も全部が常時戦闘態勢というわけではありません。それに対してWitEの方は長い長い前線にそって複数のヘクスにスタックした大量のユニットがあって、その多さに怖じ気づいてチュートリアル以降はプレイしていません。でもパッチ1.50がオフィシャルになるのもそう遠いことではないみたいだし、時々フォーラムを覗いています。最近では、 Nymdydarさんという人のたてたJapan in WitPAE versus Germany in WitEというスレが面白そうなので読んでみました。
WitEは、個々の仕様というより、ゲームデザインやゲームバランスに問題が残っているそうで、 WitP AEのように楽しくPBEMができるようになるのはまだまだ先のことのようです。特に、ドイツ側が勝利できないようなゲームになっているというのには驚きました。自分なら東部戦線のドイツ軍を勝利させることができると思ってゲームを購入したのに、勝つことはおろか、華やかな活躍も難しいというところなのでしょう。そのせいかWitEのopponents wantedをみてみるとドイツ側プレーヤーを募集する人の方が多いようです。WitP AEのフォーラムのopponents wantedでは、日本側プレーヤーを募集する人の方が圧倒的。どちらのゲームでも枢軸側は人気がないのですね。WitP AEの日本側の人気がないのは当たり前のような気がしますが、WitEのドイツ側希望が少ないのは完全にゲームシステムのせいとしか思えません。
WitP AEの場合、負ける側の日本の方に選択枝が多く自分流のプレイができて面白い、連合軍側は研究や生産の面白さはないが日本の攻勢に耐えた後で盛り返して勝つ楽しさがあるという点でよくバランスがとれています。WitP AEでいまだに話題になるのは四発爆撃機が強すぎること、特に防御砲火が強力で戦闘機の被害が多すぎる問題くらいでしょうか。四発爆撃機がsweeperとしてつかえたり(sweep指示はできないが、単に爆撃に行かせるだけで日本の戦闘機に対してsweepしたことになる)、四発爆撃機のパイロットにエースが珍しくなかったりなど。今のところ修正予定が入っていない問題でフォーラムの話題にのぼるのはこれくらいです。高々度sweepの問題はHRで高度制限をすることで対処されているし、満州やインドのrestrictedの部隊の戦闘参加が中国やビルマの状況に大きく影響してしまう問題も国境を越えるのにPPを支払うというHRで解決されています。ほかにはプレイバランスを大きく崩すような問題や仕様はもうほとんど残っていないと感じます。
このブログにコメントいただいたり、また日本の方とのPBEMを中止した理由でもある日本側の飛行機が脆弱過ぎるのではという点ですが、フォーラムでは全くと言っていいほど話題になっていません。最も多いプレーヤーの国籍がアメリカだとはいっても、PBEMが盛んなゲームですから、日本側を持ってプレイしている人もいっぱいいるはずで、本当に問題ならもっと騒がれているはずだと思います。私も含めてふつうのPBEMプレーヤーは日本機の性能・戦績に関してはよくできていると感じているのでしょう。それよりは、昭和18年になっても日本のパイロットの質が下がらないようにプレーできることの方を問題視する人がいて、この点でも負ける側のプレーヤー体験重視、つまり日本側有利につくられていると感じます。話がだいぶずれましたが、以下にスレのご紹介を
Nymdydar:日本側をプレイして破滅に至る方がドイツ側をプレイして同じように破滅するのにくらべてなぜ面白いのか、 複数のスレで話題になった。私は日本を持って2つのゲームをプレイ中で、ドイツを持って1回プレイした経験があるので、みんなに私の気づいたことを知ってもらおうと思う。順序不同で述べてみる。
スケール。太平洋はロシアよりずっと広い。その結果、中国やインドやオーストラリアなど、行動の選択肢がたくさんある。WitEの場合はロシアだけで、それ以外の選択肢はない。
生産。日本は生産ができる。アメリカはできない。席巻される段階になっても、日本は連合軍の前進に影響を与えるためになにを生産するかの決定権を持っている(大した影響を与えることができないにしても、1%くらいはチャンスがあるかもと感じることはできるw)。WitEのドイツの生産は固定されているので、プレーヤーが飛行機や戦車の生産数を増やして状況を改善させる余地がない。このゲームがこういう風にデザインされた理由は理解できるけれども、これがドイツ側プレーヤーのプレイ体験に影響を与えていることは間違いない。
研究。これも日本は研究できて、連合軍はできない。効率的でも簡単でもないが、新機種を史実より早く生産可能にすることができる。これによって戦争の結末が変化するかというと、NOだ。しかし、日本側プレーヤーは新型機がどのくらいうまく戦ってくれるかを観察することができる。WitEのドイツも1942年中にティーゲルやパンテルやジェット戦闘機が欲しい。でも、ドイツを持ったプレーヤーは手元にあるもので戦わなければならず、新型を史実より早く手に入れるチャンスは万が一にもない。やはりどうしてこうされたのかは理解できるが、この点を変えればゲームがずっと良くなるかもしれない。
仮想キャンペーンシナリオ。1941年12月に日本の準備がもっと進んでいたらというオフィシャルな仮想シナリオが発売の時点で付属している。これは空想シナリオではなく、日本がもっと早い時期から準備していたら充分になし得た状態だ。WitEの公式シナリオにはこういうものはない。 例えば、ドイツがバルカン作戦を実施せず1941年6月より早くロシアを攻撃するシナリオや、1942年までロシア攻撃を待つシナリオなら、 発売時に簡単に用意できたはずだと思う。現在あるシナリオの他に、このどちらかが加わっていれば、枢軸側プレーヤーにより豊かな体験を提供できたろうと思う。
こういったことが、破滅まで日本をプレーする方がドイツの崩壊をWitEでプレーするより面白い主な理由だ。ご意見を聞かせて下さい。
Nymdydarさん、WitP AEのシナリオ2にあたるものが必要というあなたの意見に賛成だ。このゲームをとりまく議論は、ドイツ側にもっとましなチャンスをというものか、またはWitP AEのReluctant Admiral modのようにもう一つの歴史を体験できる現実的な仮想シナリオ、例えばあなたのいうようにバルカン作戦抜きだとか、北アフリカ戦線なしだとか、日本がソ連東部を攻撃したりのシナリオがほしいっていうことなのだと思う。武器生産開始前倒し可能なシステムや製造業をもっと効率的にさせることも考えられる。
日本の方がプレイして楽しい理由もあなたのいう通りだと思う。日本は敗北して行く側だが選択ができる。このゲームでは敗北の続く開戦後12ヶ月間のロシアには選択肢があるのに、押され始めるとドイツには楽しみがない。
また独ソ間の紛争の性質から、WitPのコミュニティはゲームに史実と同じように熱中しているように思う。WitPのフォーラムでみられる不満のほとんどは「でもドイツは勝てないじゃないか」という類いのものだ。
良い指摘をありがとう、Nymdyar!ドイツに勝つチャンスがなければならないということはないが、ドイツにもっと選択肢があればこのゲームはもっと面白くなるだろう。それに、1943年か44年には押しまくられてしまい、ドイツの敗北が早過ぎるというプレイバランスの問題ももちろんあるが。
Nymdydar:同じ人が両方のゲームをデザインしていることを考えると、WitP AEにはもっともらしい仮想キャンペーンシナリオがあるのに、WitEにはないのは驚きだ。特に、シナリオを加えるのはかなり簡単なので。もしかすると、発売の締め切りに間に合わなかったか、mod作者がやってくれると考えたのか?または、ゲームデザインの専門家からするとシナリオを作成するということは、外部のものが考える以上に難しいことなのかもしれない。
modについての問題点は、modを利用しようとしないプレーヤーがとてもたくさんいることだ。オフィシャルなシナリオでない限り、少数の人が利用するに過ぎない。
たとえ粉砕されてしまうにしても、少なくとも日本をもったプレーヤーは、史実シナリオでも自分流に日本をコントロールしている体験ができる。ゲーム開始後間もなくから、史実とは違う途を選択し、ゲームの進み方に影響を与えることができる。真珠湾を2回3回と攻撃するのも望みのまま。自分の好みに合わせて日本の製造業を再編成したければ、どうぞ。オーストラリア(もしかするとインドも)の侵攻、御武運を。連合軍の猛攻を受けるののプレーヤー流儀の日本で、史実の日本ではない。どちらのグランドキャンペーンでもそうだが、シナリオ2ならその特長が一層はっきりする。
ドイツを持つと、あなたにはヒトラーの持ち札だったのとそっくり同じカードが配られていて、自分流に変更する余地がない。プレーヤーが史実の日本の生産量に縛られて変更の余地が全くないとすれば、WitP AEにもこのスレと同趣旨のスレがたてられるに違いない。同じく、ロシア側にはロシア軍を自分流に変更する機能があり、スターリンがおかしたのと同じへまをしない後知恵がある。ドイツにあるのは、3年(かそれ以上)も叩かれ続けるためにだけ役立つ後知恵のみ。
史実とは違った方向へ変えて行ける能力と洞察力さえあれば、負ける側をもつことに問題を感じないプレーヤーが(大量にw)いるということが肝心な点だ。史実の戦力と史実の進行を余儀なくされないとしても、負ける側でプレーするということじたい大変なことだ。この二つのゲームが負けることでこんなに違った体験をさせてくれるのも当たり前だ。
