1943年1月30日、各地で日本軍の熾烈な攻撃が繰り広げられたため、5000字以上の長編になります。まずはきのう海兵隊第2強襲大隊が上陸を果たした蘭印のテルナテ島から。APDで輸送されてきた強襲大隊は装備も身軽なのですぐに下船できましたが、米陸軍航空軍の飛行場建設ユニット(822/828 Engineer Aviation Battalion)を載せた貨物船では今日も揚陸作業が続きました。また夜のうちに豪空軍飛行場ユニット(1st Fgtr RAAF Wing)を載せた上陸船団も到着し、揚陸作業が開始されました。重装備をもたず人員が主体の1st Fgtr RAAF Wingははやめに上陸が完了しましたが、ブルドーザーやトラックといった工兵用車輛(engineer vehicle)を装備した822/828 Engineer Aviation Battalionの方は夜が明けてもまだまだ多くの装備が貨物船に積まれたままでした。
きのうのパラオの偵察の様子から、日本側の反撃は陸上基地機による航空攻撃になるだろうと予想していましたが、フィリピン海に日本の空母TFが2つも出現したのです。位置はパラオの南西距離9ヘクスなので、やはりパラオから出撃したと考えざるを得ません。きのうの偵察機はパラオの港にdisbandしている艦船のうち艦種の確認できたものがタンカー1、貨物船4、潜水艦5と報告していましたが、艦種不明のものもあわせると合計で50隻ほどの艦船がいたとのことですから、艦種が確認できなかった四十数隻のなかに空母が含まれていたのでしょう。
夜が明けてこの空母TFからテルナテの上陸船団に零戦(A6M5b Zero) 35機、九七艦攻(B5N2 Kate) 11機、九九艦爆(D3A1 Val) 14機が飛来しました。テルナテまでLRCAPできる戦闘機がないので、艦攻と艦爆は連合軍戦闘機を心配せずに攻撃が出来ました。雷爆撃により比・蘭・仏の貨物船(1700トン、VP 3)各1隻(xAKL Taurus, xAKL Silindoeng, xAKL Vichy)と護衛の印掃海艇AM Madras(625トン、VP 2)が沈没し、250kg爆弾1発命中のxAKL MaubanがSys 43, Flt 23, Eng 12, Fire 19と大破炎上中です。また被弾した船に乗っていた部隊のdevice 23個が破壊され、19個がdisabledになりました。その後の陸戦でテルナテは無血占領できたので、xAKL Maubanが港の助けも借りて消火に成功してくれるかどうかが気がかりです。
空母TFが2つも出動して、貨物船3と掃海艇2沈没で済んだ(でいる)のは非常にラッキーです。偵察機の報告によると、空母4隻のTFの搭載機は戦闘機ばかり合計で117機だそうですから、これは軽空母4隻をCAP用戦闘機専用にしたてたものだと思われます。でも、もうひとつの空母6隻のTFの方には艦攻艦爆合計で254機も搭載されているということですから、なぜ今日の攻撃に艦攻艦爆合計25機しか送らなかったのかがとても不思議ですが、全力で攻撃するような獲物ではないとAI航空参謀が判断したのでしょう。
今日はこれで済みましたが、まだ明日も航空攻撃の可能性があります。テルナテのヘクスには客船2隻、輸送船8隻、護衛の掃海艇1隻が残っていますが、揚陸の終了している貨物船4隻と掃海艇1隻にはフルスピードで南下するよう指示しました。しかしサプライや建設部隊がまだ積まれている客船2隻と貨物船3隻、そして炎上中の1隻には揚陸作業を続けさせることにしました。逃げ切れるとは思えませんし、いくらかでも上陸させておいた方がいいかなという判断です。テルナテを確保したのだから戦闘機を派遣してCAPさせてみてはという意見もあるかも知れませんが、空母10隻に搭載された戦闘機217機に対抗するには1個飛行隊程度ではとても防ぎきれないと考えました。実は、ボエラのヘクスにも、テルナテ行きを中断して南下したものやボエラへの補給を目的としたものなどあわせて、コンボイがが6つほどいます。ボエラのヘクスのTFは日本の哨戒機に発見されてはいませんが、日本の空母が南下してハルマヘラ海に入り込んで来たりすれば空母TFの哨戒機によって発見され航空攻撃を受ける可能性が大です。ダーウィンに向けて後退させても途中で攻撃される可能性もあります。そこで、戦闘機はボエラに集中しCAPさせることにしました。いちおう100機以上の戦闘機がCAPしているので、全滅するようなことにはならないと思っています。
