2013年6月3日月曜日

大戦後半の対潜戦


1943年1月にアメリカ潜水艦の魚雷の不発の確率が減少してから、潜水艦に沈められる艦船数が増えました。1943年9月になるとアメリカ魚雷の機能不全は解決して、さらに不発の確率が減るので、いまから戦々恐々です。大戦後半の対潜戦はどんな風に推移するのかを知るために、Subs Balanceというスレを読んでみました。すると、アメリカの潜水艦による日本の艦船の被害はこのゲームでも少なくはないものの日本の対潜能力が史実よりずっと優遇されている。また、潜水艦が活躍しにくいのはこのゲームの仕様というのが一般的な見方のようです。対潜戦闘に関するtipsは得られないスレでしたが、史実の対潜戦と比較して感想や、他の潜水艦ゲームの感想などもあったので、以下、紹介してみます。


新たなスレで取りあげるには古くさい、でも重要な問題でもある。私は今DaBabes modをプレイしていて、艦艇のASW能力が改善されている点には満足している。ASW能力の改善は必要だったし、うまく実装されてもいる。しかしそれでも潜水艦との戦闘はやはりおかしいと感じてしまう。そう感じる理由は、航空機による潜水艦の発見が容易なこと、特に夜間でも容易に発見できてしまうからなんだと思う。発見されてしまうと、潜水艦は効果的に活動することができない。また、賢いプレイヤーは時間をかけて飛行隊を訓練し、すべての海上通商路を哨戒機で覆ってしまう。その結果、通商破壊活動は、狩られる商船にとってよりも攻撃する潜水艦にとって危険なものになってしまう。私がいま対戦中のGreyjoyさんも賢いプレイヤーだからコンボイシステムを採用しているし、哨戒機のせいで通商破壊を試みても時間の無駄。潜水艦は、相手に潜水艦対策を怠らせないためだけに出撃させている。昼間発見された潜水艦が夜になっても発見された状態のままでいるけど、これが問題で、夜のフェーズが始まる時に潜水艦のdetection levelが0にリセットされるべきだと思う。他のプレイヤーがどう感じているかは分からないけど、連合軍側を持って賢い相手と対戦していると、潜水艦が決定的な戦力だとはとても思えない。水上艦隊の支援には充分に役立つし、対戦相手に対策を余儀なくさせるという点は確かだが、それ以上ではない。開戦後数ヶ月もすると、通商破壊活動は時間の無駄になってしまう。そうは思わない?


対潜戦はいまのままがいいと思う。連合軍の潜水艦戦力に立ち向かうための日本側プレイヤーの努力について、あなたがどのくらい知っているのか分からない。でも史実の日本はコンボイシステムを採用することも、コンボイを護衛することも、対潜哨戒も、爆雷も、ソナーの開発・生産・採用も、対水上レーダーの開発・配備もなってなかった。大戦後期の日本海軍の暗号はかなり解読されていて、連合軍側は潜水艦を通商路上に配置することができた。抜け目ない日本側プレイヤーはこういった史実を知っていて、改善策をいろいろと探っている。結局のところ、対潜戦にこういったおかしな印象をもたらす理由は、ゲームエンジン自体に問題があるのか、それともプレイヤーの工夫がもたらしたものなのかという、昔からある議論に辿り着いてしまう。私は、プレイヤーの行動に起因する部分が大きいと感じている。連合軍の潜水艦作戦が時間の無駄だと感じている人は、1945年に台湾近海であげた戦果についてCrsuttonさんがDog day afternoon....というスレをたてて発言しているので、目を通してみた方がいい。日本の機動部隊がアメリカのSilent Serviceにずたずたにされる災難続きの一日だった。Q-ballさん、もう少し辛抱強く待った方がいいよ。 


そのスレで私の戦果を報告させてもらったように、たしかに驚くべき日だったが、実はその次の日にも似たような戦果を挙げることができんだ。でもこうなったのは、日本の対潜哨戒機と海防艦の活躍する海域では潜水艦を自由に作戦させることを断念せざるを得なくなっていたから。潜水艦はまとめて、空母のエアカバー下で水上艦隊の攻勢作戦に協力させるしかなかったんだ。その結果、戦闘で傷つき、優秀な護衛艦艇の不足している日本のTFにとっては散々なことになったが、想定内の戦果だったと思う。私は海防艦相手に、それまでの一年間でだいたい100隻もの潜水艦を失っていた。私のプレイしているのは古いシナリオで、新しいシナリオやmodではもう少しましになっていることは知っている。またDaBabes modを採用すれば連合軍潜水艦に満足できるようにはなるだろうが、それでも上手な日本側プレイヤーが相手だと、連合軍潜水艦が日本の商船隊にとって重大な脅威になるとは思えない。 太平洋戦争をうまく再現したシミュレーションゲームでの連合軍潜水艦は、ゲームを台無しにするほど強くても困るが、少なくとも日本側プレイヤーがの対処に苦労する程度の脅威にはなっていないとだめだと思う。そうなってないとしたら、なにかが足りないんだ。1945年までプレイすれば、それまでに何隻失っていようと、連合軍側はとてもたくさんの潜水艦を運用できてるし、艦船を撃沈することができるようになる。潜水艦のアップグレード、特にレーダーのアップグレードを忘れないように。レーダーの有無でかなり違う。


DaBabes modが対戦能力を飛躍的に向上させたとは思わない。このmodは対戦能力を調整・正常化して史実を反映するようにしただけだ。私はDaBabes modで1943年5月までプレイしてみたけど、素のAEのシナリオ1を1944年第一四半期までプレイした時と比較して、対戦艦艇による潜水艦の撃沈数が増えたとは感じない。潜水艦を夜間に発見するためには、レーダーを装備した航空機に夜間の哨戒飛行を指示してはどうだろう。連合軍にとって潜水艦は決定的な戦力ではないと私は思う。でもそうなっている最大の理由は、アメリカの潜水艦に対する史実の日本の過ちを教訓として、日本側プレイヤーが行動していることだ。潜水艦のこのゲームでの扱われ方のせいで潜水艦が活躍しにくくなっていることもなくはないが、それでも日本側プレイヤーのプレイの仕方の方が大きな影響をもっている。この状態を変えるのは良くない。