この二つのゲームのもう一つの大きな違いは、WitP AEは1946年3月まで進むと、連合軍側の使用した核兵器の数によって勝利のレベルが修正され、3つ以上の核兵器を使用すると連合軍側の勝利レベルが一つ低下する。
WitEも1945年10月まで進めることができるというが、実際には?1945年7月以降の戦争継続は核兵器使用の理由となる。その頃までドイツが東でがんばっていれば、連合軍は日本ではなくドイツに核兵器を使用したかもしれない。このことはゲームでは考慮されていない。連合軍が核兵器を使用すれば、ヒトラーは地下壕で自殺について思い悩む必要がなかったかろうに。もちろん、そんなに遅くまで生き残れるドイツ側プレーヤーはいそうもないので、実際には問題にならないが。
WitP AEは戦略・研究・太平洋地域のどこに集中するかを含め、自分流の戦略をつかって負けて行く機能を提供してくれるのに対し、ヒトラーの決めた型式・研究をつかって負けて行かなければならないという違いが結論だ。負ける側をもつと、軍事的なミスを修正するだけでは不十分で、プレーヤーは経済的・政治的なミスも修正しなければならない(たとえば、日本の陸海軍間に不和がないように)。軍事的な成功がどんなに大きくても、戦闘の様子と戦争の結果を真に決めるのは経済と研究だ。
勝つ側のコントロールする余地をさらに広げると、プレイに値しないほどまでこのゲームのバランスを崩してしまうだろう。最初のプレイから地獄をみたのはつらいことだった。このゲームを修正して古典と呼ばれるようなゲームにする唯一の方法は、ドイツ側に生産・研究を加える(もしかすると拡張板になるかも、私なら買うけど)か、ロシア側から生産を取り除いてロシア側も史実の経路をたどるようにすることだ。こうしてようやくバランスのとれたゲームになる。
リンゴとオレンジの比較をしている気がする。WitEは発売後まだ1年なのに対して、WitPは10年、AEもすでに3年になる。正しい日付を調べてはいないので、間違っている点もあるかもしれないが。WitEは今でもオリジナルの開発チームがサポートしているのに対し、WitP AEは最初はmodでその後完全にコードしなおされた。AEが出る前のWitPにはシナリオ2やIronmanシナリオはなかった。
AEをつくったメンバーはWitPをつくった人たちの意見も取り入れて独自のシナリオをつくった。同様にWitEでもアドバイスを取り入れて、ゲームのパラメータはそのままで初期配置の異なるシナリオ2風味のシナリオをつくることができるだろう。またはAEがしたようにオリジナルのコードを借り受けて、無料でコードを書き直してシナリオ2にそった拡張をしてもいいだろう。
日本が勝利できないことは大部分のプレーヤーが知っている(日本自体もそのことを理解していて、連合軍が戦争に倦んで日本に有利な条件で停戦交渉をまとめることがゴールだとしていた)。
しかも、緒戦の6ヶ月を過ぎてミッドウエイの戦いでの4空母の沈没が完全な破局だったという視点からは、もう少し日本にやらせてみたらどうだろうという興味がわく。ほとんどのプレーヤーは、そんな事態は避けられて日本の勝利をもっと続けられるし、実際じぶんがミッドウエイ作戦を計画したらアメリカ空母群の方こそ最期を迎えることになるだろうと感じている。それができれば、最低もう一年は勝利を続けられるだろう。
東部戦線には、ミッドウエイのように2-3日の戦闘がはっきりと戦争の画期になるようなものはなかった。スターリングラードがそれだという人もいるが、あれは生起するのに数ヶ月かかった。でも、ドイツに選択の余地のあったキャンペーンはいくつかある(例えば、1942年キャンペーンはどんな形をとることになるだろうか)。
ドイツにはロシアに対するはっきりとした軍事的な勝利のチャンスがないと感じているプレイヤーはずっと数が少ないと思う。もちろん異論はあるだろうが。
すでにいくつかmodが出されているが、開発チームによってオフィシャルなものとして出されなければ、コミュニティからは無視されてしまうことになるだろう。
私は以前WitP AEのプレーヤでシナリオ2が好きだった。でもそれは、日本がかなり不利な状況にあるからだ。歴史的には、ドイツの勝利はわずかだったかもしれないが、日本の勝利のチャンスは絶対に完全にゼロだったと私は思うし、これがみんなの意見でもあるだろう。
でも、ゲームがバランスのとれた状態になれば、ドイツびいきのmodも面白いと思う。アイディアとしては、
1. ドイツの戦車生産:装甲戦闘車輛の生産開始の前倒しの優先度について、T-34に対抗できるタイプの生産開始時期を前倒しし、生産数も増加させる。戦車のサポートユニット、特に突撃砲をもっと増やす。
2. ブルガリア軍:あったら楽しいと思う
3. 連合軍の約束実現の遅延:1943から44年に登場するユニットが多くなる。
4. ウクライナ国やバルト海の傀儡国家:軍隊ももって登場
ブルガリアが採用されたら、システムの扱える能力を超えてしまうかもね。
私もこれを長いこと主張してきたので、Nymdydarさんの言ってることに全く賛成だ。ファンが力をあわせてWitP AEをつくったように、ファンが一丸となってWitE FM(訳注:WitPの改良型がAdmiral Edition・提督板なので、このコミュニティではWitEの改良型はfield marshal・陸軍元帥版と呼ばれているのでしょう)をつくるのを、待たなければならない。
WitEでうんざりすることの一つは、飛行隊の機種を自分でアップグレード(またはダウングレード)できるのに、陸上部隊の装甲戦闘車両が勝手にアップグレードされてしまうことだ。これは意味のある仕様とは思えない。あるゲームで、私の自動車化師団の4号戦車がパンテルにアップグレードされることになった。しかし他方、38(t)戦車装備の装甲師団が残っていた。自分の手で装甲戦闘車両のアップグレードをできれば、ゲームをする上で励みになる。
WitEはまだ新しく、対処すべきバグがたくさんあったり、ゲームバランスの調整が必要なことも知ってはいるが、1941年以降も枢軸側が楽しくプレイし続けられるための色気に欠けているのはたしかだ。枢軸側が簡単に勝てるようにするための、非現実的だったり史実とかけ離れている選択枝を望んでいるわけではない。しかしNymdydarさんが言うように、敗北するのが確定しているのなら、少なくとも楽しく負けられることは必要だ。そうでなければ、そのゲームは繰り返しプレイする価値がなく、現在の私はそう感じている。現状は枢軸側にとっては厳密なシミュレーションなのに、ロシア側には欲しい部隊を生産したりなどの選択枝がたくさんある。史実に沿って軍を編成することをゲーム制作者は想定していたのに、プレーヤーは史実とはかけ離れた編成のロシア軍を作り上げてしまう。その結果、ゲームバランスは史実とは離れた非現実的な方向にいってしまう。
「同じ人が両方のゲームをデザインしていることを考えると、WitP AEにはもっともらしい仮想キャンペーンシナリオがあるのに、WitEにはないのは驚きだ」と言うが、WitEの開発者はWitP AEの開発者とは違うことは知っておくべきだ。WitP AEの開発チームは全く別の人たちだ。同じなのは、WitEのデザイナーと素のWitPのデザイナーで、後者には仮想シナリオは付属していなかった。八紘一宇、Reluctant Admiral、Ironmanは実際にはサードパーティのmod制作者がつくったものだ。
この問題はゲームデザインに起因するものではないと思う。東部戦線を扱うゲームはみんなこの種の問題を抱えている。「 ロシアに対するはっきりとした軍事的な勝利のチャンスがドイツにはないと感じているプレイヤーはずっと数が少ないと思う」ということは、あなたもこれが問題の一因だってことは分かっているよね。
Nymdydar:「リンゴとオレンジの比較をしている気がする。WitEは発売後まだ1年なのに対して、WitPは10年、AEもすでに3年になる」というのは正しいし鋭い。WitP AEは素のWitPのバージョン2.0にあたる。でも、現在のWitEは発売時のオリジナルのWitEのバージョン2.0にあたるっていうことはないだろうか?あなたはそうじゃないと言うかもしれないが、WitP AEで日本に与えられた作戦・研究・生産・スケール・代替となる選択枝といった特長をオリジナルのWitEももっている。これらはWitP AEだけの特長ではない。より良いとかより細かいとかいった違いはあるかもしれないが、基本的な考え方は一緒だ。ただし、modなしの素のWitEではこれらすべてがドイツ側には与えられていない。3-4年後にWitE FMがなんとか発売されるとしたら、私はきっと買う。私は素のWitPとUV(Uncommon Valor)を持っているが、この二つはあまり好きではない。しかしWitP AEは大好きで、発売以来ずっと没頭した。なので私が望むのは、WitP AEが素のWitPにしたのと同じことをしてくれるWitEの改良型が発売されることだ。それまではWitEの箱は棚の上に置かれてほこりが積もってゆくだけだろう。
「ロシアに対するはっきりとした軍事的な勝利のチャンスがドイツにはないと感じているプレイヤーはずっと数が少ないと思う」というけど、ドイツが史実よりうまくやるってことは、核兵器のクジ引きでドイツが当選しちゃうってことになるだけじゃないのかな。
