河川のヘクスに敷設した機雷にAIのTFが触雷してくれないという体験からたてられた Another dumb question about minesというスレ。わたしは河川のヘクスに機雷を敷設したことがないので知りませんでしたが、奇妙な経験をしたことのある人はスレ主さんばかりではないようです。また、このスレは河川の機雷の挙動についてだけでなく、大切なことを教えれくれました。それは一つのヘクスに複数の機雷原を設置できるということです。これ、マニュアルにきちんと記載されていると説明されていて、マニュアルは一通り目を通したつもりですが、まったく憶えていまませんでした。機雷原の存在を示すアイコンは一種類しかないし、根拠地のインフォメーション画面に表示されるのも防御機雷の合計数だけで、機雷原の個数は表示されませんから、機雷原が複数存在可能とは思ってもみませんでした。そんなことは常識だよとおっしゃるかも知れませんが、このスレにレスしているフォーラムの常連さんの中にも知らなかった人がいるので、知らないひともそれなりにはいそうです。そんなわけで、目からウロコだったスレを紹介します。
河川ヘクスに敷設された機雷原がその河川を航行するTFに避けられてしまうのはなぜだろう?河川ヘクスに敷設した機雷は川幅いっぱいに広がっているわけではないのかな?単に川岸の船着き場の入り口付近にかたまっているだけ?今プレイ中のゲームで中国軍は南京と上海を占領した。日本側の大軍は武漢で包囲されている。日本軍は河川でサプライを輸送しているので南京に機雷を敷設してみた。来る日も来る日も日本のTFは機雷に接触することなく、そのヘクスを通過してゆく。これは奇妙に思える。たしかに機雷原の規模は小さい(前ターンで機雷153個)が、河川に敷設されているわけで、ふつうの沿岸ヘクスに比較しても機雷を敷設できる範囲は限られているはずだ。いったいどうやったら機雷原を避けて通れるんだろう?貨物船は大きく、障害を避けて陸上を持ち運べるようなカヌーではないんだ。
興味深い指摘だ。このゲームの複雑さを考えると答えは簡単なんじゃないだろうか(私の推測に過ぎないが)。沿岸ヘクスというものはそのヘクスにどれだけ陸が含まれていようと水域の面積がどうであろうと同じく沿岸ヘクスで、機雷と接触する確率という点では陸と水面の比率に関わらず同じ影響しかないんだと思う。各ヘクスに陸地と水面とがどれだけ含まれているかで調節しようとするなんて複雑すぎるから、このゲームがデザインされた時にも、そんな労力をかける価値がないとみなされたんだと思う。同じようなことは哨戒飛行にも言える。沿岸ヘクスで対潜哨戒任務を指示すべき零式水上観測機の飛行隊があって、陸地がその哨戒域の半分をしめていたとしても、私は哨戒範囲を指定しない。半数は陸上(潜水艦の航行は知られていない!)を飛ぶことになるのは承知している。紹介範囲を指定すれば対処できるが、余計な手間がかかる。プレイヤーが手間をかけなければ、おばかな (このゲームはそうじゃなくてもとても複雑だから、こんな風にいいたくはないのだが) このゲームのシステムはそのまま陸地を含めて哨戒飛行させてしまう。同じように、ほんのちょっとしか水域のないヘクスに150個の機雷を敷設しても、90%が水域でしめられているヘクスに敷設したのと同じ確率でしかない。以上は、私がこうと睨んだところにすぎない。私よりもっとよくこのゲームのことを分かっている人もきっといるだろう。
スレ主さん:私の推測していたのとほとんど同じだ。私はこういった結果がいかにばかばかしいものかを指摘したかっただけだ。
河川に敷設された機雷を迂回できてしまうというのはマニュアルに反する。マニュアル39ページの4.2.1.4 NAVIGABLE RIVERSには