「 夜のフェーズが始まる時に潜水艦のdetection levelが0にリセットされるべきだと思う」というけど、マニュアルの10章に書かれているルールとどう折り合いを付けるつもり?Detection Level (DL)とMaximum Detection Level (MDL)というのは、関係はあるけど、別々の概念だよ。TFのDLが昼と夜のフェーズが始まる時に0にリセットされること、他方MDLの数値はそこまで厳格に扱われないこと、またその理由が218ページに記載されている。対潜戦の現状を私はおかしいとは思わない。一方が作戦をたてると、他方がその対策をたてる。通商破壊が投資に見合った戦果をあげてくれないとしたら、どうして潜水艦を別の方面に活用しないの?潜水艦は他の役割も果たせる。また潜水艦の哨戒域を変更してみてもいいかも知れない。海は広いんだから。もし日本の飛行機が哨戒飛行をしていない海域が一つもみつからなかったとしても、日本側は飛行機を対戦哨戒に従事させること(カバーするには多数の水平爆撃機が必要)で、連合軍の工場への戦略爆撃などといった他の任務に使う機会を失っているってことも考えた方がいい。あなたのゲームでは戦略爆撃を禁じるHRを採用しているんだっけ。HRには思わぬ副作用があるという好例だね。いずれにせよ、プレイヤーに史実でみられた誤りを繰り返させることは無理な話だ。対戦相手が史実から教訓を得て行動するとしたら、史実で得られた程度の戦果を期待することはできない。これは双方のプレイヤーが最善を求めて、工夫をこらすゲームなんだから。


アメリカの潜水艦作戦を学んだことがあるので、このゲームの対潜戦についても自分なりの見解を持っている。ゲームでモデル化されたものは、現実とはかけはなれてしまうもので、もちろんそれにはいい点も悪い点もある。このゲームで採用されているモデルの中では潜水艦モデルがもっとも現実と乖離してしまっているものだろう。例えば空戦モデルと比較してみても、潜水艦モデルはマンガみたいなものだ。史実では潜水艦戦力が勝敗を決した。このゲームでは名人級のプレイヤーが扱っても、あなたの挙げた理由により、潜水艦戦力はとるに足らないものにしかならない。潜水艦の発見は容易だし、いったんみつかってしまうとDLを下げるまでは効果的な攻撃ができなくなってしまう。いったいどうすべきか?二つの選択肢があると思う。第一の選択肢は、対潜哨戒機により発見されてしまうことを知りつつ、史実通りに運用するというもの。これでも相手は多くの艦艇と飛行機を対潜戦にあてざるを得なくなる。艦艇は燃料を消費するし、飛行機とパイロットはOps lossとして失われるかもしれない。DaBabes modはスーパー海防艦問題を解消し、水上艦の対潜能力を妥当なものに修正したから、連合軍潜水艦はかなり安全に行動できるし、連合軍側が費やすのは燃料と、修理のための時間ぐらいだ。第二の選択肢は、潜水艦を対潜哨戒の実施されていないところで運用するというもの。言い換えると、チョークポイントだけではなく、海上通商路の深海ヘクスを通過する部分にも配置して、潜水艦の哨戒域を分散させ、戦果を挙げられるかどうか様子をみてみる。これは史実からははずれた方法だが、潜水艦はこのゲームで優遇され過ぎている哨戒機の目から逃れることができる。日本側の支配地域が小さくなってゆく頃には、連合軍の潜水艦数はうなぎ上り(400隻近く)で、潜水艦基地を前進させると、深海ヘクスにもびっしりと潜水艦を配置できるようになる。潜水艦も戦果をあげてくれはするが、潜水艦で日本商船隊の5分の4も撃沈するようなことは期待できない。あと、潜水艦にさせてはいけないことが一つだけあって、それはサプライの輸送。潜水艦にさせるにはばかばかしい任務だから。


潜水艦が日本を干上がらせた戦略的な兵器だった点はその通りだ。だが、そういった戦果はこのゲームでは再現できない。プレイヤーのみんなが史実風味を希望するのなら連合軍の潜水艦はもっとそれらしくモデル化されるべきなんだろうが、純粋にゲームとして考えると、今のままでいいと思う。多くのプレイヤーと同じく、私も潜水艦にチョークポイントや港の近くをパトロールさせて、時々戦果を挙げること、時になにか重大な戦果をあげてくれることを期待している。でも、連合軍の潜水艦の最重要な役割は、情報収集なんじゃないかなとも思う。

レーダーを装備した飛行機は対潜哨戒に役立つ。濃霧でも夜の暗闇の中でも潜水艦を発見してくれる。また日本の潜水艦には水上機を搭載しているものがある。でも連合軍の潜水艦はどうやって情報収集するの?連合軍の潜水艦も通りかかった相手のTFの艦種・艦船を同定してくれることがあるが、だいたいは護衛艦艇だけ。コーストウォッチャーを戦線後方に輸送する任務はゲーム化されていないし。


賢いプレイヤーなら潜水艦を使ってできることが山ほどある。例えば、潜水艦を使ってdetection levelを測定し、海上哨戒機のパトロールしている海域の穴をみつけることができる。これには時間と忍耐が必要で、私のような怠け者には向いてないけど。また上手なプレイヤーは史実とはまったく違ったやり方で潜水艦を使う。潜水艦をまとめて使うんだ。例えば、敵の艦船が集結すると思われる地点(上陸侵攻される海岸)にまとめて投入したり、敵の想定航路を横切るように哨戒線を展開して、空母や戦闘艦が通過したら報告されるようにしておく。もちろん、これは100%確実な手段ではないけど、敵の接近を事前に察知できる機会は驚くほど多い。PzHさんとのPBEMで、彼はスマトラとセイロンの間に2本の哨戒線を設定していた。私のCVインドミタブルのTFがその一方に引っかかって、潜水艦が彼に警告を発した。40隻もの潜水艦をスマトラとセイロンの間に展開すると、アメリカ西海岸やハワイやシドニー沖での作戦は困難になってしまうが、彼はそれでもいいと思っていた。上手なプレイヤーの中には、史実にそった潜水艦の使い方をする人もいるし、このゲームの特徴を利用するため史実とはまったく違った運用をする人もいる。


私はスレ主さんとPBEMをしているけど、このスレを見てもいいよね、QBallさん... DaBabes modは日本側の対潜艦艇の能力をぐっと引き下げてしまった。日本の爆雷は深海ヘクスの潜水艦に届かなくなっている。スレ主さんと私のゲームでは、最初の6ヶ月間に100隻ほどの商船が撃沈され、空母1隻、護衛空母1隻、駆逐艦数隻も魚雷を受け、つい最近は戦艦扶桑も連合軍潜水艦の魚雷を喰らった。緒戦でのスレ主さんの潜水艦の活躍を受けて、コンボイのルートを再編することにした。「大」護衛船団方式をとることにした。このこと自体は秘密でもなんでもない。コンボイの再編に着手してからは艦船の喪失が減った。護衛空母3隻とほとんどすべての海防艦をこのコンボイに同行させている。、空と海上からの対潜哨戒により安全な回廊を確保して、毎週のようにコンボイの経路を変更している。こういった経路を通過することで、燃料の消費量は増えるし、燃料や原油やリソースを本土に輸送したり、本土から前線にサプライを輸送するのに余計な時間もかかってしまう(DaBabes modでは製油所でサプライが生産されないので、ビルマから中部太平洋まで全域に本土からサプライを輸送しなければならない)。まあ、バランスはとれていると思う。日本側プレイヤーが注意を払わなければ連合軍潜水艦が破局をもたらすだろうし、また対潜作戦に注力すればそれに費やすサプライとリソースはかなりの量だ...連合軍潜水艦の戦果は目には見えなくとも、長い目で見れば目的を達したことになっていると思うよ。