ドイツが勝つとしたら1941年か、せいぜい1942年前半くらいまでのことだろう。アメリカに対するドイツの宣戦布告は(連合軍の息継ぎにはなったが)馬鹿げているし不必要なことだった。ヨーロッパと地中海でドイツが勝利したら、太平洋戦争には関係しないでおけたかもしれない。それに、東部戦線でドイツが史実よりうまくやったら、太平洋戦争自体起きなくて済んだかもしれない。東南アジアに共栄圏をつくってアメリカと摩擦を起こすよりも、ロシアの解体に参加するように日本を誘って。核兵器がこの戦争の結末になると決まったわけじゃないだろう。まあ、いつかは開発されるには違いないけど。原爆の開発には多額の費用が必要だったので、直接的な脅威がアメリカに差し迫った時にだけ開発されることになっただろう。
「でも、現在のWitEは発売時のオリジナルのWitEのバージョン2.0にあたるっていうことはないだろうか?」というが、そんなことはない。比較してみると、Pacific War -> War in the Pacific -> War in the Pacific Admiral's Edition と進化してきたのに対して、War in Russia -> War in the East -> まだこの第3段階は実現していない。 また「WitP AEで日本に与えられた作戦・研究・生産・スケール・代替となる選択枝といった特長をオリジナルのWitEももっている」という点についても、WitEと同じく素のWitPは仮想シナリオを持っていなかった。もちろん、史実と違った作戦をたてることはできるが、開戦時の設定は史実に基づくものだ。素のWitPには史実からかけ離れた設定のシナリオがあったが、それらはサードパーティのmod制作者によるものだ。なので、WitEに史実とは違ったシナリオを希望するなら、それはmod制作者に期待すべきものだろう。
真珠湾を攻撃したときに日本の敗北は決まった。それと同じく、ソ連を攻撃したときにドイツはあの戦争を失ったのだと私は思う。なぜかというと、ソ連はフランスではないから。巨大な領土で、征服するには厖大な量の兵器の生産とマンパワーが必要になる。ソ連がフランスくらいの大きさならドイツが勝っていただろうが、現実にはソ連に対する戦争に勝つチャンスはなかった。どうしてドイツは勝てないのか。まず歴史をみるべきだ。ロシアは簡単には降伏しない。モスクワとレニングラードが陥落しても戦い続けるだろうし、彼らの歴史は決して屈服しないという良い見本だ。ナポレオンはロシア帝国を征服できると考えた。彼は間違っていた。第一次大戦のドイツはナポレオンの失敗を知っていて、輝かしい勝利と大量の捕虜を得たが、勝つことはできず、ブレストリトフスクで講和条約を結ばなければならなかった。ナチスドイツはナポレオンと第一次大戦時のドイツのことを知っていて(第一次大戦で戦った将校がまだ現役でいることも少なくなかった)、それでも挑戦し、そして失敗した。もしドイツがイギリスとのヨーロッパ戦争を徹底していたなら、結果は別だったかもしれない。イギリス海峡は越えがたい障害で、イギリス本国侵攻は問題外だが、イギリスの利益に関連したジブラルタルやマルタやエジプトにむけて南進することはできたろう。ヒトラーが正気ではなく、ソ連に向かってくれたことは、私も含めて全世界にとって幸運だった。そして、重要な点を付け加えると、WitEにおける枢軸側の勝利というのは、プレーヤーが史実よりうまくやることだ。言いかえると、史実のヨーロッパ戦争の終了(1945年5月)まで、ロシアをベルリンに寄せつけなければいい。これはWitPやWitP AEの日本についても同様で、1945年8月の時点で連合軍を史実より本土から遠ざけておければ、日本の勝利だ。WitEにおけるドイツの完全な勝利、WitPとWitP AEにおける日本の完全な勝利はほとんど不可能で、しかもほとんど不可能であるべきだ。私たちが歴史シミュレーションゲーム好きで、幻想的なものを望むのでない限り、物事はこうでないといけない。
東部戦線の歴史的な運命を受け入れることと、太平洋での戦争の結末を受け入れることとが全く違うように思える理由の一つは、東部戦線が僅差の勝利だったことだ。ドイツ軍はモスクワまで迫り、スターリングラード奪取寸前まで行き、別の選択がなされていれば戦争の行方が劇的に変わっただろうという機会がいくつもあった。アメリカと戦って日本が究極的な勝利を得ることはあり得ず、このことが日本側プレーヤーの心理と態度に影響している。しかしドイツ側プレーヤーは厳しい状況を与えられたシナリオに対して、天秤を勝利の方向に傾かせることができると受け止めている。(もちろん、3大都市が陥落したとしてもソ連が休戦を求めるという保証がないことは言うまでもないが、赤軍が別の場所で戦い続けたとして、ドイツ軍がクレムリンで行進できれば注目に価する戦果となっただろう)。
そんなことはない。モスクワ・レニングラード・スターリングラードの陥落はソ連の戦いの終わりを意味しない。これら3都市が陥落してもソ連には大きな軍隊と(ドイツの手の届かない)後背地での生産力と戦い続ける決意があった。上に書いたように、ソ連はフランスではない。私たちは西ヨーロッパやアメリカの尺度で客観的にソ連を測ることはできない(西ヨーロッパやアメリカの尺度で日本を客観的に計ることはできないのと同じ事だ)。
このスレが段々と「ドイツに戦争に勝つチャンスを与えるべきかどうか?」という終わりのない議論にはまりこんできているような危惧を覚える。私はまだこのゲームを買ってはいない(時間とサイフに余裕がないから)。なので話半分に聞いて欲しいが、問題は1941年にではなく、1942年夏以降のドイツにあると思う。したがって、どのsupport unitを選んで使うかや、プレーヤーの戦略にあわせてTOEを変更することなど、ドイツには戦力をどう組織するのかもう少し柔軟性があった方がいい。例えば、状況に応じてAGAとAGB(訳注:プレイしていないのでこの二つの略語の意味が不明)を新設できるようになっていたらいいと思う。どうしてそういう選択がプレーヤーに許されていないんだろう?ほかにも掘り下げるべき点はあるが、エディターで操作可能なら、プレーヤーのコミュニティで解決すべきことなのかもしれない。
ドイツ側がHQを新設できない仕様は奇妙に感じる。
WitPとWitP AEは二つの別々なゲームではない。同じゲームエンジンと同じコードを使っている。WitP AEはフォーラムの賜物っていうだけだ。多くの特長が加えられ、マップが一新され、OOBも設定し直された。一度WitP AEをプレイしたら、素のWitPをプレイする気にはなれないだろう。そして、私と同様、一度Da Big Babes mod(兵站の面がいっそう現実的に設定されている)をプレイしたら、オリジナルのWitP AEをプレイする気にはなれないだろう。きっとWitEにも同じことがおきるだろうから、忍耐強く待つか、または積極的にmodをつくるかだ。WitEで残念に思うのは、前線から離れた後方で防御態勢をとる能力についてだ。それをすることはできるが、非常に高価につく(fortified region)。治安聯隊は廃止されてしまったし、旅団ではそれほど強固に防御施設をつくることができない(戦略予備についてはここではふれない、あちこちで火消しにまわらなければならないからね)。史実ではソ連は10個の工兵軍を創設して多くの地点を要塞化した(たしか1943年に廃止された)。それらはゲームに取り入れられている。鉄道のことなど。でも、それらの工兵軍は、対象のヘクスにユニットがいないと何もしてくれない。これはソ連の保持していた実際の工兵軍の行動、「第1工兵軍をボロネジ地域(前線から10ヘクスぐらい後方)に派遣し、塹壕を掘らせろ」といったものとは異なる。さらに、現在のゲームでは、ソ連側のプレーヤーが多くの失敗を重ねると(完全な人なんていない)、第三帝国の国境まで迫ることもできなくなってしまう。だから、ドイツ側を強化したら、ミンスクを取り返すこともできなくなるかも。他方、WitPやWitP AE(modも含めて)の日本は破局を迎えるよう運命づけられている。アメリカは天文学的な量の物資を生産し、それだけでどんな日本側の防御を打ち破るにも充分だ。つまり、結果は史実通りになるというわけ。例えば、連合軍側はマリアナ諸島に上陸するだけでいい。そこから原爆が落とされれば、それでおしまい。
あなたの挙げた日本側のプレイが楽しい理由は、私にとってはなぜ日本側をプレイしたくないかになってる。やらなければならないことがいっぱいあるのに、結局は負けてしまう。うまくやらなければ、敗北が早まってしまうし。
UVのPBEMを史実の日本側でプレイしたのは私くらいかもしれない。ミッドウエイで沈んだ空母なしで、翔鶴と瑞鶴とその他でも楽しめたよ。
私もUVとWitP(WitEの開発のためWitP AEでは少ししか遊んでない)の日本側を持ってPBEMをたくさんした。勝ったゲームも少なくないよ。
「 比較してみると、Pacific War -> War in the Pacific -> War in the Pacific Admiral's Edition と進化してきたのに対して、War in Russia -> War in the East -> まだこの第3段階は実現していない。」というのはいくつか誤りがある。本当はWar in Russia (1984)==>Second Front (1990)==>Gary Grigsby's War in Russia (1993)==>Gary Grigsby's War in the East (2010) で、1984年のWar in Russiaではドイツ側にユニットの生産があり、鉄道部隊は新らしく鉄道を敷くことができた。
でもそれだとティーゲルIIばかりになって、gamey。

