2014年1月15日水曜日

2回目のトラトラトラ



Air Operationsのフェーズは午前も午後も哨戒機や偵察機の報告から始まります。1942年5月29日のリプレイが午前中のAir Operationsにさしかかった時、B-17がハワイの北側に日本のTFを目撃しました。こういった目撃報告は珍しいことではありませんが、その多くは味方のTFを敵と誤認してのものです。しかし、今日はハワイの北側を航行しているTFはないし嫌な感じだなと思ってリプレイを見ていると、この空戦画面が出現。びっくり仰天。きっと、その頃連合艦隊旗艦ではトラトラトラを受信したことでしょう。

零戦(A6M2 Zero9 77機に護衛された九七艦攻(B5N2 Kate) 126機と九九艦爆(D3A1 Val) 117機による第2回目の真珠湾攻撃でした。この空戦画面には新旧取り混ぜて110機もの米軍戦闘機が表示されていますが、これはすべて訓練任務を指示してあった機体なので迎撃はしてくれませんでした。ハワイで訓練している戦闘機隊はAirスキルが70に達しているパイロットが多いので、迎撃してくれないのは残念ですが、訓練飛行では実弾は積んでないという設定なのかも知れません。実弾なしでもほとんどは安全なところに逃げて、零戦につかまって撃墜されたのはP-36A Mohawk 1機だけでした。

今日の攻撃隊はすべて港湾爆撃を指示されていました。港の施設にRepair Shipyard hits 5、Port hits 3、Port fuel hits 1の命中弾があった他に、CVレキシントンに5、CVサラトガとヨークタウンに4、BBウォースパイトに2、その他CVホーネット、BBニューメキシコ、CAチェスター・シカゴ、CLナッシュビル・ホノルル、DDスミスに1発ずつの命中弾がありました。8隻に火災が発生し、特にCVサラトガは弾薬が誘爆して大きな火災になりました。しかしさすがに米軍のダメコンは優種で、しかも港の消火施設を利用できたであろうこともあり、すべて鎮火しました。各艦のダメージはご覧の通りです。弾薬誘爆のあったCVサラトガより、5発命中のCVレキシントンの方が被害が大きく、搭載していたSBD-3 Dauntless 36機すべてとTBD-1 Devastator 15機すべてがOps lossになってしまいました。戦艦2隻とCLホノルルは当たりどころが良かったようで、ほとんど被害がありませんでした。日本側の被害も九七艦攻・九九艦爆ともに4機ずつの損失とごくわずかでした。

リプレイ終了後のマップを見ると、とんだことになっていました。パールハーバーにdockしていたCVエンタープライズが単艦で出港し、日本の機動部隊の方に向けて1ヘクス移動していたのです。Air Combat TFはお互いの存在に反応して接近するようにコードされているといわれていますが、まさか単艦のTFでも出港してしまうとは知りませんでした。ニューギニアのTerapoに上陸作戦を実施するにあたり、日本の機動部隊の出撃の可能性もありました。もし機動部隊がニューギニア近海に南下して来るならば、それを利用して、お留守になった西太平洋北部、ウエーク島を攻略しようと考えていました。パールハーバーには歩兵連隊、戦車大隊、戦闘工兵などを載せた最高速度18ノット以上の優秀なAP(兵員輸送艦)・AK(貨物輸送艦)からなる上陸船団が待機していたのです。この上陸船団を支援するAir Combat TFも仕立てたのですが、港のdockできる容量に限りがあるので、CVエンタープライズだけにしてあったのです。上陸船団の方が速度が遅いので、Air Combat TFは後から追いかけさせれば追いつけるので。Terapoに上陸後も機動部隊の姿は見えず、そのままウエーク攻略はお流れにするか、それともニューギニア接近が遅くなっているだけかもしれないから一足先にウエーク上陸船団を出港させるか迷ってもいましたが、出港させずにおいて正解でした。ウエーク島に向け北に航海を始めていれば、機動部隊と鉢合わせして全滅となっていたでしょうから。

