2011年6月30日木曜日

ビルマ防衛困難問題 その4

以前のエントリーでビルマの防衛の難しさについて3回にわたって触れたことがあります。私自身の前回のPBEMの反省として、ビルマの防衛のために1942年早い時期にインド東部に侵攻すべきだったかもというのがあります。新たなPBEMでビルマ・インド国境をどう処理するかの参考に、最近フォーラムにあったOptimum Jap garrison level for Burmaというスレを紹介してみます。

ビルマから連合軍を追い出すのが簡単なことはみんなが知っているけど、インド軍部隊をビルマ戦戦線に投入すれば1942年半ば以降には連合軍も強力になり得る。ビルマ南部まで席巻しようとする連合軍を止めるのに、日本側としてはどのくらいの部隊を用意したらいいの?3個師団相当の兵力?もっと多く、それとももっと少なくてもいい?


状況が示されていないその種の質問に答えることが可能だとは思えない。 ビルマの防衛計画は、両軍の全般的な状況と戦略によるとしかいえない。私見では、連合軍の攻勢に対して遅滞防御するのにも、4個師団相当の兵力は最低限必要だと思う。連合軍側がこの戦域に真剣に取り組んで来た場合のために、戦略予備としてもう4-6個師団用意しておいた方がいい。


その意見に賛成。そのつもりになれば、連合軍は多数の兵力をこの戦域に維持できる。防衛に必要な兵力は、時期と、あなたが何を目的にしているかによる。


第18イギリス師団、第6オーストラリア師団、第7オーストラリア師

団の位置によって違ってくる。連合軍プレーヤーが1942年中に前線の基地を建設拡張することで立派なサプライ輸送網を実現するとは考えにくい。真の脅威は海路によって補給できるアラカン山脈(訳注:の南側)に沿うものなので、軽艦艇による強力な艦隊と海軍航空部隊があれば防衛に役立つだろう。地形を考えるとアラカン戦線にはだいたい2個師団あれば充分だろうし、アキャブにAA部隊と一個連隊を配置して一個師団を予備にするのでも大丈夫だろうと思う。アッサム方面には2個師団を北部ビルマ全域に分散配備し、少なくとも一個連隊は北側の中国軍の動きを監視しておく。ラングーンに戦車連隊を増強した一個師団と空挺部隊を配置して、連合軍がアメリカ海兵隊の空挺部隊を投入した時の火消し役にするといい。また、多数のシービーがインドに船で運ばれて来ているのに気づくようなら、前線の基地の建設拡張が済んでサプライ輸送網がしっかりする1943年9月以降が真の危機の時期だ。


AARをいくつか読んでみると、少なくとも4個師団が必要なようだ。私のAARでは、SIgintとcombat reportから推定して北ビルマ戦線に少なくとも9個師団の日本軍部隊がいて、戦車連隊とタイ王国軍部隊が支援している。私のPBEMはパッチ2の前に始めたものなので、サプライの輸送に前線基地の建設拡張を必要としない。陸路のサプライ輸送で数千AVに達する部隊を維持できるので、1942年末に日本側はパッチ2以降から始めたゲームよりも多くの部隊を防衛にあてなければならない。


私のPBEMでは6個師団と2個連隊を配置していたが、それでも充分ではなかった。


他の戦線の戦略的な状況にもよると思う。中国を席巻してしまっていれば、ビルマを占領する重要性はそれほどではなく、ビルマを明け渡してしまってもいいだろう。ラングーンの重要度も低下し、連合軍に占領してもらってもいいくらいだ。ビルマ戦線の意味は、連合軍の反転攻勢を遅らせることだけになる。ビルマには戦略的な意味を持つ地点が一つだけ存在していて、それはMagweだ。Magweの油田施設が爆撃で破壊されてしまえば(ふつうはかなり早い時期にそうなる)、両軍にとってビルマには価値あるものは何もない。側面を迂回されてしまえば、ビルマでどれほど地歩を占めていようと意味がなくなる。