2011年10月23日日曜日

水上戦闘TFが救助した兵員の降ろし方



一昨日、Mersingに向かう途中でVildebeest IIIの爆撃を受け、500ポンド爆弾が3発命中して大きな火災の発生していたxAP Suwa Maruが、昭和16年12月21日に沈没しました。昨日から揚陸を始めていましたが、まだ船上に残されていた兵員はMersingのヘクスでパトロールしていた水上戦闘TFの巡洋艦と駆逐艦に救助されました。水上戦闘TFが兵員を救助したのは初めての経験ですが、 Total Load: 1318 of 0と表示されていて、1318人も救助したようです。でも水上戦闘TFには本来のLoad Spaceは0ということからか、救助した人たちを上陸させる選択枝が出ないんですね。TFの種類をFast Transportに変更すると降ろせるようになりました。
昨日、哨戒機がボルネオ島南岸のBandjermasinに連合軍TFを発見し、その中にCVLがいると報告してきました。ジャワ海に連合軍のCVLがいるなんて偵察機の見間違いだろうと思っていましたが、今日のコンバットアニメーションにはご覧の通りCVL Hermesのお姿がありました。バリクパパン攻略を妨害するために来ていたのでしょうか。
ちょうど昨日、サイゴンにいた元山空の九六陸攻39機をボルネオ島南西端のSingkawangに移動させたばかりです。Singkawangに移動させた目的は、Fortress Palembangだけは御免被りたいので、パレンバンやバタビアやスンダ海峡のあたりを連合軍艦船が航行するのを牽制することでした。それが、CVL Hermesの攻撃に向かってくれたとはラッキー。アニメーションでは出撃した10機のうち魚雷を命中させたのはこの1機だけ。TrackerをみるとCVL Hermesは沈没となっているのですが、搭載しているはずのSwordfishの損失機数が今日は0なので、魚雷一本で沈んだりするのかどうかとあわせて疑問が残ります。もしかして、Swordfishはボルネオ島かジャワ島の飛行場に避難していて、コンバットリポートにはFuel storage explosion on CVL Hermesと表示されていますから、大火災により沈没したのが本当なんだとしたらいいのですが。それにしても、連合軍空母にダメージを与えたのはこれが初めてなので、うれしい戦果です。



2011年10月22日土曜日

両軍が同一ターンに進入したヘクスの所有権は不定

マレー作戦ですが、上陸した部隊がマレー半島を南下する一方で、第4師団をMersingに上陸させました。昭和16年12月15日にMersingを確保した第4師団は、南西のJohore Bahruのヘクスではなく西のヘクスに向けて移動させました。最終目的地はシンガポールですから、Johore Bahruに向かわせるのがふつうだと思います。それにも関わらずMerisingから西のヘクスに向かわせたのは、マレー半島の連合軍部隊が戦略移動でシンガポールに後退するのを妨害したかったからです。MersingからJohore Bahruへは黄土色のsecondary roadですが、Mersingから西のヘクスへは灰色(アスファルト舗装の色なんでしょうね)のmain roadが伸びています。なので、Mersingから西へ向かった方がより早く目的のヘクスに到着することができ、より多くの連合軍ユニットの戦略移動による後退を阻止できると考えたのです。
12月18日に目的のヘクスに到着した第4師団ですが、残念ながら同じターンに連合軍の4ユニットもこのヘクスに到着していました。きっと第4師団の存在で戦略移動が中断されたんだろうと想像します。このゲームでは、wキーを押すとヘクスの所有権がJまたはAという文字で、ヘクスサイドの所有権が赤または緑の色で表示される仕様です(青は海陸境界を示す)。この段階でwキーを押してみると、両軍が同一ヘクスに同一ターンに侵入したということで、ヘクスの所有者は表示されませんでした。
ここで戦闘すると、まずは敗北するであろう連合軍ユニットがJohore Bahruのヘクスに退却することが予想され、シンガポールへの後退を助けることになります。連合軍の後退を妨害する目的を第一に考えれば戦闘しない方が良かったとは思いますが、ゲームの仕組みを学ぶためにdeliberate attackを仕掛けてみました。もちろん日本側の勝利でしたが、やはり戦闘に勝利した側がヘクスの所有権を確保することになりました。
1個旅団と2個大隊に後退を許しましたが、死傷者1340名とかなりのダメージを与えることができました。また、マレー半島にはまだ一万人規模の連合軍部隊が残っているので、作戦としては成功しているかなと思います。

2011年10月21日金曜日

機関室外板損傷の報告

OPERATIONAL REPORT FOR Dec 19, 41Engine Room open to sea aboard xAK Somedono Maru
昭和16年12月19日、これまでにみたことのないメッセージがオペレーショナルリポートにあがっていました。”Engine Room open to sea”っていうのは、被弾して船体外板が損傷し機関室に直接浸水してくるというような意味かと思うのですが、どうでしょう?
でも不思議なのは、このxAK Somedono Maruが開戦以来ずっとhaiphong港にdisbandされてままなこと。戦闘はもちろん、兵員や資源の輸送にもまだつかったことがありません。港にdisbandされていて機関室にまでおよぶダメージをうけるなんて爆撃を受けるくらいしかありませんが、Haiphongにはまだ一度も空襲がありません。xAK Somedono Maruのインフォメーション画面をみてもダメージは全くありません。
昨日、サイゴンとアンボンに停泊している艦船がフィリピンのB-17Dによる港湾爆撃の被害を受け、今日サイゴンのTK Mitu Maruが沈みました。本当は”Engine Room open to sea aboard TK Mitu Maru”なのが、FOWにより”Engine Room open to sea aboard xAK Somedono Maru”と報告されたということでしょうか。でも別の港の別の船として報告されるというのも、FOWにしては手が込みすぎている気もします。