Navigable river航行可能河川はそれに沿って航行できる河川をさす。マップ上では、TFが通過できる河川ヘクスサイドになる。 航行可能河川には以下のような制限がある。15000トン以下の艦船だけが航行可能な河川ヘクスサイドを通過できる。このヘクスサイドは艦船ユニットに対し狭い海峡と同じ作用をもつ。通過するTFは機雷に接触しやすくなり、沿岸砲があればその被害を受けやすくなる。距離が2ヘクス以上ある敵のTFに対し反応することはない。地上部隊にとって航行可能河川は他の河川と同じようにはたらく。
とある。
ありがとう。ルールのことを忘れていた。河川とチョークポイントは、機雷の衝撃を増強してくれるわけだ。たしかにその方が、もっともらしいね。
Alfred:事態はもっと込み入っている。 michaelmさんがコードに目を通してくれるよう、Techサブフォーラムにスレを立てるべきなのかもしれない。
まずは関連する情報のうち簡単なものを説明しよう。
1. サイの目が悪かっただけかもしれない。機雷原に含まれる機雷の数には、そのヘクスに存在する機雷原の数ほどの重要性はない。153個の機雷がすべて発見済みの機雷原に含まれているのだとしたら、悪いサイの目が出やすくなる。いくつのTFが触雷なしに通過したのか述べられていないし、各TFに何隻ずつの敵艦船が含まれていたのかも不明だから、サイの目が悪かっただけの可能性も否定できない。
2. 陸地と海域をともに含むヘクスはどれも沿岸ヘクスとして扱われる。このゲームのコードは陸地と海域の比率に頓着しない。
3. このゲームのコードは以下の2つを除くと、深海と浅海を別けて処理することはない。
(a) 潜水艦は浅海の方が探知されやすい。
(b) 機雷の数の減少は深海の方が速い
4. 2008年に、河川に機雷を敷設することが出来るかどうか質問した人がいた。Andrew Brownさん(devチームのひと)の回答は、沿岸ヘクスの扱いだから可能だというものだった。
5. WitP AEでの移動は、ヘクスサイドを横切るもので、ヘクスサイドに沿っての移動ではない。
6. 艦船は青色または白色のヘクスサイドのみを通過できる。
ついで、難しい方の情報も
7. ものごとを複雑にしているのは航行可能河川だ。他の地形と違って、航行可能河川のあるヘクスのヘクスサイドを一見しただけでは、艦船の航行が可能だということが分からない。このヘクスサイドは地上ユニットだけが通過可能なことを示す紫色になっている。
8. 長江はWItP AEの中でも群を抜いて長い航行可能河川だ。一万五千トンまでの艦船は武漢まで遡行することが出来る。しかしよくみてみると、航行可能河川のグラフィックのあるのは南京から武漢までの間だけだ。南京と武漢の間のヘクスサイドは緑色か紫色になっている。しかし南京と上海の間には青色か白色のヘクスサイドが存在していて、どんな艦船でも航行が可能だ。
9. 他の航行可能河川をみてみると、河口から河川港まで航行可能河川のグラフィッグが続いている。
長江の艦船移動は航行可能河川と青色・白色ヘクスサイドをともに含むので、両者の接続部で機雷原が認識されないというような小さなバグが潜んでいる可能性もある。
カヌーを漕ぐんでもない限り、河川の機雷は接触しやすいはず。
きっと日本人には機雷の極性が判明して、艦船の極性を反転させたんじゃないか。史実では、連合軍がドイツの機雷について突き止めてとてもうまくいったから、たしか1980年代まで極秘にされていて、日本はというと機雷で痛い目にあわされたんだった。私の冗談より、Alfredさんの説明の方がずっといいね。
精緻な分析をありがとう、Alfredさん。調査の必要があるような事態になっているかもしれないなんて考えもしなかった。
