2019年3月24日日曜日

Ostriv  Banishedの進化形

Ostrivのプレイを始めました。このOstrivはウクライナのYevheniyさんが余暇に1人で2014年から開発を始めたゲームで、最近ではお仲間も参加しているとのこと。2年ほど前にどこかのサイトでその存在を知りグラフィックの美しさには感心したのですが、ゆっくりした開発の進み具合が気になり購入には至っていませんでした。しかし、先日のPC gamerに掲載されたプレイレポートがおもしろく書かれていて、背中を押されてしまった感じです。お代は20ドルだったのですがエールを送る意味も込めてチップを1ドルはずみました。


さてどんなゲームなのかというと、進化したBanished。ゆるやかに流れる小川と点在する林に彩られるなだらかな草原を、若い9家族が開拓してゆきます。ご覧の通り、家や施設はグリッドに添う必要がなく、急斜面には建設できないなど地形による制限はありますが、自由な向きに設置できます。また現在のところ畑は長方形ですが、つぎのパッチでより自由な多角形(周囲の柵は直線状)を選択できるようになるそうです

また魅力的なのは道です。プレイヤーが道の建設を指示するのではなく、村人たちが頻繁にあるくところには草が生えなくなり、自然と道ができてきます。村の中心部には入植時からキャンプファイヤ(Camp fire)と井戸(Well)があり、それに加えて露店(Market stall)を設置したので、村人がしょっちゅう行き来します。村人たちの家々の玄関口から村の中心部にかけてははっきりとした踏み分け道ができています。さらに、村を外部とつなぐ街道へも、他の村からきた荷車によって道ができてきました。開拓シムでの道のあるべき姿だと感じます。

この踏み分け道と草の生えているところとで歩く速度や荷車の移動速度が異なるのかどうかはじっと眺めていても判然としません。もしかすると現状では違いが設定されていないのかも知れませんが、草地、踏み分け道、雨でぬかるんだ道、簡易舗装といった地面の状況による速度差を将来のアップデートに期待したいものです。


美しさという点では、この水に映る建物のかげもなかなかのもので、水面の動きにともなってゆらめきます。開拓系シムにここまで必要なのかという気もしないではないですが、開発者さんの作り込みを感じさせます。

残念ながら夜の設定はないようで、あたりが暗くなったりもしません。村人はその日の仕事で疲れると自宅に戻って休養をとりますが、仕事はシフト制が採用されているという設定なのか、同じ職場の労働者でも休養をとる時間帯はばらばらです。また、冬期(12月、1月、2月)には地面が雪で覆われ白くなり、また川は凍ってしまいますが、雪が降る描写はなく、また暖期に雨が降ることも現在のところありません。

言語は英語とУкраїнська(ウクライナ語でしょうか)のみで、もちろん日本語はありません。ウクライナ語がこの作者の母語なのでしょう。仕事上、時に英語の文献を読む機会がありますが、ネイティブの書いた英語よりも、英語を母語としない人の書いたものの方がシンプルで理解しやすい傾向があると感じます。ゲーム内で表示される英文は、英語を母語としない作者によるものですから特に難しい表現はなく、理解するのに不自由することはないと思います。

例えば、ゲーム内のGranary(食品倉庫)のtool tipには、Granary workers collect chosen resources to have them stored all in one place. It’s useful to have a granary close to market.と書かれてあります。この to have them storedという言い回しには非ネイティブの書いた感じというか、なんとなく英語っぽくなさを感じてしまいます(私は中高6年間と大学の教養課程で英語の時間があっただけというへなちょこ英語力のヒトなので、お詳しい方がいましたらご教示下さい)。それでも何を意味した文章なのかは充分に伝わってきますよね。なお、Granaryを穀物倉庫ではなく食品倉庫としたのは、このゲームのGranaryには、小麦だけでなくジャガイモ(Potato)、魚の干物(Dried fish)、ミルク(Milk)など、食べられるものならなんでも収蔵できることになっているので。

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