さて、損傷の修理にどのくらいの日数がかかるか、ドックに入っての修理に要する日数をみてみると、最長のCVレキシントンで77日、その次のCVサラトガで42日。真珠湾にはこの全艦を収容できるほどのドックがありませんが、ごらんのようにpierside repairでも対処できるmajor以外のダメージが多いので、CVレキシントンとサラトガを除けば1ヶ月以内に戦列に復帰できそうです。

昨日のエントリーでは、戦いのイニシアティブが連合軍に移りつつあるのではなどと能天気なことを書きましたが、日本側はこんな秘策を用意していたわけですね。本当に驚きました。でも驚いたのは確かでも、この結果にがっくりきたかというと、全然そんな風には感じませんでした。これが空母戦の結果だったらかなりのショックだったでしょうが、港で爆撃されてこの程度の被害で、修理にかかる日数もこの程度ですから、わざわざ燃料を大量に消費してくれてありがとうと感じてしまいます。以下、ブドウの酸っぱさに関して感じたことをもう少し書きます。

1942年にアメリカの空母が機動部隊との決戦に負けることの多い原因の一つは搭載している雷撃機の性能の低さです。開戦時の主力雷撃機であるTBD-1 Devastatorは距離4ヘクスまでしか雷撃できず、7ヘクスまで雷装可能な九七艦攻にアウトレンジされてしまうことが多いのです。増槽つきで9ヘクス(空母戦では8ヘクスの仕様)まで雷装で出撃できるTBF-1 Avengerがようやく1942年5月から生産開始になりましたが、生産機数の関係で全空母の雷撃機隊に行き渡るのは7月になります。また、1942年6月と7月には米軍空母のアップグレードがあります。1942年中の機動部隊との決戦は可能な限り避ける方針ですが、特に雷撃機の機種更新と6月7月のアップグレードを済ませるまでは絶対に空母戦をしないつもりでした。ですから、今回の被害で空母を使うことができなくなってもあまり痛痒を感じないということなのです。CVレキシントンの修理の完了を待っても、絶対に空母戦を避ける期限が1ヶ月程度伸びるだけですし。

また今回の攻撃を見て感じるのは、機動部隊の攻撃力が魚雷に依存していることです。開戦時の真珠湾攻撃には港にdisbandされている艦船にも魚雷を使って攻撃できる特別なルールがありますが、今回は爆撃だけでした。天山艦攻が配備されるまでは250kg爆弾を使うことになるので、パンチ力不足は否めません。少なくとも急降下爆撃機に関しては1000ポンド爆弾を搭載できるドーントレスの方が上です。

日本側からみると、どんなものなんでしょう。日本側には米軍の被害の詳細は不明ですが、沈没艦が無かったことは分かっていると思います。大量の重油を消費して折角ここまで来たのに、一隻も撃沈できないようでは、成功した作戦とはいえないと感じているんじゃないかと想像します。明日もう一度、攻撃を繰り返す度胸があるかどうかが問われるところです。また、アメリカと同様に日本側も6月と7月は空母のアップグレードの月です。空母のアップグレード終了後、アメリカの空母の修理が完了していないことを見越して、それを利用する戦略を打ち出すことができれば、一隻も撃沈できなかった第2回真珠湾攻撃も成功と呼べるものになるんだろうと思います。

さて、アンダマン海ではオランダのSS O23が日本の輸送船団に遭遇しました。護衛の艦艇に発見され攻撃することはかないませんでしたが、PB1隻の他に貨物船5隻が航行しているのを確認することができました。どちらに向けての航海かは不明ですが、おそらくラングーンにサプライを輸送しているのだろうと思います。5月15日に雨季に入ってから連合軍のサプライの状況はかなり悪化してきていますが、日本側も同様の悩みを抱えているのだろうと思います。

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