まったくその通りだ。1941年12月7日の開戦から大戦中盤まで、アメリカ潜水艦の戦果はめざましいものではなかった。充分ではあったにしても、決定的な兵器だとはいえなかった。こういった状況は1943年後半になるとがらっと変わってしまった。日本に対する攻撃のうちで、空からのものよりも潜水艦による補給品の輸送の妨害の方が決定的だった。潜水艦だけで勝利を約束するとまではいえなかったにしても、ほとんどそれに近い状況だった。アメリカ海軍は世界で唯一、潜水艦作戦に勝利した。グランドキャンペーンを充分にはプレイしていないからはっきりとはいえないが、日本の対潜能力は素晴らしいものであってはならないと思う。


大した工夫もせず連合軍側を1943年3月までそんな風にプレイしてきた。detection levelのことは考えてもみなかったが、対戦相手はASW用の哨戒機が不足しているようだった。


私は陸軍の爆撃機のだいたい半分と海軍の水平爆撃機のほとんどをASWにつかっていて、連合軍潜水艦の位置はそれなりに特定できている。しかしパッチによる日本のASW能力と対潜哨戒機の弱体化を考えると、アメリカ潜水艦の撃沈までは望まないにしても、位置を特定できていることだけでもありがたく感じる。私としては対潜哨戒機が撃沈できたアメリカの潜水艦なんて一隻もないと感じる。


アメリカの潜水艦は競争によって磨かれたんだと思う。アメリカの艦隊型潜水艦に際立った点はない。大きくて快適で航続距離が長く、数が多かった。でもUボートの方が数が多かったし、大きさや快適さを捨てたおかげで、多くのアメリカ潜水艦よりも素早く深く潜行することができた。Uボートの圧壊深度は220~280メートル。ガトー級の圧壊深度はずっと浅く、バラオ級の船殻自体は深度280メートルの圧に耐えられたかもしれないが、その深度にみあった艤装がなされていなかった。Uボートは1943年春までに連合軍の対潜哨戒機と対潜艦艇により無力化されてしまった。それに対して1943年春に初回のパトロールに出発したワーナー艦長の日誌を読むとのんびりとしたもんだ。レーダーを装備したアメリカの潜水艦が相手では、長距離対潜哨戒機も勝負にならない。アメリカ潜水艦は対空レーダーも対水上レーダーも装備していた。O'Kanes艦長の日誌によると、長距離の哨戒航海ではレーダーが常に機能していたわけではなかったことがわかる。アメリカは戦争を通じて魚雷の問題に悩まされていた。それなのに、ドイツの潜水艦が徹底的に敗れ、アメリカの潜水艦作戦が「決定的」なものになったのはなぜか。対戦相手が理由だと思う。多くのプレイヤーが、イギリスのマレーとビルマ防衛やオランダのジャワ防衛での不手際を繰り返さないのと同じく、日本の対潜作戦の轍を踏もうとはしない。いずれにせよ、私はどちらを持ってプレイしても、潜水艦作戦を楽しんでいる。


大西洋と太平洋の潜水艦作戦を比較するなんておかしな話だ。潜水艦は特定の任務を念頭において建造される。Uボートを太平洋で作戦させたら、役に立たなかっただろう。アメリカの艦隊型潜水艦は想定されていた戦場で戦ったから素晴らしい兵器になったわけで、水兵や艦長のおかげじゃない。アメリカ潜水艦の乗員は1939年から1941年頃まで気楽に過ごしていて、士気や練度の点ではUボートにかなわなかった。潜水艦というのは装備を集めればできあがるってもんじゃない。それに、潜航速度を優先させた設計をすると失うものも少なくないし、そもそもまともな対空レーダーを生産できないからこそ潜航速度が重要になってくるんだし。アメリカは1942年なかばには対空レーダーを生産できるようになったが、ドイツはレーダーを扱えるようにならなかった。太平洋では艦隊のたった2%でしかない潜水艦が日本の戦時生産を台無しにしたが、大西洋でUボートはそれに失敗した。


うちのゲームではスーパー海防艦が災難をもたらす一方、本当に潜水艦を沈めているのは対潜哨戒機の方だ。これまでに50隻以上が対潜哨戒機に沈められてしまった。相手の対潜哨戒域内では1日か2日もしないうちに沈められるか、爆弾によるダメージで母港に帰らざるを得なくなってしまう。スレ主さんのdetection levelについての感想には同意だ。相手の対潜哨戒域内に入るとすぐにDLは10/10になってしまう。うちのゲームは今1944年でうちの潜水艦にはレーダーが配備されているのに。時には敵TF攻撃のチャンスをつかめることもあるが、十中八九は護衛の艦艇を雷撃してしまう。目的が商船狩りなのに、護衛の艦艇に雷撃するんじゃ時間の無駄。これにもっと早く気付けていれば良かった! 


最新のベータパッチをあてている人はいる?そのパッチでスーパー海防艦の性能は低下している?


うちではベータパッチをあててないので、1945年でも海防艦に簡単にひねられている。上についているレスのいう通りだ。大戦後期の日本の対戦能力が信じられないほど優秀なのは修正が必要だと思う。護衛艦艇のついたTFに襲撃を試みると、ほとんどの場合は厳しく反撃され、たとえその制圧に生き残れたとしても帰港せざるを得なくなる。だいたい4発は爆雷が命中する。潜航を余儀なくされると攻撃できないけど、自殺的な攻撃を強要するわけにもいかないし。


「太平洋戦争をうまく再現したシミュレーションゲームでの連合軍潜水艦は、ゲームを台無しにするほど強くても困るが、少なくとも日本側プレイヤーがの対処に苦労する程度の脅威にはなっていないとだめ」という指摘におおむね賛成だが、日本側プレイヤーがコンボイシステムをとらないか、護衛艦艇をほとんどつけないか、対潜哨戒機の訓練を怠るかした時にだけあてはまるものであってほしい。つまり、連合軍が大西洋で成功したように、日本も対抗措置をとっていさえすれば連合軍の潜水艦の活躍を食い止めることができていただろうと思う。それには、史実を振り返って日本のドクトリンと優先すべき事項とを見直すことが必要だが、このゲームではそれができてしまう。これには上でGreyjoyさんがレスしているように商船隊と対潜哨戒域の徹底した管理が必要になる。こういった方法を日本がとるとしたら、それに対抗する連合軍側の戦法はどんなものになるんだろう?ウルフパック?私はその答えが何なのか熟考中。このフォーラムでも、2-3隻の潜水艦を一つのTFにまとめると、敵TFの発見や攻撃の頻度が変化するかという質問が何度もされてきたが、はっきりした回答がなされたことはなかった。私も自分で何度か試したことがあるが、ほとんど違いはないようだった。潜水艦の哨戒できる海域が減ってしまうので、かえって良くないようだ。潜水艦単艦のTFを狭い海域にひしめかせるのではなく、ウルフパックなど、何かいいアイデアはないのかな?