2011年10月15日土曜日

工兵のイロハ

basesというスレに工兵についてまとめてあったので、紹介します。

各タイプの工兵は、防御施設の破壊ができるかどうかという一点を除いて、他には大きな違いはない
すべての工兵分隊と工兵車輛は根拠地の施設の建設と修理を行うことができる(p.140)
すべてのタイプの工兵は製造業事業所の破壊を行うことができる(p.236)。根拠地が占領される際には製造業の事業所がダメージを受けることがある。防御側に工兵が存在すると、破壊が起きる確率と受けるダメージの程度が増える(p.197)。
すべてのタイプの工兵は、飛行場と港と防御施設の規模の拡張に従事することができ、飛行場と港のダメージの修理にも使える(p.214)。
戦闘工兵は、戦闘時に敵の防御施設を破壊することができる(p.179)。
戦闘工兵でない工兵の戦闘能力はたかが知れている。後方部門の兵(support, aviation support, and engineers)が発砲するのは、敵兵に近接戦闘を挑まれた時だけだ(p.195)。

どのタイプの工兵が戦闘工兵の能力を持ち敵の防御施設を破壊できるのか?
建設はできるが防御施設の破壊ができない工兵は、device名にengineerとだけ記載されている。戦闘工兵のdeviceの名称には、 IJA Engineer Squad, Soviet Sapper Sqd, Aus Cmbt Engといった感じに、国籍と機能を表す単語が付加されている(p.179)。

建設に使える工兵と工兵車輛が根拠地にどれだけあるかどうすれば分かる?
根拠地のインフォメーション画面に、根拠地の拡張に従事できる工兵数と工兵車輛数が示されている(p.206)。

工兵車輛ってなに?
工兵車輛一両は工兵5個分隊に相当する(飛行場と港と根拠地の防御施設の拡張に関してと、飛行場と港の修理にも)(p.214)。

根拠地の複数の施設を同時に拡張しようとすると、建設の速度が遅くなる
意図的に一つか二つに集中させないと、建設にあたる工兵は飛行場と港と防御施設の三つに分かれて働く(p.215)。

サプライの備蓄量が少ないと建設が遅くなる(サプライがなくなると建設は中断する)
建設工事はサプライを消費するので、サプライの備蓄量が少ないと建設に時間がかかる。建設作業に従事している工兵一個分隊は12時間ごとにサプライ1ポイントを消費する。建設でサプライが消費されることの認識は重要だ。というのも、貴重なサプライを消尽するよりも建設工事を休止させておくことが最善の策ということもあるから(特にSPSを越えた拡張は高価につく)(p.215)。

SPSを越えて拡張すること自体、またSPSを越える程度が大きいほど、建設の完了までの時間は長くなる
飛行場と港の規模を1レベル拡張する費用は、現在の規模が大きいほど多くなる(つまり規模5から6へ拡張するよりも、規模6から7へ拡張する方が時間がかかる)。港や飛行場の規模がSPSと同じレベルに達すると、それ以上の拡張にかかる費用はかなりのものになる。拡張工事を止めるか、そのまま継続して見返りの少ない工事に大量のサプライを消費してしまうか考えるべきところだ。SPSが0で現在の規模が0の飛行場を1に拡張するには、通常の10倍の時間を必要とする(訳注:10倍の時間ということは10倍のサプライの消費ということ)。こういったSPSが0の地点は飛行場建設に不適な場所だ(例えばニューギニア東部のWauなんかがそうで、山の中腹に建設することになる)。防御施設の建設にかかるコストは、その根拠地の飛行場と港の規模に依存していて、SPSの高い地点ほど防御施設の建設にかかる時間は長くなる。また防御施設の現在のレベルが高いほど、拡張に必要なコストは増加する(p.215)。

根拠地の施設のダメージの修復は建設工事を遅らせる
修復工事は拡張工事より優先される。修復工事に従事していない残りの工兵は、建設工事の指示があれば、飛行場や港や防御施設の拡張を行う(p.215)。 (訳注:以前紹介したHow long to build a base?というスレでは工事に従事できる工兵数に上限があると報告されていたので、修復工事に従事できる数以上の工兵がいれば、修復工事と並行して、残りの工兵が拡張工事を行うことができるということでしょうか)

工兵に修復工事を行わせるにはどうしたらいいの?
修復工事は自動的に実施される。毎ターン、工兵は自動的に根拠地の施設のダメージを修復しようとする。滑走路が最優先、飛行場のサービス施設が二番目、港は三番目になる(p.214)。

工兵なしで根拠地施設の拡張や修復工事を行うことはできる?
いいえ、工兵なしでは根拠地施設の拡張や修復工事を行うことはできない(p.249)。

移動先を設定してあるcombatモードの工兵は建設作業をしてくれない
SgtSwansonさんによると、combatモードにしてしかも移動先を設定しないようにしないとダメ。工兵は防御施設の構築に役立つ。combatモードでしかも移動先を設定されていない工兵だけが、これを行える(p.198)。
前回のエントリーに引き続いて、工兵に関する知識を再確認しましたが、陸戦での防御施設の破壊に関しては疑問が生じました。マニュアルでは防御施設の破壊に関して、8.1.3 ENGINEERSに 
戦闘工兵は、戦闘時に敵の防御施設を破壊することができる(p.179)
とあります。そして、8.4.2 GROUND COMBAT RESOLUTION にも
攻撃側の戦闘工兵ユニット(そのユニットの中のinfantry typeの分隊)は、防御施設のレベルを低下させようと試みる(p.194)
と記述されています。後者は
Attacking combat engineer units (those with infantry type squads in the unit) attempt to reduce fortifications.
を訳したもので、単なるengineerという名前のdeviceではなくて、ユニットの中のinfantry typeのengineer device、つまりIJA Engineer Squadなどが防御施設のレベルを低下させることができるという意味だと思うのですが、この解釈は間違っているでしょうか?
なんでこんなことに疑問を感じるかというと、陸戦の際、combat engineerの属性をもつdeviceが戦闘に参加していないのに防御施設のレベルが低下することがあるからです。例えばこのセラム島アンボンでの戦闘。攻撃側の木村支隊にも呉第一特別陸戦隊にもcombat engieerと思われるdeviceは含まれていませんが、それでもちゃんと防御施設のレベルが一つ低下しました。
AFTER ACTION REPORTS FOR Dec 12, 41
--------------------------------------------------------------------------------
Ground combat at Ambon (76,109)
Allied Bombardment attack
Attacking force 396 troops, 12 guns, 0 vehicles, Assault Value = 52
Defending force 3788 troops, 50 guns, 0 vehicles, Assault Value = 129
Assaulting units:
    Molukken Garrison Battalion
    4th Coastal Gun Battalion
    Ambon Base Force
Defending units:
    Kimura Det 
    Kure 1st SNLF /1
--------------------------------------------------------------------------------
8.4.2.2 GROUND COMBAT RESULTSには
攻撃オッズによっては防御施設が破壊されることがある
と書かれているので、戦闘によって防御施設の破壊・レベルの低下が起きることがあるが、攻撃側に戦闘工兵がいるとその確率が上がるという仕様なのかもしれません。でも、それなら戦闘でレベル低下の起きる確率はどのくらいかとか、戦闘工兵がいるとその確率がどのくらい高くなるのかとか、知りたくなりますね。

2011年10月11日火曜日

工兵deviceの仕組み

Reluctant Admiral modではDa Babes modの工兵の仕様を利用していると書かれていました。 IJA Shipping Eng SquadというスレにDa Babes modの工兵のことが説明されています。このスレで説明されている工兵の仕組みについての知識は、modを入れないWitP AEの素のシナリオのプレイにも役立つと感じます
Da Babesのmodをプレイしてみようと思う。ところで、IJA Shipping Eng Squadsっていうのはなに? Trackerでみるとnaval supportではないようだし、AVももってないし、engineerとしては載せられていない。だれか分かるひといる?
Shipping Eng Squadsの機能は、揚陸と積載を速くすること。DaBigBabesだと、アメリカも同じような部隊をもっていて小さな港での揚陸にとても重宝する。
Da Babes modはイースターエッグ的なコードを利用しているので、Trackerでは検知しないのかもしれない。editorで覗いてみると、Shore Partyという属性のチェック欄がある。いろいろな歩兵分隊・engineer deviceがこの属性をもっている。この属性があると、naval supportと同じく揚陸と積載にボーナスがある。彼らは港湾労働者をモデル化したものなので、naval supportとは違って修理はできないし、弾薬補充に対するボーナスもない。他にもengineer deviceに関してDaBabesが利用しているイースターエッグ的なコードで、Trackerが検知しないものがあるので説明しよう。
本当はイースターエッグではないんだけれども、マニュアルには記載がなくて、Da Babesのmodが利用しているものがたくさんある。それらは両軍に等しく、つまり正義の軍の方にも適用される。
engineer squadでanti-armor (A/A)が1以下のものは、防御施設のレベルを低下させることができない。
engineer squadでanti-soft (A/S)が8以下のものは、AVを算出する際の対象に含まれない。
engineer squadか歩兵分隊で、shore party(S/P)の属性を持っているものは、揚陸と積載にボーナスがある。
したがって、それらの属性の組み合わせから、engineer squadと歩兵分隊にはさまざまな種類のものがあり得る。32種類も。
工兵と歩兵とは、建設作業ができるかどうかで分類される(どんな名称が付けられているかに関わらず、工兵は建設ができて、歩兵はできない)。
  • A/A – anti-armor値は工兵タイプのdeviceが防御施設の破壊を行えるかどうかを決定する
  • A/S – anti-soft値は工兵・歩兵タイプのdeviceがAVを算出する際の対象に含まれるかどうかを決定する
  • S/P – shore party属性は工兵・歩兵タイプのdeviceが揚陸と積載にボーナスがあるかどうかを決定する