連合軍はアンボンを空襲しました。ボエラからSpitfire Vc Tropがsweepし、BabarのB-25C Mitchellが飛行場を爆撃し、テルナテの上陸船団の後顧の憂いを絶つことが目的でした。アンボン上空にSpitfire Vc Trop 10機が達したところ、今日は零戦(A6M2 Zero) 36機がCAPしていました。ケンダリーからのLRCAPだと思われます。スピットファイアは奮闘し、零戦16機(被撃墜11、Ops loss 5)の戦果をあげてくれました(スピットファイアの損失はOps loss 2機のみ)。しかしB-25C 45機が到着した時点でもまだ零戦(A6M2 Zero) 14機が残っていて、8機が撃墜されてしまいました。飛行場にAirbase hits 1、Runway hits 27の被害を与えることは出来ましたが、この空襲はすべきではなかったと反省しています。ここしばらくずっとアンボンにコンボイが入港することはなく、個らまでの空襲による破壊に加えて、サプライ不足もあって飛行場を運用することは不可能になっているのではと思われます。それであれば放っておいてもいいわけですし、B-25Cも失わずに済んだはずですから。
この海域ではもう一つ意外な発見がありました。フィリピン海を駆逐艦4隻、APD(駆逐艦改装高速輸送艦)2隻、AK(兵員輸送艦)3隻のTFが西に向けて航行しているのです。パラオから8ヘクスという位置からして、きのうパラオのヘクスでみかけたTFなのでしょう。きのうはパラオで第六飛行師団HQを下船させているものだとばかり思っていましたが、本土に帰るのではなくフィリピン海を西航中ということはどこかの守備隊を増強するためのTFだったようです。メナドでしょうか?
そして、蘭印ではジャワ海にも戦艦3隻、重巡2隻、軽巡4隻のTFが出現しました。艦砲射撃TFであることは間違いないでしょうが、前回とは違ってWaingapoeまでの距離は9ヘクスなので、またビマが目標でしょうか。やはり前回とは違ってmoonlight 21%まで低下してきているので、駆逐艦3隻のTFをビマに派遣してみることにしました。
中国では今日も重慶にいつも通り空襲がありましたが、今日の重慶空襲はひと味違っています。九七重爆(Ki-21-IIa Sally) 169機と百式重爆(Ki-49-IIa Helen) 59機に加えて、昆明から九九艦爆(D3A1 Val) 79機が飛来したのです。爆撃により飛行場にAirbase hits 4、Airbase supply hits 2、Runway hits 38の被害と、地上部隊の砲撃ともあわせて守備隊のdevice 10個破壊133個disabledの被害がでました。
フォーラムでは急降下爆撃機を地上目標の攻撃に使用すべきでないというのが常識になっています。急降下爆撃機は小火器でも届く高度にまで降下して投弾するので、対空砲火による損失が多くなりがちです。それでいて爆弾の搭載量は双発爆撃機よりずっと少なく、コストパフォーマンスが悪い機種なわけです。今日の九九艦爆も31機が高度3000フィートまで、29機が2000フィートまで、19機が1000フィートまで降下して投弾しました。さぞや多数の損害が出るだろうと思ってリプレイをみまもっていたのですが、驚いたことに損失はゼロ。中国軍にまともな対空火器がないことは承知していましたが、ここまでとは思いませんでした。