ビルマは制御不能だと私は思う。日本側は簡単に全域を

占領できるし、逆に連合軍が占領することも容易だ。この状況を緩和する試みとして、モンスーンの時期の戦闘の大部分を凍結するハウスルールを私は提案した。Reluctant Admiral modを適用したグランドキャンペーンでこのハウスルールは今のところ有効に働いてくれていて、両軍にとって公平なものとなっている。私はミートキーナにたどり着くこともできていないし、相手の方も天候を見ながら反撃の機をうかがっている。私はこの戦線に8個師団と戦車5個連隊と2個旅団を配備している。いまのところ持ちこたえてはいるが...


たしかに連合軍がビルマに戻ることは史実より容易だが、有能な日本側プレーヤーがオーストラリア北部やヌーメアやスバやアリューシャンや中部太平洋の島々を奪取することも容易だ。連合軍プレーヤーとしては、用意ができれば躊躇なくビルマを攻撃し、日本側を持つ相手がビルマにもう数個師団派遣しなければならないとして良心の呵責は感じない。いずれにせよ、ビルマが制御不能だとは思わない。でも、プレーヤーのスキルが各人異なることは分かる。


ビルマの件は、連合軍側が緒戦をどう戦うかにかかっている。ビルマ軍団を無傷でビルマ国境・東部インドに退却させ再建すれば約1000AVにまで成長する。マラヤから第3インド軍団を救出することも難しくはないが、これができれば1800AVになる。そして第1オーストラリア軍団をインドに投入すればさらに1300AVが手に入る。インドやアメリカから増援を送らなくても、これらの合計だけで4000AV以上になる。私はインド戦車旅団2個を購入することにしているから、1942年後半には簡単に5000AV以上を用意できる。日本側も1942年1月から満州のexp 90の旅団を購入し始めることができるので、連合軍側のこの状況に問題があるとは感じない。PPで購入した部隊をオーストラリア、ニュージーランド、ニューカレドニアに送ったり、史実とはかけ離れた数の兵力を中部太平洋の防衛に動員したりするかわりに、ビルマの増援に送るという真っ当なプレーを日本側に余儀なくさせるのはいいことだと思う。


日本にとってビルマは悪夢だ。入れ込み方が少なすぎると泥沼になるし、多すぎるとどこか他の戦線が手薄になるし。適切な対処の程度は、連合軍がビルマにどのくらいの兵力を投入し今日までどう戦って来たかに依存する。前方で防御しようとするなら4個師団以上が必要になるだろう。開戦初日からビルマよりの撤退を始めた連合軍プレーヤーなら、強力な爆撃機部隊が加えて、やる気満々だろう。連合軍のビルマ南部への侵攻ルートは三つある。三つとも充分に防衛するには多数の兵力が必要になる。三つのうちの一つか二つだけが使われると想定しているようだと、とんでもないことになる。荒れた地形を通過するのにかかる時間を我慢しさえすれば迂回は容易で、そうなったら止めることは不可能だ。私のゲームは現在1942年11月だが、Shweboに連合軍の35部隊がいてマンダレーの直接攻撃か、またはマンダレーを迂回して南東に向かいラシオへの鉄道の切断を狙っている。この他にも、インドからジャングルを抜けて侵攻したり、上陸作戦をしかけたりを準備しているかもしれない二つの侵攻ルートがある。それに加えてPaoshanからの中国軍の脅威にも備えておかなければならない。


