2014年12月4日木曜日

日本の駆逐艦のアップグレード



日本の駆逐艦のアップグレードの得失についての Question about Jap destroyer upgradesというスレがありました。連合軍の駆逐艦のアップグレードや、AA値の考え方などについても触れられていて勉強になったので紹介します。

このスレの最後の方の質問は重要なことなので私も知りたいところですが、残念ながらレスがついていません。記憶によると、急降下爆撃機は投弾の前後で対空射撃を受けるのはその通りだと思います。でも、雷撃機はどうなのかや、また投弾の前後の2回発砲できるのが大口径砲だけなのかについては確言できません。私もどこかで読んだような気がするんですけど...

また、途中で問題にされているAA値ですが、日本の駆逐艦の1941年開戦時、つまりまだどの級もアップグレード未実施の状態でのAA値は朝潮級 189、陽炎級 189、夕雲級 243となっています。それに対して秋月級(就役時)は152。スレ中でも説明されているように、このAA値の算出法を開示・解説したスレを読んだ記憶はありませんが、対空火器の数が大きな影響を持っているようです。秋月級は例の長10センチ砲 8門と25mm機銃 4挺なのに対し、夕雲級は12.7cm両用砲 6門と25mm機銃 10挺と夕雲級の方が数が多いのでAA値が高くなっているのだと想像します。


日本の駆逐艦の中にはアップグレードの過程で対空砲と対潜武装が増えるかわりに主砲の数が減るものがある。それについて質問したい。 
  1. 12.7cm砲2門の減少は戦闘に影響するだろうか?それとも主砲は過大に評価されているだけで、実は魚雷の方がものをいうものなのか?駆逐艦対駆逐艦の戦闘では主砲も役に立ちそうだが、フレッチャー級との対戦でもそういえるのか? 
  2. ある駆逐艦を水上戦闘用に使おうと考え、アップグレードせず主砲を温存して、対空砲と対潜武装が少ないままにしておく意味があるか?3.アップグレードに伴い用途を変更するものなのか?例えば空母などの護衛任務にあてるだけにして、水上戦闘TFには別の級の駆逐艦を使うようにするのか?4.主砲は大した問題でなく、駆逐艦なんてものは護衛のため、かつ魚雷のプラットフォームと考えてアップグレード後も水上戦闘TFで使い続けるものなのか? 
開戦後の一年間、日本側プレイヤーにとって旧式巡洋艦、四本煙突駆逐艦などを相手にする水上戦闘は楽しいものだ。でも、その後は水上戦闘が苦痛になってゆく。駆逐艦への魚雷の命中確率は小さく、ふつう駆逐艦と駆逐艦は砲で戦う。砲が何門あっても、フレッチャー級の優位は動かない... 総合的に考えると、フレッチャー級は日本の重巡でさえしとめることが出来るほどだ... 後になればなるほど水上戦闘の重要性は薄れて行くので、対空砲と対潜武装を改良するアップグレードは実施する価値があると思う。 
主砲の数が減るのは大きい駆逐艦ではなく、小さめの駆逐艦にみられやすい現象だと思う。小さい駆逐艦には主砲のほかに爆雷や対空火器を載せるスペースがないというわけだ。たしか、新型の大きな駆逐艦は対空砲と対潜武装のアップグレードの際に砲の数が維持されるんじゃなかったかな。とはいっても、減らされる砲がどこに位置しているのかはみておこう。中央に位置する砲(Cと表示される)は、後部の砲(Rと表示される)よりも発砲する頻度が低く、後部の砲は前方に向いた砲(Fと表示される)よりも発砲する頻度が低い。CやRと表示された砲が減らされるのであれば、上記の点を考慮しよう。また、それらの駆逐艦にどんな働きを期待しているのかについても、考えてみよう。対空任務につかせるつもりなら、アップグレードした方がいい。 
単にスペースだけの問題ではなく、重量の問題なんだ。水線上に新たな装備を設置すると、船はそれだけ不安定になる。ファラガット級駆逐艦は、大戦中に増設された新たな装備に比較して小さすぎた。2隻が台風で失われたが、その主な原因はトップヘビーになっていたことだった。
フレッチャー級の多くは、40mm砲を搭載するために5インチ砲のうちの一つを撤去された。大戦終盤になると、対空火器の増強のためにほとんどのフレッチャー級が魚雷発射管を一つ、または二つとも撤去された。つまり、日本の駆逐艦だけの問題ではないわけだ。フレッチャー級は当時のほとんどの駆逐艦よりも大きかったから、トップヘビーの問題を生じさせずにより多くの装備を設置することが出来た。もっと大きな艦ならさらに水線下の船体が大きいので、装備を撤去せずに多数の対空火器を増備することが出来た。その種の大きな艦の中でも、飛行甲板の両サイドに重量物を増設された空母には心配がもたれていた。安定性を改善するため、大戦後それほど時期を経ずして、引退とならなかった空母からは対空火器が撤去され始めた。ヨークタウン級は、重量の関係でアイランド周囲に連装5インチ砲を装備しなかった唯一の正規空母だった。片側のトップヘビーが問題にされたんだ。 
ポーター級のアップグレードにも注意しておきたい。この級の駆逐艦は38口径5インチ砲を前部に2つ、後部に2つの合計4つを装備して大戦に突入したが、3番目の砲は撤去され40mm対空砲が設置された。この種のアップグレードは、艦船設計者が大戦前に予見できなかった戦訓を反映したものだ。 
航空機の攻撃を妨害するのに、両用砲が重宝された。8~12.7cm両用砲を25mm機関銃に置き換える大戦後半のアップグレードについて、もしやダウングレードなのではないかとスレを立ててみたことがある