日本がコンボイシステムを採用しなかったというのは間違っている。緒戦期の数ヶ月を過ぎると、中国大陸沿岸などの後方を除いて、護衛艦艇なしに商船を送り出すことはなくなった。太平洋の島嶼に向かう商船には護衛艦艇をつけていた。日本のコンボイは大西洋で採用されたような大きなものではなかったが、多数の船舶からなるコンボイを採用する必要もなかった。地理的な条件も、運ばれた貨物の量もまったく違ったから。しかし、アメリカの潜水艦が護衛艦艇に妨害されることなく商船を攻撃できたというのも、間違っていると思う。このゲームの問題点は、他の人も指摘しているように、対潜哨戒機による発見の方だ。深海ヘクスでパトロールしている潜水艦は日中、浮上してはいない。大西洋の連合軍と違って、日本には潜望鏡を発見できるような波長の短いレーダーがなかった。本土周辺でも対潜哨戒機のほとんどが肉眼で監視していたに過ぎない。昼間が安全なので潜水艦乗員は休息をとれる。夜になると浮上して蓄電池を充電し、対水上レーダーを使って獲物を探す。夜間の襲撃では最適な発射角を得られるよう先回りして射点につくことも多かった。夜間はまず対潜哨戒機がいなかった。もし哨戒機がいるとしても、大戦の早期から潜水艦はレーダーを対空警戒用にもつかうことができた。レーダー電波はレーダーとして有効な距離の何倍も遠くから発見される可能性があるので、現代でも常時つかわれているわけではない。艦隊型潜水艦は45-60秒で潜望鏡深度に、2分で深度150フィートまで達することができる。航海日誌や回想録によると、日本の哨戒機を対空レーダーや逆探知装置で発見して、相手に気付かれることなく潜航できたそうだ。10マイル先で飛行機に発見されても、爆弾をだいぶ離れたところに落とされるだけで、ダメージも受けずに切り抜けることができた。このゲームで哨戒機が簡単に潜水艦を発見できるのは史実を反映していないし、潜水艦の戦果が上がらない最大の原因だと思う。この仕様は対戦を面白くするための日本側プレイヤーへの贈り物。史実の日本がどれほど努力したとしても、こうはならなかった。装備や訓練の問題なんかじゃない。


Clay Blairがその著書で大西洋と太平洋の潜水艦戦を比較していたから、私もそうしただけだけど... アメリカの艦隊型潜水艦が素晴らしい兵器だったのはなぜか?私は上の方のレスで、イギリスとアメリカとドイツの潜水艦を技術的な観点から比較して書いてみたが、アメリカ艦が際立って優秀だと書いたつもりはない。イギリス潜水艦の潜望鏡は優れていたが、TDC(Torpedo Data Computer、魚雷射撃計算装置かな)はそれほどでもなかった。イギリスの魚雷はアメリカやドイツよりも優秀だった。XII(ママ)型Uボートは素早く潜航できたし、光学兵器とTDCは優秀だし、1943年までは水兵や艦長も優れていた。シュノーケルも重要な技術となり得たはずだが、Uボート艦隊が1943年に受けた大損害を防ぐには遅すぎた。アメリカは大戦中にシュノーケルを開発することができなかった。アメリカの東海岸をパトロールしたIX型Uボートは、航続距離と搭載魚雷数の点でアメリカの艦隊型潜水艦に似ているが、水上速度も水中速度も劣っていた。私はアメリカの潜水艦艦長や水兵が他の海軍に比較して優れていたことを示唆する客観的な証拠は持ち合わせていないし、世間でも「太平洋では艦隊のたった2%でしかない潜水艦が日本の戦時生産を台無しにした」という大成功から、アメリカ潜水艦は優秀な水兵が乗り組み、英雄的な艦長に指揮された素晴らしい兵器だったとしているに過ぎないんだと思う。私が言いたかったのは、客観的にみて、アメリカの太平洋での成功はドイツの大西洋での失敗と比較すると、対戦相手の手強さの違いがもたらしたものだということだ... つまり、日本側プレイヤーが史実の日本よりも多くのリソースを投入してコンボイ護衛を試みることは合理的なことで、それによりアメリカの潜水艦隊の成果が目を見張るほどのものとならないのは当然だと思うんだ。


Clay Blairが太平洋と大西洋の潜水艦作戦を比較していたのはたしかだが、同列に扱っていたわけではない。ドイツが大西洋の封鎖に失敗したのは2回目。ドイツとは違ってアメリカの潜水艦は任務に失敗しなかった。しかも偵察と艦隊の支援用に設計された潜水艦を使用しながら、1941年12月7日に想定されていた範囲を超えた任務を果たした。その成功の原因の多くは艦長や乗組員のおかげだと書いたが、私はそういった人たちを数人実際に知っている。一方、1943年までには自分の任務をこなすので精一杯な召集兵がUボートの乗組員の大部分を占めるようになった。数もドイツ海軍全体の2%よりはずっと多く、ドイツ空軍の規模にかなり近かった。潜水艦というものは任務をこなすために建造される。たしかにアメリカの魚雷の欠陥はしばらく続いたが、1944年までに改善され、信頼性が高く性能の良い弾頭が提供されるようになった。太平洋戦域の作戦で問題になったのは潜航速度や可潜深度ではなく航続距離で、アメリカの潜水艦はこの条件に適合するように建造されていた。ドイツの潜水艦は、IX型Uボートでも太平洋戦域での作戦にはふさわしくなかった。アメリカ潜水艦の空調設備は乗組員のためだけではなく、装備の信頼性を保つために設置されていた。空調設備は場所を要したが、それだけの価値はあった。ドイツの光学兵器は優秀だったが、アメリカの光学兵器も充分なものではあった。このフォーラムで議論されたことはなかったと思うが、一般的にアメリカの潜水艦はドイツの潜水艦よりも近距離から、危険な距離から攻撃を実施した。Uボートは直進する大きなコンボイを相手にしていたので、ある特定の目標をというよりも、どの船でもいいから魚雷が命中してくれればいいと思って攻撃していた。途中で変針しながらはしご状の針路をとる魚雷や、低速で馳走距離の長い魚雷をつかって、Uボートは遠くから攻撃することができた。またUボートは狼群戦術をとって僚艦の助けを借りることもあった。アメリカの潜水艦には近くに助けてくれる僚艦はいなかった。Uボートは完璧だったかというとそうではない。どんな天才が予備魚雷を耐圧船殻の外に持たせる設計をする?水上を不器用に進みつつ潜航準備をしながら道具を取り出して、魚雷を魚雷室に降ろすなんて?シュノーケルで解決した問題もあったが、新たな問題点も出現した。アメリカは技術的に劣っていたからシュノーケルを開発しなかったと言われることも多いが、実際のところ、アメリカはシュノーケルを必要としていなかったし、ドイツの開発したシュノーケルも欠陥品だった。1950年代になるとアメリカもグッピー級にきちんと機能するシュノーケルを開発した。アメリカとドイツの海軍を比較してみてみつかる最大の違いは、装備ではなく指揮官で、この点でもドイツの方がひどく、獲得できたはずの戦果の半分を捨ててしまったようなもんだ。哨戒域の区分、絶え間ない無線交信、あちこち移動させるなど正気の沙汰とは思えないが、そこにはドイツの国民の心理状態が反映されていた。管理すればするほど良い結果が得られる、下級指揮官は上級者が管理されなければならない、ユンカーは誇り高い存在であるべきだなど。Uボートが司令部に無線連絡をしていたのは、おれはここにいるぜ!と書いた大きな旗を毎日あげていたようなもんだ。1942年初頭のインド洋を除くと、アメリカの潜水艦は連絡なしで活動していた。僚艦の助けを借りず、燃料補給用の母艦もなく、スペアパーツもなしで。単艦で、その艦の乗組員と艦長だけでわりあてられた広大な海域で行動する。こんな遠くの広い海域で作戦し、アメリカ海軍潜水艦に匹敵する戦果をあげた海軍は他にはない。英雄的かっていえば、そうだと思う。現代の水兵で右にも左にも誰もいない孤独な航海を経験できるのは潜水艦乗りだけだと思う。潜水艦が任務をこなすために建造されていたという点では、Uボートもそうだった。アメリカとドイツの海軍の作戦海域が逆だったら、ドイツだけでなくアメリカ海軍も失敗したかも知れない。でもUボートの方が出来が悪い。VII型でも哨戒域に行く航路の半ばで燃料不足で帰投しなければならないから。