工兵は必ず建設ができるが、その他のオプションと組み合わせると8通り
  • A/A - y - y - y - y - n - n - n - n (防御施設を破壊できるかどうか) 
  • A/S - y - y - n - n - y - y - n - n (強襲ができるかどうか)
  • S/P - y - n - y - n - y - n - y - n (揚陸と積載にボーナスがあるかどうか) 

歩兵は建設や防御施設の破壊ができないが、そのオプションは4通り
  • A/S - y - y - n - n (強襲ができるかどうか) 
  • S/P - y - n - y - n (揚陸と積載にボーナスがあるかどうか)

この結果、SeaBeesのようになんでもできるやつから、食うことと輸送される時に船室の場所塞ぎをすること以外にはなんの取り柄もない建設労務者まで、さまざまなタイプのdeviceが存在する。史実の人員数と能力を再現するため、Da Babs modの建設大隊は両軍とも複数の種類のdeviceを含んでいる。Da Babs modでは、防御施設のレベルを低下させることがより困難になっていて、SeaBeesが登場するまでは建設に時間がかかることに気づくと思う。残念ながら、日本の工兵部隊の中にはシロアリみたいな輩がたくさんいるので、素のWitP AEのシナリオより能率が悪くなっている。また有能な工兵部隊もあるが、数は多くはない。そういった部隊は、本当に困ったときでなければ、戦闘に使おうとは思わないだろう。


2011年10月10日月曜日

The Reluctant Admiral mod その3

Reluctant Admiralの説明には、「陸軍部隊の中にも開戦時の位置が変更されているものがある」と書かれていました。その代表が香港攻撃軍です。香港攻略のtipsというエントリーで書いたことがありますが、シナリオ1(WitP AEのグランドキャンペーン、史実戦シナリオ)では、開戦時に香港攻略用の部隊が78, 60に集結しています。ただそのままだと兵力が不十分。広東にいる第23軍HQと第104歩兵師団も香港に移動させ、一緒に攻撃した方が早く陥落させることができます。Relauctant Admiral modでは、そういうプレーヤーの意図を先取りしてか、第104歩兵師団も78, 60に配置されていました。ただし、兵力を引き抜かれた広東では駐屯部隊の規模が規定を下回り、279/360と赤い文字で表示されています(ベータパッチをあてると、守備隊の所用数を下回ると赤い文字で表示されます)。大事の前の小事ということで、実際には守備隊不足を無視してプレーする人の方が多いだろうと考えてこういうmodをつくったんでしょうね。

開戦時すでに南方に配置されていたり、上陸船団に乗り込んでいたりする部隊の扱いにはあまり頭を悩ませることはありませんが、まだ日本国内や中国で南方行き船団への乗船を待っているユニットをどう使おうか考えるのは、日本側の楽しみの一つでもあります。本土や中国のユニットのほとんどはPP(政治ポイント)を支払わなければ南方へ移動させることができません。シナリオ1では、大阪と上海と長崎と仙台にいる4つの師団(仙台には師団のうちの2個聯隊だけで、もう一聯隊は南方行きの船団に乗船済み)がPPを消費せずに移動させることができるように設定してあります。Reluctant Admiral modでは、これらのうちで開戦時の位置が変更されているものがありました。戦地である南方により近く配置されているのはいいことのようではありますが、一個師団は一万3千から一万6千人ほどの規模で、これを移動させるには客船がたくさん必要です。三亜や高雄には充分な数の大きな貨客船はないので、回航してこなければなりません。マニラに近いので、開戦後間もなく連合軍の潜水艦がやってくるのが、少し問題です。

Reluctant Admiral素のシナリオ1
第4師団海南島三亜大阪
第21師団台湾の高雄上海
第33師団長崎長崎
第16聯隊仙台仙台
第24聯隊仙台仙台


このmodでの地上部隊に関する変更には「海軍の設営隊と根拠地隊とHQユニットには工兵が増備された」というものもありました。工兵や工兵用車輌が増備されるとそれだけ設営能力が向上するので、日本側プレーヤーにはありがたい変更です。ただし、これによる不利な変化もないわけではありません。まず海上輸送する際に増備されたdeviceの分だけ大きな船が必要になります。それとこっちの方が深刻ですが、駐屯できる兵数が上限のある離島の根拠地では、その上限を超えやすくなります。たとえば、マーシャル諸島のクエゼリンは地形がatoll(環礁)なので、駐兵数の上限は6000人です。このmodでは開戦時から6612人になってしまっています(ベータパッチをあてると、上限を超えると赤い文字で表示されます)。上限を超えるとサプライが大量に消費されるようになるとマニュアルには書かれていますが、600人オーバーくらいなら、一日のサプライの消費量は26トンくらいなので、短期的には見過ごせる量でしょうか。


海軍の艦艇では軽空母祥鳳と瑞鳳が就役済みで、パラオ近海で龍驤と軽空母3隻のmini KBを構成しているのがシナリオ1との大きな違いです。前線で戦う艦艇、特に空母の就役の前倒しはこのmodの大きな特徴ですが、実は支援艦艇にも追加があります。表で水色で示したのが追加された仮想艦ですが、 AR 2隻、AKE 3隻、ARD 2隻、AS 2隻、AG 2隻とかなりの数で、どれも前方の拠点に配備されていますから、継戦能力をかなり向上させてくれるものと思われます。



