2013年6月14日金曜日

沈没艦のリストにみるFog of Warの影響


FoWのおかげで正確な状況をつかむことは困難でしたが、終戦を迎えて連合軍側のデータも参照できるようになりました。まずは気になるのは連合軍艦船の沈没リストです。連合軍の沈没空母はCVヨークタウン・ホーネット・ワスプ・フォーミダブル・インドミタブルの5隻、日本側はCV蒼龍・隼鷹・飛鷹の3隻ですが、これにCVL祥鳳・瑞鳳・日進の3隻が加わりますから、ほぼ同じくらいの損害状況でしょうか。日本側としては太平洋のどこかで上陸作戦が行われないか常に戦々恐々なのですが、お相手の方は太平洋から仕掛けるのは昭和19年にならないと無理と言っていました。日本側にはハワイを攻撃した空母6隻のうち5隻が健在ですし、RA modでは建造を急がせれば昭和18年夏までに4隻の正規空母が加わるので、連合軍側の見解が正しいのかも知れません。日本側として常に苦しいと感じながらプレイしていましたが、立場が変わるとまた違った感想があるのでしょう。

真珠湾攻撃で沈没する戦艦はたかだか2-3隻といわれていますが、このゲームでは6隻の戦艦を撃沈していました。マレー沖で重傷になったBBプリンスオブウエールズと、ポートモレスビー上陸作戦の護衛のBBミシシッピと艦砲射撃にきて雷撃したBBウォースパイととあわせると戦艦の撃沈は9隻にもなり、とてもラッキーでした。そのかわり重巡は日本側が4隻、連合軍の方は1隻しか沈没していません。史実のソロモンキャンペーンのような、水上艦のつぶしあいがなかったからでしょう。

潜水艦の沈没数は19対18で拮抗しています。 日本の潜水艦は対潜哨戒機や対潜艦艇の多い海域は避け、ひっそりと活動しているのにもかかわらずこの数字。しかし連合軍側は日本本土周辺で堂々と狩りをしながらの19隻です。大戦後半の対潜戦というエントリーで紹介したスレには、日本の海防艦の活躍で連合軍潜水艦が逼塞させられるという連合軍側プレイヤーの感想がありましたが、どうやったらそんなことが出来るのか、教えて欲しいくらいです。

このゲームの特長のひとつは、FoWの風味がしっかりしている点です。このFoWの影響を連合軍艦船について両軍の沈没艦船リストで確かめてみました。連合軍側と日本側の報告を比較してみたところ、商船の沈没に関してはほとんど一致していました。しかし、軍艦に関しては違いが目立ちます。違いの原因の一つは、沈没日・海域などが一致しているのに艦名が異なるというもので、これが全体の半数以上を占めていました。飛行機でも水上艦でも潜水艦でも、商船が相手の時はリラックスして戦えるので目標の識別に問題が無い。それに対して、軍艦が相手の戦闘では、しっかり識別する余裕がないことをシミュレートしているのかもしれません。

その種の識別ミスは除き、それでも相手側のリストに対応する艦船の沈没がない例は図の通りで、連合軍側のリストにはxAK 3隻、SS 1隻、AMc 1隻がありました。これら5隻は日本側が把握できていない、連合軍の沈没艦船です。また日本側のリストにだけ名前の載せられている例は、BB 4隻、DD 1隻、SS 10隻、TK 1隻の合計16隻でした。このうち戦艦4隻は昭和18年5月3日にベンガル湾で九六陸攻が雷撃したR級戦艦です。リプレイを見ながら感じたように、やはり1隻も沈んでいませんでしたが、まだ1ヶ月半ほど前のことなので、日本の情報機関はこれら戦艦の動静に関する情報をつかめていないんだと思われます。また潜水艦10隻の方も、ほとんどが昭和18年春以降に損傷を与えたものですから、時期が経てば”Previous report of sinking of SS Searaven incorrect.  Intelligence reports ship is still in service”といった訂正報が送られてくるんでしょう。それでも、潜水艦の沈没に関する誤報が一番多いことは確かで、現時点での沈没確定19隻、誤報10隻ですから正解確率は3分の2ほど。しかし潜水艦を除けば、沈没艦船リストはかなり信頼できるという結果でした。

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