昭和18年2月28日、桂林で中国軍と対峙している地上部隊に、44機のP-38G Lightningに護衛された英米の爆撃機129機(B-17E Fortress 19, B-24D Liberator 33, B-24D1 Liberator 33, B-25C Mitchell 44)による5波の空襲がありました。device1つが破壊され、70がdisabledにされました。爆撃機は重慶と、おそらく成都から飛来したようです。中国国内で英米の爆撃機による本格的な空襲を受けたことは初めてで被害の大きさもさることながら、本当の問題点は中国にまで英米空軍の爆撃機が進出してきたことです。
ふつう、中国国内ではサプライが不足するので、爆撃機の運用はしにくいことになっています。しかし、こうやって大挙してやってきたということは、サプライの供給に目処が立っているということなのだと思います。これは両軍のこれまでの損失機数の表です。両軍通じて戦闘機の損失機数が多いこと、連合軍に比較して脆弱な日本の水平爆撃機が3機もランクインしていることなどは、当たり前ですが、注目なのは連合軍の2番目にリストされているのが、C-47 Skytrainという輸送機である点です。
昭和18年前半までに継続して配備される連合軍の輸送機はこの11機種。数的にC-47 Skytrainが主力となるわけですが、この9ヶ月に増備された数は256機程度と思われます。これとは別に、増援に登場する飛行隊が装備している機体もあるので総数はもっと多く、合計で何機になるのかは分かりませんが、350機も失っているということは、かなり積極的にインドから中国へとヒマラヤ(hump)越えのサプライ空輸を実施しているに違いありません。今後、さらに利用できる輸送機の数が増えると、ビルマからマレー半島や蘭印を攻略するコースを選択せず、中国から日本本土を窺うことが可能になってしまうのではと心配になってきます。こうなってみると、ビルマ北部からもっと積極的にレドなどインド国内の飛行場を叩くべきだったことや、中国でもっと陸戦をもっとうまく戦っておくべきだったことなどが悔やまれます。どうも私には、積極的に戦火・戦果を拡大するより現状維持に甘んじてしまう退嬰的なところがあるので、最高指揮官としては失格ですね。
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