2011年10月6日木曜日

The Reluctant Admiral 3.4.2

以前のエントリーで触れたThe Reluctant Admiralというmodは、その後も改善が続けられたようで、バージョン3.4.2まで進化しています。このmodは、シナリオ1とシナリオ2の中間程度まで日本側を強化します。主にPBEM用につくられたmodですが、シナリオ1用に書かれたAIが使えるので、対AI戦に利用することができます。
The Reluctant Admiralは日本側の仮想シナリオで、山本五十六提督の貢献に多くを負っている。このシナリオは、山本がまず日本の航空機工業(海軍機)にとても大きな影響を与え、ついで海軍次官として、そして最後には海軍大臣に就任して実際よりも大きな影響力を持ったという仮定を前提としている。連合艦隊の指揮をとる以前から、山本は命の危険を顧みず彼自身は望んでいなかった戦争のための準備をするという選択をした。彼は開戦前の最終的な海軍拡張のために、艦艇建造用の二つの船台を新造した。
この選択に際して、彼は大和級戦艦の3番艦4番艦の替わりに、3隻の翔鶴級空母と2隻の河内級高速巡洋戦艦と2隻の利根級重巡洋艦と阿賀野級の建造促進と駆逐艦の建造数を増加させるように、マル4計画を変更した。すべての空母・軽空母が開戦時までか昭和17年の速いうちに就役できるよう、短期間で安価に実施できる空母への改装は前倒しされ
日本海軍航空隊はゼロ戦にすべてをかけ、艦上機型とともに迎撃に特化した陸上機型をつくった。研究と製造の規模拡大は、航空機工業の合理化(廃止されてしまった機種もある)によって実現され、JudyやJillなどの第二世代の機種の生産開始は早まった。大きな努力がはらわれ、日本海軍航空隊は開戦時にほぼすべての新型機を配置することができた。
航空基地の開設と拡張を要するという山本の予測にしたがって、設営隊や設営用の車両が増やされた。海軍工厰・重工業・造兵厰の新造拡張は、日本経済に大きな負担となった。
山本提督の先見の明は、昭和17年から18年のはじめに新たな艦艇と新型機が戦線に加わるという形で成果をもたらしたが、それに要したコストはかなり大きなものだった。航空隊の規模拡張と新型機をもって戦いを始めることとはなったが、熟練搭乗員が数の増えた航空隊に散らばったことを反映して、個々の航空隊の搭乗員の練度は低下した。サプライとfuelの備蓄量はかなり少ない状態で始まる。日本はなるべく早く蘭印を奪取しなければならない。
前の2つのバージョンでの大きな変化に加えて、3.0では山本が戦時下の海軍にもっとおお粋な影響力を発揮したと仮定している。艦隊型駆逐艦の建造は促進され、特にバランスのとれた夕雲型を減らす替わりに、秋月型防空艦に重点が置かれた。艦艇乗組員の数はとても不足していたので、潜水艦と護衛艦艇と対潜艦艇では量より質という日本海軍の信条を反映した改変が行われた。史実や素のWitP AEとが違って、山本は大型駆逐艦・潜水艦などを犠牲に、戦時急造駆逐艦・一等輸送艦・沿岸防備用艦艇などのすぐに役立つような計画を選択した。
すべての変更が日本に有利なものだというわけではない。連合軍の初期配置には少なくはあるが重要な変更があり、新たな飛行隊・地上部隊、オマハ級軽巡のCLAAへの改装、2隻の軽空母、10隻のタンカーの護衛空母への改装という選択肢なども加えられた。開戦時の日本の強さに対抗するものとしてこれらの艦艇が追加された。
これらの新たな道具を日本海軍としてどううまく使うか、また連合軍として日本海軍の進撃をどう止めるかはあなたにかかっている。
デザイナーズノート: Da Babe’s modの変更点の多くがこのmodには取り入れられている。またこのシナリオをプレイするには、Productionをオンにしておくこと。シナリオデザイナー: Stanislav Bartoshevitch (FatR), Michael Benoit (NY59Giants), John R. Cochran, III (John 3rd), Juan Gomez (JuanG), Ben Kloosterman (BK), John (JWE), EJ (SuluSea) and John Young (Red Lancer)
変更点についての解説(駆逐艦についての変更は残した。駆逐艦は建艦計画の一部で、巡洋艦の変更と関連しているので。)
このシナリオは、山本が1936年に海軍航空本部長、その後海軍大臣に就任して、日本の海軍航空の発展を後押しするとともに、設計と生産の限られた能力を最適化したということを仮定している。航空機の各設計チームの主任者は開発の方向を設定するのにより大きな助力を受け、また航空機メーカー間の協力関係がもう少し良かったことを仮定している。
特に、迎撃専用の陸上基地機の計画は放棄され、堀越二郎傘下の三菱の戦闘機設計チームは全力をA6Mの改良と後継機であるA7Mの開発につぎ込むことができるようになる。より強力な三菱の金星エンジンをゼロ戦に搭載するという堀越の提案が1944年でなく1942年に認可される。A7Mは、最初から堀越の希望通りに三菱のHa-43エンジンを搭載する仕様で開発される。A6M3は、航続距離を犠牲にして武装とパイロット防御を優先するコンセプトで開発され、ゼロ戦の生産全体を置き換えることが計画されたが、やがて公式には陸上機型とみなされた。川西の開発チームが会社のプロジェクトとしてN1K1-J紫電を開発する(これは史実より早く出現する。というのも史実で川西にゆだねられた陸上迎撃戦闘機の開発計画がこのシナリオには存在しないから)と、日本海軍はそれまで維持して来た一つのタイプの単発戦闘機ですべてをまかなう方針を放棄した。紫電はA7Mが使用できるようになるまでの場つなぎとして採用された。
三菱の金星エンジン(Ha-33)とHa-43エンジンの開発生産に注がれた大きな努力のおかげで、史実でこれらのエンジンを使用した航空機(史実で敗戦までに原型機がつくられたもの)のうちのいくつかがこのmodに採用され、より早く出現する。
航空機の武器の開発も整理され、陸軍の武器への統合がより強力に押し進められる(史実でも、航空機の武器開発に関して陸海軍は協力したが、このシナリオではそれがさらに広範におよぶ)。史実ではドイツ製機関砲のライセンス生産が試みられたが十分な数を供給することができず、その代わりに日本海軍は陸軍の7.7mm弾を採用し、やがては日本で最初に開発された航空機関銃である12.7mm Ho-103を採用する。これによって、主に双発爆撃機の武装が改善される。
このシナリオでは、日本の航空機産業が強化されている(そのかわりに、ゲーム開始時のリソースが減らされているが)。その結果、史実では原型機から量産への移行に手間取った機種、例えばB6N, D4Y, G4M2などをより早期に生産できるようになる。試験は成功したが史実では大量生産はされなかった日本の四発爆撃機であるG8N1も1945年には使用可能となる。
このmodではA6M3が空母に搭載できることも重要な点だ。PDUがonになっていれば、日本側プレーヤーはA6M3→A6M3bのアップグレードを通して、艦載機用の飛行隊が陸上戦闘機を装備できるよう変更することができる。これによって大戦中期の海軍航空隊の機種変更を柔軟に行うことができるようになる。ただし、陸上戦闘機に機種転換した飛行隊は、その後A7M2/A7M3を装備することができない点は注意しておくこと。
また、性能を史実のものに近づけるため、スペックを修正された機種が日本側にも連合軍側にもいくつかある。プレイに影響を与えそうな目立った変更点としては、
G4Mのdurabilityがすこし増やされた。G3Mのdurabilityは少し減らされ、G4Mが旧型機に対してもっていた優点を際立つようにされた。
E16A1 Paulのnormal rangeは意図的に短く設定されていたが、それをなくした。
Ki-61の後期型の性能がすこし改善された。Ki-100はかなり性能がアップされた。史実での評価は、特にKi-100について素晴らしいのに、WitP AEでは失望させられるだけだったので。またこのmodでは、Ki-100に使用された三菱の金星エンジンが早期から多くの機種に採用され、1945年までには洗練されたものになった。
Ki-67-Ibの魚雷搭載性能が復活された。
Ki-84後期型の速度が向上した。アップグレードパスからはずれていたKi-84bは、通常のアップグレードパスに含められた。大戦後期にはKi-84rが使用可能となる。
古いロシア製戦闘機のmaneuverabilityが不当に高かったのを修正し、Nateに対する優位はなくされた。
連合軍側では、ハリケーンのすべての型とコルセアのMVRとDurabilityをすこし低下させ、ヘルキャットのすべての型ですこし向上させた。大戦後期に登場するタイプのコルセアの爆弾搭載量を増やした。
両軍の30mm以上の航空機搭載機関砲のスペックを向上させた。これは、大口径の機関砲を主武装とする日本の双発戦闘機にとって有利な変更だ(これら双発戦闘機が全くの役立たずではなくなるはず)。
このmodには以下の機種が加えられた(新たに加えられたタイプのゼロ戦とG3M4-Q以外は、史実で原型機か量産初期の段階にあった)。
A6M3b Zero。A6M3aを置き換え、航続距離の代わりに武装と防弾を重視している。
A6M4、A6M4-J、A6M8-J。A6M3bの後継機で、やはり航続距離の代わりに武装と防弾を重視した設計だが、これらの機種は三菱Ha-33エンジンを使用している、
A7M3。史実ではA7M2の後継機だった。艦上機で、6門の20mm機関砲が特長。A7M2の生産ラインは、A7M3-JではなくA7M3にアップグレードされる。
B7A3。armorを装備したB7A2の後継機。この機種は三菱Ha-43エンジンを使用する。
D4Y5。armorを装備していて、三菱Ha-43エンジンを使用する。
G3M4-Q。NellのASW用バージョン。
G8N1。高速で航続距離の長い四発爆撃機
J6M1。Ki-83の海軍機バージョン
N1K4-A。紫電の艦上機型。 
N1K5-J。高高度迎撃用の紫電。三菱Ha-43エンジンを使用
靖国。Ki-67の海軍機バージョン。「靖国」は実際にはこの機種を使用した海軍部隊の名前だったが、この機種自体の名前を見つけることができなかったので、靖国と名付けた。
潜水艦
開戦を予期して、山本提督によって新造する潜水艦を整理する必要性が提唱された。史実の日本海軍も熟練の潜水艦乗組員を確保することに苦労していて、他の分野の拡張に伴いこの状況は悪化する一方だった。建造数はかなり減るが、最良の設計のみに集中する決断が下されたと、このmodでは仮定している。結果的に、若干の潜水空母と輸送潜水艦を除くと戦前・戦中を通じて建造される潜水艦はC2型とKD7型(開戦後、改良されたKD8型が建造可能になる)に絞られ、KD型に重点が置かれた。K6とKS型の建造は中止され、 最新型の大型潜水艦の建造のみに集中したことで、開戦後のB型C型の建造数も減らされた。しかしかわりに潜水艦のアップグレードの時期は前倒しされている。
大戦後半期には特殊潜航艇以外の潜水艦の建造は中止され、その資源は小艦艇と一等輸送艦の建造に振り向けられた。
大型の輸送潜水艦の容量は増やされたが、建造を容易にするため小型の輸送潜水艦のdurabilityは減らさ、結果としてこれらの艦を建造のより魅力的になっている。
小艦艇と特設艦船
この分野でも大きな変更が加えられた。LSDや機雷敷設艦や小輸送艦など、WitP AEには登場しなかった多くの大戦後期の艦船がこのmodに採用された。
護衛艦艇の建造計画は整理され、鵜来級海防艦は丙型丁型海防艦で置き換えられ、数も若干増える。しかし、Da Babes modにしたがって日本の2型爆雷の威力は低くされ(その分、大戦後期のアメリカの潜水艦は強化されることになる)、日本の対潜部隊が昭和19から20年にきわめて効果的に活動していたのを修正した。
加えて、大戦後期の日本の建艦計画の優先度は潜水艦から高速輸送艦(APDとLSD)と魚雷艇へと移動した。このシナリオの終末にむけて、蛟龍以外の潜水艦の建造を中止して、これら小艦艇の建艦計画は拡張され、橘級駆逐艦とともに1945年秋から1946年にかけても建造が続けられた。この結果、大戦後期の日本側プレーヤーは、かなりの高速輸送能力と最終的な防御戦闘に投入する安価な水上戦闘艦を入手することができる。
Reluctant Admiral 3.0の変更点
海軍マル4計画
翔鶴級航空母艦3隻(Ryukaku, Taikaku, Renkaku) 81 Planes: 33 Zero, 24 DB, 24 TB
河内級戦闘巡洋艦2隻(Kawachi, Ikoma) 
改利根級重巡洋艦2隻(Iwaki, Hikari) 
阿賀野級径巡洋艦6隻
日本の空母は、飛行機搭載容量と開戦時の搭載機数に変更が加えられた。
潜水艦の建造はC2型とKD7型(開戦後、改良されたKD8型が建造可能になる)に絞られ、その他には若干の潜水空母と輸送潜水艦が建造されるだけだ。建造される方が整理され、建造数も減るが、アップグレードが前倒しされる。
北上と大井の重雷装艦への改装はなくなり、この級の3隻は練習巡洋艦に転用される。
空母・軽空母・戦艦・重巡の5インチ砲は昭和17から18年に3.9インチ対空砲に換装される。
艦隊型駆逐艦の建造は、バランスのとれた夕雲級ではなく、対空型の秋月級に重点がおかれる。これらの最終艦は昭和19年の早いうちに就役し、その後はより安価な松級が建造されるようになる。
海防艦の建造では鵜来級が廃止され、丙型丁型海防艦が少し増やされる。Da Babes modにしたがって日本の2型爆雷の威力は変更され、日本の対潜部隊が昭和19から20年に史実に反するほどの活躍をしていたのを修正した。
練習艦艇やLSD・機雷敷設艦・小輸送艦艇が加えられるなど、特務艦艇にも変更が加えられた。
12月7日開戦時に軽空母翔鳳、軽巡洋艦阿賀野・能代、数隻の秋月級駆逐艦が加えられている。