「 史実の日本がどれほど努力したとしても、こうはならなかった。装備や訓練の問題なんかじゃない」というけれど、このゲームでフェーズの始めにdetection levelが0にリセットされることは確認しておきたい。また日本は実際にレーダーを開発して、水上で充電中の潜水艦やコンボイに近づいて来る潜水艦を発見することができた。


日本がミリ波レーダー(工業的基盤に乏しかったから手作りのレーダー)を多くの艦に装備したのは確かだが、夜間に作動させるとなると充分に働いたとはいえないし、アメリカの潜水艦の方にも逆探知装置があったから、航空機が接近しても先に潜航することができたと航海日誌にも書かれている。10マイルの視程があっても、飛行機からは消えつつある航跡だけしかみつけられないというのがふつうだった。このゲームに関して私が文句をつけたいのは、レーダー装備の有無ではなく、いつでも哨戒機が一航過するだけでdetection levelが最高値にまで達してしまうことの方だ。レーダーを装備していても、装置の作動不良、乗員の疲労、哨戒域の取り違え、悪天候などなどにより、潜水艦を見過ごしてしまうことがあったが、このゲームにその種の機微は望めない。潜水艦はなかなか姿を現してくれないものだが、このゲームではASW TFや哨戒機によってまるで駆逐艦であるかのように扱われている。detection levelが上昇しない可能性がいくらかでも増えるようなら、それで充分なのだが。また、WitP2がつくられるなら、史実で頻繁にみられたように、潜水艦が一つのフェーズに複数の目標を攻撃してくれるようになることを期待している。一隻の潜水艦によって、兵員を載せた3隻の客船やタンカーが一つのフェーズでまとめて沈められて嘆く日本側プレイヤーを想像してみてほしい。


潜水艦戦の面でゲームエンジンに改良の余地があるという点は同感だし、WitP2に期待したい。あなたの挙げた改善点に加えて、損傷している潜水艦の潜航能力についてもモデル化してもらいたい。哨戒報告には、潜水艦の潜航能力を損なう電池の故障や機能不全、それに船殻の破損なども載せてほしい。敵地深く侵入して損傷した自軍の潜水艦が、敵の哨戒圈下を妨害も受けずに航走して帰還した経験が何回もある。そのたびにSS Wahooのことを憶い出してしまう。


Uボートは太平洋では役に立たなかっただろうと言うが、私はそうとまでは思わない。太平洋で役に立てたとしたらXI型だけだったろうけど。作戦もまずく装備もなってなく、そのことを事前に認識してさえいなかった敵を相手にするならば、Uボートだってうまく戦えただろうと思う。太平洋での潜水艦作戦と大西洋を比較するのなら、細かな点にまで目を配らなければならない。開戦時のドイツの潜水艦数が不十分なもので、敵が技術的にも数的にも充実した頃になってやっと、必要数に近づいてきた。しかし、ドイツの潜水艦乗組員の技量のピークは1941年後半(か、それより早いくらい)で、潜水艦の数が揃ってきた頃にはかなり低下していた。日本の状況を史実よりもましなもの、つまりサンダーランドやランカスターやカタリナなどのような航続距離の長い対潜哨戒機の数がもっと多かった、また日本海軍が開戦後3年半後を見通していて大西洋の連合軍と同じくらいよく訓練された乗組員を充分な数、用意することができたと仮定する。こんなふうに史実よりもきちんと準備のできた日本と対戦することになったとしたら、アメリカの艦隊型潜水艦の物語もまた別のものになったんじゃないだろうか。たとえば、日本側を持ってプレイしているGreyjoyさんがうまくやっているようなものに。潜水艦のdetection levelの仕様が甘すぎる点はみとめるし、たしかに哨戒機がうまくやり過ぎだとも思う。でも、スーパー海防艦問題を除けば、素のWitP AEは潜水艦戦をうまく再現していると、私は思う。また、史実の日本もコンボイシステムを採用していたことはみとめよう。でも日本のコンボイは大西洋での連合軍のコンボイとは比較にならない。大西洋のコンボイは大きくて、護衛空母のついた多数の護衛艦艇にまもられ、長距離哨戒機の覆域下を航海するコンボイで、大戦最後の2年間はハンターキラー戦術も採用されていた。日本の編成したコンボイはもっと小さく、駆逐艦や護衛駆逐艦ではなく小さな低速の護衛艦艇がそれも不十分な数しかつかないものだった。独航船とコンボイに組み込まれたいた艦船の被害率の統計をどこかで見た記憶がある。たしかドイツの本だったと思うが、コンボイシステムが採用されるとともに、Uボートが戦果を挙げることができなくなっていった事情がよく分かった。これをそのまま日本に適用するわけにもいかないが、もっとましなコンボイシステムを採用すれば日本側が状況を改善できるのは当然だろう。