ありがとう、Alfledさん。ひとつ質問がある。「 機雷原に含まれる機雷の数には、そのヘクスに存在する機雷原の数ほどの重要性はない」という発言は、一つのヘクスに一つ以上の機雷原が存在し得ることを示唆している。minefield地雷原を設置する方法なんてないはずだから、あなたは複数のminefield機雷原について発言しているのだと思う。もっと説明してもらえないだろうか。防御機雷にしろ攻撃的な機雷原にしろ、このゲームには私の知る限り一つのヘクスに一つの機雷原しか存在しない。一つ以上の機雷原を敷設するにはどうすればいい?別の種類の機雷を敷設する必要がある?機雷原のあるヘクスに再度、機雷を敷設しても既存の機雷原と合わさるだけで、新たな機雷原が出来たりはしない。それに、別の種類の機雷を敷設すれば第二の機雷原ができるわけ?そうでないのなら、接触する機雷はどうやって選ばれるんだろう?それぞれの機雷について別々にサイコロが振られるのかな(一つの艦から発射される口径の異なる艦砲とか、一つの機体から発射される別の種類の機関銃が、それぞれ異なった命中確率と効果を持つように)?もしそうなら、別の種類の機雷を敷設して二つ目の機雷原を設置すれば、それぞれ機雷原の機雷の数が少なくても接触の判定が二回になるから、より有利になるだろう。どう?
鋭い質問だ。このスレで議論されている機雷原は、機雷搭載数20個のアメリカの艦隊型潜水艦5隻ずつが敷設した各100個の機雷からなっている。最初に敷設した100個は、2番目が敷設する前に、数が減少し始めている。ということは、私は二つの機雷原を敷設したことになるのだろうか?
その通り。その10隻の潜水艦は一隻ごと別々に機雷を敷設させた方がよかった。そうすれば、機雷に接触してもらえる確率はずっと高くなっていたことだろうし、接触しなかった機雷はより長持ちして、その後にも接触の機会をもたらしてくれるだろう。
それが正しいのだとすると、戦略的な見地からすると、ゲームに大きな変化がもたらされることになる。
あらたな難問が生まれた。それぞれの機雷原は個々に減少率をもつのか、それともそのヘクスのすべての機雷原をまとめたもののの減少率が適用されるのか?すべての機雷原をまとめたものの減少率が適用されるにしても、複数の機雷原のうちのどの機雷原の機雷が減少することになるのか?それぞれの機雷原別々に機雷が減少して行くのだとしたら、複数の機雷原を設置することの有用性を打ち消してしまうことになりそうだ。
本当?仮に1ターンに1%の減少率だとすると、400個の機雷原だと1ターンに4個。各100個の機雷原が4つあったとしても、合計は4個。大きな機雷原の方のサイの目がよくなくて、8個減ってしまったとしても、別々の4つの機雷原で悪い目に出くわすより頻度は少なくて済むだろう。長い目で見れば減少数は両者で同じになるだろうと思う。
減少率はサイの目によるのか、それとも沿岸ヘクスで機雷原母艦のいない時にはヘクスあたり、または機雷原あたり1%と決まっているのか?触雷の機会が増えるのと引き換えに、機雷原の数が増えると1ターンあたりの減少数が増える仕様になっていたりはしないかな?このゲームの本当に優れているところの一つは、結果を計算で求めるのに必要な数値がすべて判明したりはしていない点だ。解き明かすにはたくさんの実験が必要だ。
wdolsonさん(devチームのひと):このゲームのすべてがサイの目に依存しているわけではないが、ほとんどの出来事にはサイの目が関与していて、そうでないと明示されていなければ乱数の影響もあったと考えておくべきだろう。コードの中身をチェックしてはいないが、機雷の減少にはそこが港か海原なのか、機雷原母艦はいるのかといった要素が加味されながらも乱数が関与している。