地上ユニットの変更
中国大陸での戦闘は陸軍が取り仕切きり、海軍部隊は第5艦隊・第4艦隊などに配備される。陸軍部隊の中には、最近の中国での戦闘経験を反映してexpが修正されているものもある。
海軍の陸戦隊に加えて、陸軍部隊の中にも開戦時の位置が変更されているものがある。
高射砲として88mm砲を装備するようになった部隊がある。
すべての工兵部隊と工兵用車両はDa Babe modの基準に合わせた。海軍の設営隊と
根拠地隊とHQユニットには工兵が増備された。
太平洋のいろいろな地点のgarrison requirementsを満たすため、小さめの海軍陸戦隊ユニットと根拠地隊ユニットが加えられた。
練習巡洋艦に改装された軽巡から撤去された砲を用いて小さめの沿岸砲ユニットがつくられ、開戦時から配備されている。
3.9インチ対空砲への換装で空母・軽空母・戦艦・重巡から撤去された多数の5インチ両用砲は沿岸砲ユニットに転換され、昭和18年19年に各根拠地に配備される。
九州に第9航空艦隊司令部が新設される。この隷下には航空戦隊3つ、大きめの根拠地隊3つがある。どれも基幹人員のみのユニット(充足率20-25%)で、開戦時から動員を開始できる。
開戦時にすでに拡張工事の進んでいる根拠地がいくつかある。特にサイパンは工事がかなり進捗している(訳注;トラックが大和級まで補給可能になったり、カムラン湾もかなり強化されています。これに加えて、樫野級AKEが3隻、クエゼリンとパラオとカムラン湾に開戦時から配備されています。かなり自由に戦艦・空母を使える感じです)。


航空ユニット
詳しくは上記に説明がある。
前線に配備された部隊はすべて、新型機を定数いっぱい装備している。
山本提督によって昭和15年から始められたパイロット養成計画により、ほぼすべての海軍航空隊のexpが10-15ポイント低下している。この計画により、昭和17から18年に卒業するパイロットのexpは高くなる。
第9航空艦隊隷下の部隊も基幹人員のみで開戦を迎え、expの低い旧型機(九六艦戦、九六陸攻、九七大艇)装備で九州に配備されている。これらは訓練が済んで定数が充足されると、戦闘機大隊3、爆撃機大隊3、急降下爆撃機大隊1、雷撃機大隊1、近距離用哨戒機中隊3、遠距離用哨戒機3というかなりの勢力になる。
開戦時から空母機動部隊の索敵能力向上の必要性が理解されていて、やがて彗星装備の中隊が5つ配備される。
開戦時の位置が変更されているユニットがある。
海軍の開戦時の配置
現役戦艦で一番古い2隻(扶桑と山城)はインドシナで支援作戦に従事して開戦を迎え、巡洋戦艦4隻は機動部隊の護衛にまわる。
機動部隊は2つの開戦時配置位置自由のボーナスTFに分割されているので、攻撃できる軍港の選択肢が広い。
Mini-KBには軽空母翔鳳が加わえられ、合計100機以上というかなりのパンチ力になっている。開戦はパラオで迎え、配置位置自由ボーナスはない。
トラックとクエゼリンは西からのユニットで強化されている。
その他の戦艦と軽空母は呉で開戦を迎える。
潜水艦の配備は一新され、真珠湾周辺に集中的に配備されている状況は少し緩和された。
日本は開戦時に前進基地にTFを配備することができたと思われるので、開戦時配置位置自由の3つの兵員輸送TFが新たに加えられた。
日本経済
上海に大きな海軍工厰が新設され、他の工厰も若干拡張されている。
総力戦状況を反映して、商船造船所の規模は減らされた。
工場が新設されたことを反映して、重工業の規模は少し拡張された。
陸軍工厰と車輛工場は拡張された、
史実での戦争中の日本の努力を反映して、満州国に大きな製油所が加えられた。
プレーヤーが蘭印の資源・油田をなるべく早く奪取させるため、開戦時の本土のfuelとサプライの備蓄量は30%減らされた。
連合軍の変更
Pago Pagoで揚陸中のTFとタウンスビルでポートモレスビーに向け輸送準備中のTFが加えられている。
ANZACの巡洋艦はタウンスビルで準備中のコンボイを護衛するために集まっている。
空母レキシントン(Vindicator装備の飛行隊を搭載している)のTFがPago Pagoのコンボイを援護している。
Pago Pagoには小さな潜水艦根拠地があり、AS一隻と4隻のS級潜水艦が停泊している。
戦闘機・急降下爆撃機・雷撃機の訓練飛行隊が西海岸に新設され、日本のような訓練を実施できる。これらの飛行隊を西海岸から他に移動させることはできない。
アメリカ海軍の偵察・哨戒能力向上のために、偵察機型Wildcat装備の飛行分隊が多数加わえられた。
護衛空母に改装可能になったAOがある。
Kittyhawk級AOのうちの2隻はLong Island級護衛空母に改装できる。
Tangier級AOのうちの3隻はBoque級護衛空母に改装可能で、艦固有の飛行隊も配備される。
Belleau Wood級とChateau Thierry級の軽空母が昭和19年早期に加わる。そのかわりに、2隻の軽巡が削除された。
最近の戦闘経験を反映して、多数の中国軍部隊のexpは向上している。
オマハ級の軽巡は開戦直後からCLAAに改装が可能となった。
開戦時の連合軍に小艦艇がいくつか加えられた。