損傷している潜水艦の潜航能力についてもモデル化してほしいというあなたの意見に賛成だ。対潜戦闘によって受ける潜水艦の損傷の程度が、システムダメージについては少なすぎ、浸水被害については多過ぎなんだと思う。配管は二重にも三重にも冗長化されているし、船殻の損傷は爆雷ではなく砲弾に起因するものだと思う。爆雷によって耐圧船殻に穴があくような事態は、溶接の継ぎ目を引き裂くのに充分な力だから致死的だ。浸水被害 53の潜水艦が4000マイルを旅して無事に帰投できるのも変だと思う。そんなに浸水しているようだと、予備浮力が少なすぎる。しかしDevチームはdurability値をうまく扱うのに失敗したんだと思う。このゲームのdurability値は損傷していてもいなくても同じだが、損傷した潜水艦には故障に由来する特有の問題が生じるものだ。また、このゲームが一日をフェーズに分けていることにより生じる問題点もある。本物の潜水艦が潜航して姿をくらますと、2-3ノットの低速でも潜航しながら針路を変更するから、数時間後には推定存在域は非常に大きなものになってしまう。多くの場合は4-5ノットを発揮して移動してから浮上し、以前のデータに基づいて探索している対潜艦艇を遠くに眺めてから逃げてしまう。このゲームでは潜水艦にdetection levelが設定されると、そのフェーズはずっとそのdetection level値のままになってしまうので潜水艦は役立たずだが、実際にはそんなことはない。あと、WItP AEの発売開始後数週の頃、潜水艦作戦のテンポを遅くするため寄港後の潜水艦乗組員に休養の期間を設けるとともに、修理にかかる時間を長くするよう提案したことがある。潜水艦は小さいが、中身は詰まっている。数パーセントのSysダメージを、パールハーバーでなら一日で修理し終えることができるが、本来なら母艦に横付けするか、母港の埠頭で3週間はかかってしかるべきだ。潜水艦作戦の反復に要する時間が短すぎるのに対し、狙うべき目標が少なすぎる。ゲームバランスは破綻せずに済んでいるが、それを実現させている個々の要素は、現実離れしてしている。このゲームでは潜水艦が目標を発見するのは容易だが、攻撃は護衛艦艇相手となることが多いし、商船が相手だとしてもせいぜい1隻だ。商船と出会う機会はもっと少なくてもいいから、会敵できたらもっとたくさんの目標を攻撃してほしい。そしてパトロールの合間には、ワイキキの浜辺かロイヤルハワイアンホテルで3週間くらいはゆっくりしてほしいもんだ。ドイツの潜水艦のことに関しては、太平洋の条件下で役に立つ可能性のあったのはごく少数で、Uボート艦隊の大部分はそうじゃないVII型の方だった。また、Uボートはパールハーバーからだとミッドウエイを経由しても、1944年後半以降の哨戒域には到達できなかったろう。二つの大洋での戦いを比較しようとする人の多くが地理的な違いを無視している。連合軍の仕事は日本よりもずっとラクなものだった。連合軍は大西洋のごく一部でしかない狭い航路を、大きなコンボイが通過する時だけコントロールできれば良かった。連合軍は小さな島々ごとに360度全周を哨戒する必要もなかったし、コンボイの通過した後の海域を哨戒する必要もなかった。連合軍はボックフォーメーションの前方10-30マイルと側面を警戒しておけば良かった。また連合軍がハリファクス、アゾレス、アイスランド、バーミューダなどの既存の基地を利用できたのに対し、日本側はジャングルに面した浜辺で仕事を始めなければならなかった。日本が小さな島々に水上機を配置して対潜パトロールをできたこと自体、よくやったと思う。でも、日本にレーダー装備の多発機を蝿の糞のような蘭印の島々から運用しろというのは無理な話だ。しかも、連合軍はそういったレーダー装備の長距離哨戒機だけに頼っていたわけでもないし。日本のコンボイについてもそうだ。連合軍はハリファクス、ノーフォークなどアメリカとカナダの少数の大きな港から、イギリス、ソ連、北アフリカの大きな港へ少数の巨大なコンボイを向かわせれば良かったのに対し、日本は多数の小さなコンボイを送り出し、しかもそれらが複数のチョークポイントを通過しなければならなかった。大西洋の連合軍が、マラッカ海峡や日本海からの出口の海峡などのようなチョークポイントを通過しなければならなかったとしたら、Uボートの仕事ももっと容易になっていただろう。


1944年になっても潜水艦を発見するための日本の装備は、1942年と比較してちっとも向上していなかった。連合軍潜水艦の対空レーダーが改良されつつあったことを考えると、却って悪くなっていたともいえる。日本の対潜哨戒機が視認できるようになる前に潜水艦の方が日本機に気付いてしまうことの方が多かった。日本機の乗員の見張りスキルを鍛えても、連合軍潜水艦の対空レーダーの効果を打ち消すことはできない。対潜哨戒機の頻繁に飛ぶ海域での連合軍潜水艦の戦術は、昼は潜航してやり過ごし、夜間にレーダーを持たない日本の艦船をレーダーを使って攻撃するものだった。こういった状況だと、対潜哨戒機の乗員の見張りスキルを向上させても意味がないと思うがどうだろうか。このゲームのいまの仕様だと潜水艦はほとんど常に発見されてしまうし、発見された潜水艦は攻撃されてしまう。史実では日本の対潜戦闘で沈んだ連合軍潜水艦は一ヶ月に1隻ていどだったから、ちっともそれをシミュレートしていない。上手な日本側プレイヤーが連合軍の潜水艦の活躍の程度を少しは減らすことがあってもおかしくないとは思うが、おとぎ話の域に入ってしまってはまずい。


これはゲームでドキュメンタリーではないから、日本側がもっと対潜戦に励んでいたらとか、ミッドウエイで日本が幸運をつかんでいたり暗号の解読されたいたことに気付いていたらとか、アメリカが準備万端でパールハーバーが攻撃されるのを待ち構えていたたどうだったろうと、想像する人がいるのもおかしくはない。でも私としては、detection levelが減らされること、特に夜や悪天候の時には低値になることを望む。また潜水艦のバランスとは別の話だが、日本の飛行機の研究開発はおとぎ話の域に入っているし、連合軍の四発爆撃機のこのゲームでの使われ方もその類いだ。


自軍の潜水艦のdetection levelをチェックしてみたら、すべて0か10のどちらかだった。その中間の数値を示しているものはなかった。これって変?


日本側を持ってAIと対戦しているうちのゲームでチェックしてみたら、同じような結果だった。またdetection level値とmax detection level値とが違った値を示すことってほとんどないことに気付いた。マニュアルのdetection levelについて読んだけど、TFのdetection levelってきちんと機能している?