このスレはスレ主さんのビルマにおける兵力量

に関するものだ。何個師団いるのかと、どこに配置しているのかを教えて欲しい。特に知りたいのはTongouより南の状況で、そのへんの兵力については情報を得にくい。


ビルマ防衛が史実と違って展開を見せるのは、兵站が容易だからだ。連合軍の総力を挙げた攻撃からの防御に、ジャングルをあてにすることはできない。ただ、兵站の容易なのはゲーム全体でいえること。緒戦期のベンガル攻撃とカルカッタ占領によってこの方面への連合軍の反抗を遅らせることを日本側はよく考えてみるべきだ。ベンガル地方は防御しやすいチョークポイントではないけれども、ビルマだってそうだ。ベンガルはビルマと違ってかなりの量のサプライを産出する。ベンガルで戦い始めれば、犠牲にすることのできる土地は大きくなるし、インドで連合軍部隊を撃滅したり、ビルマ軍団を包囲したりする可能性もある。もちろん、連合軍側もインドのrestrictedの部隊をつかって日本軍を攻撃することが可能にはなってしまう。緒戦で大勝することでもなければ、1942年秋に戦いながら撤退して行くことが必要だろうが(その間、なるべく多くのインドのサプライ生産を破壊する)。


ビルマで兵站を維持することは難しく、大軍を維持するにはきちんとした輸送網が必要になると思う。


サプライ輸送量に制限が設けられたパッチ2より前に始まったゲームではサプライ輸送網の整備は不要だ。パッチ2後に開始されたゲームではジャングルを越えてサプライを輸送するのに苦労する。


たしかに、マンダレーが陥落しないままで大軍を給養するのは1942年の連合軍にとっては悪夢だ。輸送機全部と爆撃機も投入して空輸しても、補給の状態はオレンジ色の字にしておくのがやっと。1943年初頭、国境の基地の拡張が済んでようやく補給状態は安定して来たが、決して容易だとはいえない。


私は日本側を持って、AAのような重要な改善のあったベータパッチ1108m6をあててプレイしている。このパッチをあてて数字の5キーを押すと、ヘックスごとのサプライの状況が表示される。ヘックスを選択して5キーを押すと数字が表示されて、サプライの輸送される経路とそのヘクスからどの程度遠くまで輸送されることができるかが分かる。道路なしでジャングルや荒れ地のような険しい地形を越えて輸送されるサプライの量は、大軍を維持したり、長期にわたって活動させたりすることのできるものではない。バージョンの違いが影響していることが分かり、連合軍の猛攻を防ぐための増援に兵力をかき集める必要があるというよりも、私のゲームでは現在ビルマ戦線にいる兵力で大丈夫そうだ。


私の経験では、連合軍プレーヤーはビルマにサプライを充分に輸送するために前線の基地を拡張しなければならない。

この件に関しては、restrictedの部隊が国境を越えるにははPPを支払うという、普及してはいるが全員が採用しているとまではいえないかもしれないハウスルールを適用しているかどうかも大きく影響すると思う。


ビルマの守備隊?その前に、まずはビルマを攻略しなければならない。うちのゲームは1942年2月だが、ラングーンまでに40以上の部隊がいる。


サプライ輸送経路は、今使っているベータパッチ1108K9には存在している。ベータパッチの改善点はかなり広汎なので、Tech Supportフォーラムをチェックする価値があると思う。相手の人と同意の上でベータパッチをあてたが、ゲーム内時間で6ヶ月のあいだ問題は起きていない。


restrictedの部隊が国境を越えるにはPPを支払うというハウスルールは必ずしも悪くはないが、グランドキャンペーンをやり込んでみると、連合軍にはインドの部隊を自由にするほどのPPがたまらないことが分かった。アメリカ合衆国に大量にやってくるrestrictedの陸上・航空部隊はいうにおよばず、オーストラリアやカナダやニュージーランドなどのrestrictedの部隊を動員せずにおくのでもない限りは。このハウスルールはシナリオ1には有効だが、シナリオ2をプレイするにはそうではないと思う。


パッチ2以降に開始したゲームでは、インドからビルマへのサプライ輸送がより困難になったため、連合軍の攻勢に対処する兵力が多少は少なくて済むようです。ただ、前回のPBEMでは5個歩兵師団、2個歩兵聯隊、4個戦車聯隊、5個速射砲大隊を配備していても安心できる感じがしませんでした。戦略予備も含めて総計8個師団くらいは必要そうですね。


ビルマ防衛困難問題

ビルマ防衛困難問題 その2

ビルマ防衛困難問題 その3


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