日本陸軍が海軍の助けも借りて重慶の爆撃を実施したということは、そう怖れていた重爆の南方派遣が行われました。日本側は重爆隊のうちarmor 0の九七重爆はそのまま中国に残し、armor 1の百式重爆をビルマに転用したのでした。そのビルマですが、まずShweboに二式戦(Ki-44-IIa Tojo) 12機のsweepがありました。このsweepの目的はShweboとその周囲、とくにShweboの西隣りのヘクスに連合軍のCAPがいないことを確認する(いれば撃破する)ためのものでした。そしてsweepについで、Shweboの西隣のヘクスを西に向けて行軍中の英第7機甲旅団を二式戦(Ki-44-IIc Tojo) 70機と百式重爆(Ki-49-IIa Helen) 76機が襲いました。ここは平地ヘクスであり、しかも対空砲ユニットが同行していなかったので、device3個破壊70個disabledという大きな被害を受けてしまいました。この英第7機甲旅団の移動はさすがに無謀だったようです。
ラングーンの日本軍が北上を始め、Prome危うしとなった時、増援に派遣できそうな兵力が近隣にはいませんでした。そこで、やむなく中部のShweboから一番足の速そうな機甲旅団を向かわせたのです。この機甲旅団から西南に距離3ヘクスのところには米43歩兵師団がいます。この歩兵師団はだいぶ前にチッタゴンからPromeに向けて移動する指示を与えてあった部隊です。当然、海岸道を経由してPromeに行くものとばかり思っていたのですが、先日なぜかこのジャングルの中を行軍しているのを発見しました。海岸道よりも平地の二級道路を南下した方が速いとAI指揮官は判断したようです。唖然としてしまいましたが、海岸道のあるヘクスに戻るには3週間近くかかりそうで、そのままAI指揮官の判断を尊重することとしました。この歩兵師団には高射砲ユニットが同行しているので、合流しさえすれば機甲師団も安泰なはず。このところ日本軍はビルマで爆撃機をつかっていないし何とかなるかなと思ったのですが、甘過ぎました。反省中。
そしてビルマではもう一カ所、Promeに二式戦(Ki-44-IIc Tojo) 81機と百式重爆(Ki-49-IIa Helen) 73機による空襲がありました。飛行場にAirbase hits 20、Airbase supply hits 7、Runway hits 60の被害があり、また配備されていた爆撃機 18機(Blenheim IV 9, Bolingbroke IV 6, B-26 Marauder 3)と英空軍虎の子の偵察機 1機(Hurricane PR.II)を地上で破壊されてしまいました。この被害を受けて、稼動機はすべてアキャブに後退させました。
Promeに爆撃機を漫然と配備しつつけていたのはミスでした。これはペグーに地上部隊が前進した頃、ひどかったサプライ不足を少しでも緩和しようとPromeから空輸させるために配置したものだったのです。アキャブなどからでも空輸は可能ですが、飛ぶ距離が短いほどOps lossが少なくて済みますからね。その後、ラムリー島にサプライ輸送船団が通ったことなどにより、状況は改善しました。今でもペグーのサプライは潤沢とまでは言えませんが、少なくとも各地上部隊には充分にゆきわたっています。なので、早いところ後退させておくべきでした。ここでも、このところ日本軍がビルマで爆撃機をつかっていないからそのままでもいいかなと考えていたのでした。甘かった。
ところでPromeを爆撃した百式重爆も対空砲火でかなりの被害が出ています。今日は高度6000フィートからの爆撃だったこともあり、対空砲火で10機とOps loss 14の合計14機の損失が報告されています。73機のうちの14機というのはなかなかな割合ですし、在地機を後退させ地上での破壊の心配がない状態のPromeへの爆撃なら、ぜひとも続けていただきたいところです。