その質問に私の経験談で答えてみよう。私の対戦相手はDiamond Harbor(カルカッタの海側のヘクス)を囲み、毎日のように艦砲射撃にやって来た。2ヶ月ほどの間にかなりの数の機雷を潜水艦で複数回に分けて敷設した。しかし機雷は艦砲射撃のTFに対してもまたそのヘクスをしばしば訪れたFasttransport TFに対しても効果を発揮しなかった。ある時、彼は潜水艦をカルカッタに遡行させ、たまたま重巡と駆逐艦の大きなTFがその潜水艦をフォローする指示になっていった。Diamond Harborを通過する遡行時と下降時の2回とも、重巡と駆逐艦のTFは機雷により大きな被害を受け、駆逐艦は8隻が沈没し、多数の重巡がめちゃめちゃになってしまった。あんまりひどかったので、そのターンはやり直しさせてあげたくらいだ。この出来事の背後にある仕組みは分からないが、フォローの指示になにか問題があることだろうことは推測に難くない。
Alfredさん:追加
1. 浅海でも深海でも機雷原を複数、敷設することは可能だ。マニュアルの6.6.1項をみてほしい。また10.1.1.4項の表と221ページの最後の章で複数形が使われていることにも注意してほしい。
訳注:6.6.1 機雷の敷設 機雷原は、機雷敷設TFまたは潜水艦機雷敷設TFに編制された機雷戦の能力があると認定されている艦船により設置される。一つのヘクスに複数の機雷原が存在することが可能で、そのヘクスにTFが侵入すると、そのヘクスの複数の機雷原それぞれが危害を及ぼし得る。発見されると、機雷原がTFに危害を及ぼす可能性は低下する。ある一つの機雷原に含まれる機雷の数が多ければ多いほど、敵の艦船に危害を及ぼす可能性は高くなる(味方の艦船が触雷する可能性もあるが、これは非常にまれだ)。
訳注:221ページ最後 同一のヘクスに複数の機雷原が存在し得る。しかし複数の機雷原もマップ上では1ヘクスに1つだけのアイコンとして表示される。
2. MDL(Detection Levelの最大値)が1より大きくなると機雷原が表示される。アイコンは機雷の存在を示すだけで、その他の情報は一切提供されない。機雷の個数に関しては明かされず、機雷原が複数なのかどうか、また敷設されている機雷の種類に関しても分からない。
3. スレ主さんは2つの別々のTFで別々のターンに機雷を敷設した。つまり2個の機雷原だ。こんどまた別のTFを派遣して機雷を敷設すると、3つ目の機雷原が出来上がることになる。もっとも、新たな機雷が敷設するまでに最初の機雷原が消失していなければだが。
4. 機雷原の大きさは影響を及ぼす。機雷の多い機雷原ほど、触雷の機会が増える。機雷の数が減少するにつれ触雷の機会も減ってゆく。ということは、機雷の数が少なすぎると、ほとんど効果を期待できないのかもしれない。
5. 未発見の機雷原がもっとも危険で、機雷原というものは触雷により発見されることが一般的だ。TFは既知の機雷原を避けて航行しようとする。
6. 触雷判定のためのサイコロは、それぞれの機雷原に対して振られる。2個の機雷原に対して運良く触雷を免れたとしても、3つめの機雷原で触雷してしまうこともある。
7. 機雷の減少率は一定で、各機雷原ごとに適用される。機雷400個からなる機雷原と、100個ずつの機雷を含んだ4つの(同じ時期に敷設された)機雷原とは、同じ数だけ減少してゆく。実際の減少数の数字は丸められているので、両者の毎日の減少数に若干のずれが生じることはある。
8. 上述したように、河川の機雷については2008年のAndrew Brownさんの回答がある。しかしその回答はWitP AEのコードが完成する前のものだった。その後、素のWitPとは違ったコードが書かれて、河川の機雷に奇妙な現象がみられるようになったという可能性もある、また河川用と海用、2つの機雷のコードがいっしょに働くことで問題が生じたのかもしれないし、単にサイの目が悪かっただけという可能性もある。
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