James B. Woodは2007年刊のJapanese Military Strategy in the Pacific Warで、日本が適切なコンボイシステムを採用していたら、艦船の損失の50%は軽減したろうと推定しているとのことだが、これは推測にしか過ぎず、彼は専門家かも知れないが、私はその意見に賛成できない。理由のその1は、大西洋でのいたちごっことは違い、太平洋でのアメリカ軍は日本のコンボイの移動を的確につかんでいたので、日本が大きなコンボイを秘密裏に運行できなかったろうこと。その2、情報に基づいて、アメリカは潜水艦をコンボイの通過する海域に集中させ、ドイツも試みた狼群戦術を実施することができた。その3、大西洋で連合軍側が戦術的に優位に立っていたのとは対照的に、日本にはまともな電波方位探知機も機載レーダーも対水上レーダーもソナーもなかったので、昼は追跡し夜になって集団で攻撃することで、緒戦でのドイツのUボートの戦果に匹敵する驚くべき程の戦果をあげ、太平洋でのアメリカの狼群戦術は成功した。日本の船が夜間には頼るものがないという状態は終戦まで続いていたから、大きなコンボイを組んでも、アメリカの潜水艦に獲物を差し出すことになっただけだったろう。護衛艦艇の数が多少増えても、複数の潜水艦が協力すれば同じことだ。日本側にもレーダーやソナーを装備した艦艇が増えていきつつあったことを指摘する人もいるが、それらの艦艇は戦果をあげることはできなかったんだ.... 


あなたの指摘の通り、情報の面で二つの大洋での戦いは大きく違ったんだと思う。ドイツが大西洋のコンボイの情報を把握していた時期、ドイツは戦果を挙げていた。ドイツが長距離哨戒機や情報面での優位を失い、浮上するで発見されてしまうようになると戦果は減っていった。反対にドイツの暗号を解読して連合軍がUボートの位置を追跡できるようになったことや、対潜戦闘の方法を改良したことがドイツの失敗の主な原因だろう。日本がこれを模倣できたとは思えない


日本のソナーは悪くなかった、少なくとも連合軍のものと同程度だったとSilent Hunter IVのフォーラムで読んだ記憶がある。レーダーはまた話が別だし、爆雷はもっとお粗末で、ヘッジホッグのような装備はなかった。


Silent Hunterのフォーラムは私も目を通していたことがあった。Subsim.comかな?技術的な問題に関してのレベルは低かったように思う。 


あのフォーラムに古くから出入りしている人たちは知識が豊富だし、潜水艦の技術面の細々としたところまで解説してくれる。あと、日本のソナーのできについて調べてみたことがあるが、大戦開始時には連合軍と同等だった。しかしその後は遅れる一方だったから、日本がたとえヘッジホッグの開発に成功していたとしても、どこに向けて発射すべきか分からないから、意味がなかったろうね。


www.fischer-tropsch.org このサイト、私が知る限りで一番、技術的な問題に詳しい。専門家でない人は、サマリーをまず読んで、次にSection IVのGovernment Report、U.S. Naval Technical Mission to Japan、report E-10を読むといい。かなり大きめのPDFだからご注意を


ご教示ありがとう。石炭からどうやって液体燃料をつくるのかが分かった。うちのバーベキュー用の石炭が余った時には役立ちそうだ。


AmigaでプレイしたSilent Hunterが懐かしい!プレイしてとても良かった一番最近のSilent HunterはGW modを導入したSilent Hunter IIIだった!素晴らしいできだった。でも、その後のSilent Hunterは台無しだ。


私もSilent Hunter IとIII(Grey Wolves mod)とIVをプレイした。開発会社はその後のSilent Hunter Vでドル箱を台無しにしてしまった。でもIVも良くなかった。開発チームはルーマニア人だったかな、とにかくアメリカ海軍について知識のある人はいなかったようだ。私はナチをプレイするのは嫌いだが、それでもGrey Wolves modを入れたSilent Hunter IIIは傑作の一つだ。


パッチをあててmodを導入したSilent Hunter IVがこのシリーズの中でも一番の傑作だと私は思う。Grey Wolves mod入りのSilent Hunter IIIもよくできているから熱中できる。でもSilent Hunter IVの方が変更可能な点が多い。


私もパッチをあててmodを導入したSilent Hunter IVをプレイしたことがある。でも、アメリカの潜水艦に乗り組んでいた経験があると、良いゲームだとは感じない。ユニフォームや見張りの仕方や壁に掛けられている時計などなど、些細だが気になる間違いがたくさんあるんだ。ゲーマーとしてみれば面白いんだろうが、潜水艦乗りにはあらが目立ってしまう。Silent Hunter IIIにもおかしな点はあるんだろうが、私はドイツの潜水艦に乗り組んだことはないんでね。


Silent Hunter IIIについて聞いてはいたが、私はアメリカ海軍以外をプレイしたくはなかった。太平洋の潜水艦戦に匹敵するようなものはないんだと思う。Silent Hunter Vはダメダメだったようだ。いつかまたSilent Hunter IVをプレイすることがあるかもしれないが、きっとすぐに飽きてしまって「AIとプレイする代わりにWitPのターンを勧めた方がいい...」と感じることだろう。


若い頃、Silent Hunter IとIIをプレイして、その次はAces of the Deepで、最後にSilent Hunter IIIを買った。GW modを導入したSilent Hunter IIIは最高だった。残念なのは狼群戦術と戦略面が欠けていたことだ。Silent Hunter Vにも大きな期待をもっていたが、発売直後の不評と面倒なDRM問題とで離れて、私はWiTPとARMAをプレイし始めた。


mod制作者たちは、Silent Hunter Vを改良するmodの制作に成功したかな?私も、優秀なmod制作者が素晴らしいmodをつくってくれないか、またmissing boatや期間や照準の問題を解決してくれないか、SubsimのSilent Hunter Vのフォーラムに注目している。たしかにキャンペーンの目的が変だった点を含めてmodで解決された問題も多いが、GW modを導入したSilent Hunter IIIの良かったのは、指揮官キャラを変更できるなんていうのとはまったく違った点なんだ。Silent Hunter Vを開発したのはルーマニアのスタジオのかなり優秀なチームで、modを導入できるようにつくられている。でも、開発チームか、販売会社のどちらかが、Silent Hunter Vを良い作品に仕立て上げるまで待てなかったんだろう。


Silent Hunter Vを面白くプレイするには、複数のmodを組み合わせて導入する必要がある。RSRDはキャンペーンのmodで対日戦のフルキャンペーンができるようになり、無数のコンボイの航行するバニラとは違って、海はほとんどからっぽになる。大戦初期は独行する商船との戦いが主で、また新型駆逐艦ではなく駆潜艇と戦うことにある。しかしこれらはスクリプトで動かされているTFだから、何回プレイしても同じ日に同じ場所に上陸侵攻が行われてしまう。例えば12月の初めにフィリピンのViganに行けば、史実通りに菅野支隊の上陸を目にすることができる。何度プレイしても史実通りの構成のTFだ。戦史に関する本が手元にあれば、良い狩り場を100%予知することができるわけだ。ただしこれは水上戦闘艦のTFだけで、コンボイは数が多かったから史実通りというわけではない。緒戦期の商船はコンボイを組まず航行し、後半になって5-10隻の小さなコンボイが登場する。これまでに作られたmodの中でも、TMO modとReal fleet boat modがゲームプレイを改善してくれる主なmodで、この2つのうちのどちらか一方を選択して(ご希望なら、他の種類のmodとともに)導入することになる。ゲームプレイを改善してくれるmodを複数いっしょにつかうことはできない。どちらかのmodを導入すると、ゲームバランスの問題の解決、新たなユニット、もっともらしい撃沈方法(砲だけで撃沈するのは困難だし、対空砲だけで撃沈することは不可能になる)をもたらし、アーケードゲームのようなばかばかしさを取り除いてくれる。また、これらは大西洋作戦を可能にするmodなので、ドイツ側をプレイするならモンスーン作戦もプレイできるようなmodも導入しておいた方がいい。あと、グラッフィクやサウンドに関するmodで、ユニフォームを変更できるし、ラジオ局を追加できる。BBCやルーズベルト大統領の炉辺談話や戦時のプロパガンダや東京ローズの声を聴いたりもできるようになる。