対潜武装のアップグレードが特に重要だと思う。12.7mm機銃がなくなることには不満だし、火力が弱くなることも避けられないが、どうせ日本側が水上戦闘を避けるべき時期になってからのことだからやむを得ないだろう。砲塔を撤去する際、同時に水上レーダーが設置されることが多いことは指摘しておきたい。敵を早期に発見することが出来るという点で、理論的にはレーダーは水上戦闘に役立つはずだ。
日本の駆逐艦のアップグレードに関して2点ほど述べておきたい。

  1. 峰風級や神風級など、多くの旧式駆逐艦が1942年2月からアップグレードできるようになる。しかしこのアップグレードでは対空火器が増えるかわりに、魚雷発射管すべてと4.7インチ両用砲2つが撤去される。私はこれらの駆逐艦を、まともな爆雷が設置される1944年4月のアップグレードまでそのままにしておく。
  2. 優秀な日本の駆逐艦の後期(ほとんどが最終となる)のアップグレードでは、だいたいのところ魚雷の再装填ができなくなる。そういった駆逐艦にとっては魚雷が最も優秀な武器なので、私はアップグレードさせないようにしている。

良スレだし、皆さんの意見に賛成だ。私は、非両用砲を装備した駆逐艦の1941~42年頃のAA(対空)値の評価が高すぎると感じている。WitP AEに向けて詳細な調査が行われたことを考えると、史実ではこういった駆逐艦が、TFの防空への寄与はおくとしても、航空機の攻撃に対して如何にか弱い存在だったかをDevチームはご存知のはずだ。でも誤解しないでほしいが、私はこれをゲームプレイをより豊かに、特に日本側プレイヤーのゲームプレイを豊かにしてくれる懸命な判断だったと思う。だれかその辺の事情についてご存知な方はいないだろうか。連装の5インチ非両用砲を装備した嚮導駆逐艦であるアメリカのポーター級がその一例で、この級の駆逐艦は大きなAA値を持った状態で1941年12月を迎える。もちろん、そのAA値に期待して1942年のうちは空母TFの護衛につかうことにしている。 
あなたはAA値の意味するものを誤解している。AA値の意味するものは、ASW値よりは多少は参考になるが。 
AA値を重要なものとしてみるよりも、各艦がどんな武器を装備していて最大射程・最大射高はどのくらいかをみる方がずっとましだと言うこと?AA値は抽象的なもので、必ずしもその艦の対空火器がどのくらい効果的については語ってくれないとでも?例えば、他のスレで日本の25mm機銃についてふれられていて、AA値は優秀だが有効だとはいえないということだった。これは、他の人たちの主張や、上のレスでリンクされている議論とも整合性があるようだし、本当に正しいのかどうか知りたい。 
正しいよ。 フォーラムに書き込む人の多くは、このゲームのプログラムがどんな風に記述されているのか、どんな風にプレイされるべきか、自分流の考えを持っている。そして、このゲームのいろいろな要素を自分流の考えにもとづいて、表面的に解釈しようとする。そういった人たちはプレイ経験を積んでも、又聞きで信頼性のない説明にもとづいた自分流の考えにとらわれたままだ。 適切に分析するためには、ゲームの細部にまで注意を払うことが必要なのであって、こうあるべきだという考えにとらわれるべきではない。また適切な分析には、関連するこのゲームの脈絡を理解すべきで、自分流の脈絡の理解をもちだすのは見当違いだ。具体的な話をすると、対空火器としてボフォース40mm機関砲しか装備していない艦はたとえその40mm機関砲が200基あったとしても高度1万3000フィートから攻撃してくる航空機に対する防空能力はゼロだ。しかし5インチ両用砲を1門だけでも装備している艦はその攻撃に対しての防空能力がある。それでもAA値は前者の方がはるかに上だ。逆に敵が雷撃機だけで攻撃したとすると、ボフォース40mm機関砲の方がずっと優れた対空火器になる。
AA値は対空火器の総合計だと思っている。しかし、対空火器の多くは有効射程が短く個艦防空にしか役立たず、それでも近距離での性能が優秀なら高いAA値を示す。私たちが最も興味を持つのは、その対空火器が敵の経空脅威から空母を守ってくれるのかどうかという点だ。AA値をみただけでは、その艦が艦隊防空に役立つかどうかは分からない。 