私はNES(ファミコン)版のSilent Serviceをプレイしたことがある。Silent Hunter IVもプレイしてみたが、うちこむことはできなかった。


私の一番好きなのは、今でもAces of the Deepだ。AIのできはひどいが、コンセプトと表現はすばらしい。


私もAces of the Deepに熱中した。DOS時代の末期で、たしか狼群戦術も再現されていたと思う。小さなコードで驚くほどいろんなことを表現していた。Win 95が登場するとサウンドドライバーが非コンパチだったから、試行錯誤してはみたが、断念せざるを得なかった。Win 98でも動いてくれなかった。DosBoxで試してみたことはないけれど、3インチディスクだったからもうドライブが手元にない。グラフィックはみすぼらしいしね。記憶の中にとどめておく方がいいだろう。


Silent Hunter IVを手動照準、100% realismでRun Silent, Run DeepとTMOのmodを入れてプレイした経験から、WitP AEに手を染めることになった。 "Run Silent, Run Deep" modは日本の全艦船の運航歴を収めていて、日本のコンボイをもっともらしく再現している。これを入れないと、多少の変化はあるが、駆逐艦2隻と貨物船6隻とタンカー1隻と客船1隻という組み合わせのコンボイにいつも出会うことになってしまう。


スレの主題とははずれるが、Silent WarとSteel Wolvesという細部まで表現した二つのボードゲームがある。デザインチームは全沈没艦船など多数の統計を系統的に分析している。二つのゲームともソロ用で少し面白みには欠けるが、別の戦略が試されたらどうなったろうかを示してくれる。開戦時のドイツの艦種構成と数、連合軍商船・護衛艦艇・ドイツ潜水艦の建造速度とを考えると、ドイツが大西洋の潜水艦戦に勝利できた見込みはなかった。モデル化の際に重要視されたのは、主要交通路に存在した潜水艦の魚雷発射管の総合計数だ。アメリカの潜水艦は大きいので、この観点からすると理想的だ。ドイツ海軍は第一次大戦から、戦果がもっとも期待できるのはイギリス諸島の沿岸海域だという誤った結論を引き出してしまったが、対潜哨戒機の発達で主な狩り場は大西洋中央のair gapに限られるようになってしまった。ドイツ潜水艦は狩り場へ到着するまでの時間が長く、補給用潜水艦を併用しても、この海域に十分な数の潜水艦を揃えることはできなかった。デーニッツもこれに気付いて、もっと大きな潜水艦を建造するようにしたが、ドイツの工業力には限りがあり、建造速度は充分ではなかった。ドイツの潜水艦の方が敏捷にうごけたが、対潜攻撃によく耐えたとまではいえない。敏捷性は優先されるべき性能ではなかった。連合軍のすすんだ対潜戦闘技術を相手に日本の戦果はもっとひどかった。アメリカ潜水艦の対水上・対空レーダーは戦力を増加させる要素として機能し、日本の潜水艦対策を無効にしてしまった。


あなたはそのレスをつける目的のためだけに、Mtarixのフォラームに登録してくれたみたいだね(訳注:上のレスをつけた人のこれまでの総レス数は1)... いらっしゃいませ、これまでROM専だった方。その2つのゲームでは、作戦をたてたり、レーダーなど、間接的にでもモデル化されているの?


Silent WarとSteel Wolvesはプレイヤーが潜水艦隊指揮官としての決断に専念できるよう作られている。生産や技術的な問題のほとんどはあなたより上の階級の人が決断する事項(でもゲーム内にとりあげられてはいる)として扱われている。このゲームは(100隻以上の潜水艦の)作戦をたてることに焦点を当てているので、哨戒する海域を選択することになるが、それぞれの海域ごとに獲物や対潜戦闘の危険度が違う。アメリカの魚雷の欠陥や対潜技術の進歩についても扱われている。無味乾燥気味ではあるがよく練られたゲームだと思う。元の質問に戻ると、開戦時のドイツの潜水艦は哨戒任務の中で目的地への往復に費やす時間が長かった。とくに、連合軍の対潜努力でイギリスの本国海域から追い出された後はそうだった。大きな潜水艦の建造が軌道に乗った頃には、海上通商路をめぐった戦いに勝てる見込みが失われていた。話は別だが、私は1980年代からGary Grigsbyの作品が好きだった。仕事が忙しくてプレイする時間が取れなかったが、最近WitPの存在を知り、プレイし始めた。もう少しUIまともで、細かなところまで管理する必要がなければとは思うが、WitPはこの分野を変えてしまったゲームだと思う。


私はmod(潜水艦には影響ないもの)入りのWitP AEを、ベテラン日本側プレイヤー相手にPBEMしている。今1943年3月で、潜水艦にスイッチが入ってからは一日に2-3発は命中して、その半分は撃沈につながる。相手は日本側特有の手練手管に秀でた人だが、日本側のコンボイが通過しなければならないという海域の数は多いし、そういったチョークポイントを通過するコンボイのすべてを厳重に護衛できるわけではない。連合軍側プレイヤーが戦術を身につけると、あとは算数の問題になる。つまり、潜水艦の基地をより前方に展開するほど、パトロールに従事できる期間が長くなるし、対潜哨戒機の覆域で護衛艦艇がついている商船でも攻撃される機会が増える。緒戦期は重要な海域をカバーするのに充分なほどの潜水艦がなかったが、プレイ時間の半分を潜水艦への指示に費やしていた。連合軍側をプレイする時には、史実に近い戦果を残せるよう努力しているが、長い期間プレイしてみると史実より多くの潜水艦を失っていた。水上艦による襲撃を別にしても、連合軍側は緒戦期から日本の船腹量にダメージを与えることができる。 私はMcLellan(誰?)のように振る舞おうとはしていないし、むやみに艦船を欲しがっているわけではない。日本の商船にダメージを与えるという目標を追求するには、潜水艦の犠牲はつきものなんだ。私は、どちら側の潜水艦もバランスを崩すほどのものだとは感じていない。1943年中盤までの対潜能力がすこし強すぎるかなと思う程度だ。でも、プレイを繰り返したベテランが対潜機材を有効に使って史実以上の戦果を挙げることは当たり前のようにも感じる。実際には、数ヶ月とか数年を掛けないと獲得できなかった有効な戦術を、即座に応用できるんだからね。

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