興味深いスレだ。JFB(fan boy、日本側でプレイするのが好きな人)は日本の駆逐艦のアップグレードに関してもっと研究しなきゃ... 魚雷発射管の撤去や、魚雷の再装填が不可能になるアップデートについての指摘を読んで、目から鱗が落ちた! 
日本側には疑問なアップグレードがいくつかある。思い当たる最大のものは空母に対空ロケットが装備されるアップグレードだ。もちろん、そのアップグレードが可能になる時期まで空母を保持していなければならないけど。 
たしか、Devの人はこのゲームの対空ロケットは全く役に立たないと言っていた。つまりアップグレードの主目的とはならない。 
初耳だ。なぜ役に立たないの?性能値はそんなに悪くないのに。 
それを扱っているスレは、12cm AA Rocket with 0 effectだ。12番目のJWEさんのレスをみるといい。
そのスレのJWEさんのレスの数個下のTerminusさんのレスをみると、役に立たないと言うのも、好意的なくらいの評価だ。有効だとはいい難い25mm機銃に比較してもさらに役に立たないんだから... 
たしかに、威力もそれほどではないし、最大射高が1800フィートって... でも誰かこのゲームでこの対空ロケットが作動したのを経験した人はいる?攻撃しようとする急降下爆撃機から守ってはくれないかもしれないけど、高度1000フィートで投弾した後の急降下爆撃機に命中することはあるかもしれない?高度200フィートの雷撃機ならどうだろう? 
探してたところ、投射量で25mm機銃の効果をはかると印象的といえるほどではないそうだ。このリンク によると25mm機銃も機構的には速射が可能だが、持続可能な発射レートではボフォースに劣る(25mm機銃は箱形弾倉の交換時に発砲を中止しなければならない)。 
現実には25mm機銃はちっとも役に立たなかった。米軍機が25mm機銃に撃墜されたという記録はなかったと思う。日本軍があの機銃をたくさん使ったのは、ほかに選択肢がなかったからだ。アメリカ軍の20mm、40mm、5インチは、あの当時で最高の組み合わせだった。特に5インチ砲で近接信管が利用できるようになってからはそうだ。40mmは近接信管を利用できなかったから、1945年の後半になると3インチ砲に置き換えられ始めた。新しい3インチ砲を装備した艦はたしか戦争には間に合わなかったと記憶している。他方、日本の対空防御の歴史は失敗の連続だ。個々の対空火器がそれほど有効でなかったことに加え、大戦半ばから連合軍艦船に備わった高射指揮装置を欠いていた。連合軍は最新の距離測定装置によるデータを対空火器に与えることが出来たが、日本側では大戦を通じて棒を持った人間が同じ役割を果たさざるを得なかった。 
この場で考慮すべきなのは史実と言うよりもこのゲームでの対空火器の扱われ方だと思う。大口径の対空火器(12cm以上?)は2回発砲のチャンスがあり、そのうちの1回は飛行機が投弾する前?大口径の対空火器はTFの他の艦船の防空にも寄与できる?小口径の火器(40mmより小さいもの?)には1回しか発砲のチャンスはなく、また個艦防空に寄与するだけ? これらの事項にそれぞれクエスチョンマークを付したのは、以前読んだような気がするけど、私の記憶力は昔ほどしっかりしていないという事情があるから。以前読んだスレを探したけどみつからなかったんだ。プレイヤーの数だけプレイスタイルも異なるから、私がこんな風にしていることを、みんなはあんな風にしているのかもしれない。アップグレードするしないはこのゲームのメカニズムを理解したうえで決断したい。ところでこの面でゲームがどう機能しているのかは明らかになっているのだろうか?そこを突き止めたいけど、だれか助けてくれない?
そういったことがあるのかどうかは、その武器の射程と関連するだろう。艦船は数千ヤードの間隔で航海している。ある武器の射程距離が少なくともそのくらいはなければ、攻撃かにある僚艦を援護するような行動はほとんどとれないだろう。口径の大きめ(例えば12cm)の両用砲はその程度の射程距離をもつが、より小口径の火器、例えば0.5インチの対空機銃はそうではない。 
それこそ、私の知りたかったことだが、以前読んだスレをみつけることが出来ない。確かに読んだはずだけど、印刷しておくんだった。ふだんは、重要だと感じたことを印刷しておくようにしているのに。




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